フリーランス(個人事業主)の請求書はどのように作る?必須項目や作成時の注意点、テンプレートも紹介!

これからフリーランスになるけれども請求書を作成する必要ってあるのか?作成するならどのような記載内容が必要なのか、請求書を送る理由や送ったほうがいい理由は何かなど気になるのではないでしょうか?
また、フリーランスになってすでにクライアントから請求書を依頼されているがどのようなフォーマット、記載内容で送るか悩んでいる方もいるのではないでしょうか?

本記事では、フリーランスが請求書を作成する際に知っておきたい請求書の役割や、作成する際の記載内容と注意点、テンプレートの例、作成する際のおすすめのサービスを解説いたします。

  • フリーランスの請求書の記載内容
  • フリーランスが請求書を送付する理由
  • フリーランスが請求書を作成する際の注意点
  • 請求書作成のおすすめのサービス

 

フリーランスの請求書テンプレートと記載する項目一覧

まずは、フリーランスの請求書に記載する項目を紹介します。
項目は下記になりますので参考にしてください。

  • 請求書の宛先
  • 請求書番号
  • 請求日(発行日)
  • 発行者の氏名
  • お支払期日
  • 請求金額
  • 請求内容
  • 消費税
  • 振込先
  • 特記事項・備考

まずはテンプレートを紹介いたします。

請求書のテンプレート

下記が請求書のテンプレートです。
作成する際の参考にしましょう。

次に各項目の詳細についても紹介いたします。

1.請求書の宛先

請求書には、クライアントの宛先を記入いたします。

基本的に請求書に左上に記載するようにしましょう。
また、会社宛ての場合は会社名と部署名を記載し末尾に必ず「御中」と記載しましょう。担当者個人名も記載する場合は会社名の後の「御中」は記載せずに、担当者名の末尾に「様」と記載するようにしましょう。

意外とこの使い分けを間違えてしまうケースもあるので注意しましょう。

2.請求書番号

請求書番号は、請求済みや入金済みの確認ができるようにするために記載する必要があります。
分かりやすく、アルファベットと請求日の年月日、通し番号のように記載のルールを設けることをおすすめします。

例:AA-20220915-1

3.請求日(発行日)

請求日や発行日は請求書の作成日ではなく、基本的に発注者の締日を記載するようにしましょう。

4.発行者の氏名

発行者ご自身の名前を記載しましょう。

5.お支払期限

お支払期限に関しては、クライアントと取り決めをした日程を記載しましょう。
いつ支払ってもらえるかは契約時に取り決めをするので、契約前に漏れなく確認しましょう。

6.請求金額

請求金額を記載します。
金額はクライアントと契約金額を最終合意した証拠として重要な役割がありますので間違えないようによく確認してから送付するようにしましょう。

7.請求内容

請求内容はクライアントと複数の項目で取引している際などにわかりやすく明記するために重要です。
提供した内容とその個数、金額と合計金額を品目ごとに記載しましょう。
いつどのような取引をしたか見返すためにも重要な内容になります。

8.消費税

消費税10%も漏れなく記載しましょう。
フリーランス自身が消費税を支払うのは年収1000万円以上の場合のみになりますが、年収1000万円未満の免税者であっても請求することができます。

しかし、後述する2023年10月以降のインボイス制度の導入にあたり、年収1000万円未満のフリーランスも消費税の納税が求められるケースが増えることが予測されます。

9.振込先

振込先は請求書に必ず記載しましょう。
記載内容としては、銀行名、支店名、口座番号、預金の種類、口座名義です。

10.特記事項・備考

補足や説明など必要な事項があれば特記事項や備考欄を設けてに記載しましょう。
源泉徴収についての記載などが必要な場合も特記事項・備考欄に記載するようにしましょう。

フリーランスが請求書を発行する理由

ここではフリーランスがなぜ請求書を発行するのかについて解説いたします。

支払いトラブルの回避

1つ目の理由として、支払いトラブルの回避が挙げられます。
前述したとおり金額や取引内容、請求書番号などを記載した請求書を送付することで、明確にどの月でどのような取引を行いそれが契約内容と一致しているのかを確認することができます。

企業と言えど、人が管理をしているのでミスがないとは言い切れません。しっかり書面で残すことで、請求したものがちゃんと支払われているかの事実確認や分かりやすい請求書を送付することで支払いミスのリスクを回避しましょう。

発行した請求書を保存する義務があるから

フリーランスには発行した請求書の原本の控えを保存する義務があります。
保存する期間としては、消費税納税免除者の場合は5年間、消費税納税対象者は7年と決められています。

税法で決められているので必ず守りましょう。

クライアント側が税務上必要になる

フリーランスの請求書は、クライアントにとって税務上の重要証拠書類となります。

クライアントはフリーランスに発注した費用を経費として申請することになりますが、その際に請求書がエビデンスとして必要になります。とくに、消費税を納税しているクライアントの場合、消費税法上で経費計上の場合に請求書が必須とされているため、基本的に請求書の発行を求められます。

フリーランスはいつ請求書を発行すればいいのか

フリーランスが請求書を発行するタイミングは、契約の内容で異なってきます。

納品物がなく継続的に取引をしているケース

準委任契約などに多くありますが、運用代行やコンサルティングなどノウハウや時間を提供していて、納品物がなく継続的に取引をしていたりするような場合は、契約時にクライアントと締日と支払日を定めましょう。そして、毎月契約内容に沿って決められたタイミングまでに請求書を発行するようにしましょう。

請負契約のケース

請負契約などにお送りますが、何かしらの成果物を納品することで請求できるような契約の場合は、請求書は基本的に納品完了後に送付します。
業務を終了し、納入した後にクライアントから検収書の受領を行い業務を完了させましょう。
業務を完了してからすぐに請求書を作成し送付するようにしましょう。

フリーランスが請求書を作成する際の注意点

フリーランスが請求書を作成する際に注意しておく点をまとめます。
請求書を発行する前にしっかりと確認しましょう。

振込手数料の負担先について

報酬が振込での支払いになる場合は、振込手数料の負担についてクライアントと契約段階で取り決めしておきましょう。
手数料の負担についても契約書に盛り込むようにしましょう。
もし、振込手数料が自己負担になる場合は振込手数料を請求書に明記したり差し引き分の金額を記載するように注意しましょう。

源泉徴収の有無

フリーランスの請求書を作成する場合、源泉徴収の制度に注意しましょう。

源泉徴収の制度は、クライアント側がフリーランスに代わって所得税を国に治める制度で、報酬を支払う際に所得税を天引きした金額をフリーランスに支払います。
一定の業種にのみ適応されますので、自信がかかわっている業種が適応対象なのか確認しましょう。

また、源泉徴収額は支払金額の10.21%になります。(2.1%は令和19年まで適応される復興特別初頭税)
源泉徴収が適応される場合は、請求書に源泉徴収の金額を記載する必要がありますので注意しましょう。

なお、クライアントが天引きで支払ってくれる所得税と、実際に支払う所得税がずれる可能性もあるので、源泉徴収で天引きされた金額はログを残しておくことをおすすめします。

請求書への押印について

請求書の押印はどのような印鑑を使えばいいか悩む方も多いと思いますが、基本的に印鑑を押印する義務はありません。

義務はないものの、慣例としてお互い合意したというエビデンスとして使用されるケースも多いので、クライアントが硬い企業の場合などは押印することをおすすめします。

もし押印する場合は、発行者の氏名の右側に押印しましょう。

フリーランスの請求書作成におすすめのサービス6選

最後にフリーランスの請求書を作成する際におすすめのサービスを6つ紹介します。
取引先が増えてきて、請求書の発行作業が煩雑になった場合に利用することをおすすめします。

MakeLeaps

MakeLeapsは、月額500円~利用できる請求業務をサポートできるサービスです。
請求書の発行はテンプレートを選び簡単に作成でき、それだけでなく請求と入金の照合や郵送の自動化も対応してくれるため、請求漏れや入金漏れを管理することもできます。
また、書類もデータで管理できるため書類管理が苦手な方にもおすすめです。

Misoca(ミソカ)

MISOCAは見積書・納品書・請求書を簡単に作成~管理できるサービスです。
請求書の発行だけであれば5通まで月間無料で利用できるため、フリーランスになりたてでそこまで契約数が多くない方には非常におすすめです。また、弥生会計やfree、MFクラウド会計などの確定申告ソフトとも連携しているので、確定申告ソフトを利用している方には魅力的なサービスです。

マネーフォワードクラウド請求書

マネーフォワードクライド請求書は、クラウド会計ソフトのマネーフォワードと連携することができる請求書作成サービスです。
請求書だけでなく見積書や納品書も作成でき、マネーフォワードを使用している方の場合UIも似ているため慣れるのが非常に楽です。
請求書のステータスも一目でわかるUIになっているので管理のしやすさも魅力ですし、郵送もボタンひとつでできるため工数削減にもおすすめです。

クラウド会計ソフト freee会計

クラウド会計ソフト freee会計は、会計ソフトの中でもシェア1位のソフトです。
freeeさえ入れていればどのような業務もマークできるのが魅力のひとつですが、請求書作成という観点では操作性が簡単なことが魅力です。機能別でプランがたくさんあるので、まずは30日無料のプランを利用して捜査してみましょう。

2023年10月以降のインボイス制度に注意しよう

2023年10月以降にインボイス制度が導入されます。
インボイス制度では、年収1000万円以下のフリーランスに影響があると言われています。

インボイスは、適格請求書を発行する必要があるのですが、発行できるのは消費税の課税事業者になります。
したがって年収1000万以下のフリーランスは適応外になるのですが、そうなるとクライアント側は消費税免税事業者のフリーランスに発注した案件を経費として申請できなくなります。

そうなると、同じ金額で発注しても消費税課税対象の事業者に仕事を依頼したほうが安く発注できるようになるため、消費税が免除されるフリーランスにとっては不利な条件になります。

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