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「エンジニアのクリエイティブ」とは?現場で評価される人の共通点

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「クリエイティブ」という言葉から、多くの方はデザインやアートを思い浮かべるかもしれません。しかし、実際にはエンジニアの仕事においても“創造性”は欠かせない要素です。

単にコードを書いてシステムを動かすことができても、それだけで評価されるわけではありません。現場で信頼を集めるエンジニアには、技術力以外の共通点があります。

今回は、フリーランスとして参画したプロジェクトで表彰を受け、現在はテックビズのテック部でリーダーを務める篠原さんにお話を伺いました。篠原さんのキャリアを通じて、“エンジニアのクリエイティブ”の本質に迫ります。

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今回お話を伺った篠原さんは、新卒でシステムエンジニアとしてキャリアをスタートし、基幹システムの開発や運用を経験。2019年にフリーランスとして独立し、複数の案件を通じて着実に実績を積んできました。現在は株式会社テックビズに参画し、テック部のリーダーを務められています。

篠原さんの根底にあるのは「ものづくりが好き」という想いです。実はプライベートでは作曲活動もされており、音楽を通じて表現するクリエイティブな一面も持っています。システム開発も音楽も、“ゼロから形にする”という点で通じるものがあるといいます。

そんな篠原さんに、今回は「エンジニアのクリエイティブ」とは何か、そして現場で評価されるエンジニアの共通点について伺いました。

技術力だけじゃ語れない、エンジニアのクリエイティブの正体

ーー篠原さんは、エンジニアとして活躍される一方で、趣味で作曲もされていると伺いました。ものづくりという点では共通している部分があるのかなと思いますが、そうしたご経験も踏まえて「エンジニアにとってのクリエイティブ」とはどう考えていますか。

篠原さん:確かに音楽もシステム開発も、形は違っても“つくる仕事”という点では似ていると思います。私にとってのクリエイティブは、ただ機能が動けばいいということではなく、将来を見据えて長く価値を生むものをつくることです。システムが使われ続けるためには、表に見える部分のデザインや操作感だけでなく、裏側の設計や構造も含めて考え抜く必要があります。そうした工夫の積み重ねが、本当の意味でのクリエイティブだと思っています。

ーーシステム開発におけるクリエイティブは、見える部分だけでなく裏側まで含めて考えることが大事だと。そこにユーザー目線という要素も関わってくるのでしょうか。

篠原さん:はい。私はBtoBのクライアントワークに携わってきた経験もあり、常に「使う人にとって本当に役立つか」という視点を意識してきました。ユーザーの要望をそのまま形にするのではなく、課題を深掘りして「本当に解決すべきポイントはどこか」を考えるようにしています。これは音楽でも同じで、聴き手が心地よいと感じる構成やメロディを意識するのと似ていますね。

ーーなるほど。ユーザーの声をどう受け止めるかが、クリエイティブに直結するのですね。

篠原さん:そう思います。システムって、完成した瞬間がゴールではなく、むしろそこからがスタートなんですよね。長く使われるものにするには、ユーザーの声を開発に反映し続けることが欠かせません。だからこそ私は、チームの中だけでなく非エンジニアの関係者とも積極的に会話するようにしています。専門用語をできるだけ噛み砕いて説明し、気軽に相談できる雰囲気をつくる。それもまた、ユーザー目線で考えるための大切なプロセスだと思っています。

ーー「裏側の工夫」についても触れていましたが、そこにもエンジニアならではのクリエイティブがあるのでしょうか。

篠原さん:はい。ユーザーからは見えない部分にこそ、エンジニアの腕が出ると思います。たとえば将来的に仕様変更があっても対応しやすいように設計しておく、チームの誰が見ても理解できるようにコードを書く――そうした工夫は表には出ませんが、プロジェクト全体の価値を高めます。私は「正しいものを正しく作る」という姿勢を大事にしてきましたが、その“正しく”には、こうした裏側の設計の美しさやチーム全体の生産性まで含まれていると思います。

ポイント
“動けばいい”では終わらせない。未来まで価値を残すものづくりがクリエイティブ
要望の裏にある“本当の課題”を見抜く力が評価につながる
見えない設計の美しさが、チームの力と成果を最大化する



インタビューでよく出る「ユーザー目線」と「コミュニケーション能力」に関する記事も気になる方は以下を参考にしてください。





「動けばいい」を超えるエンジニアリング ― 設計の“美しさ”がもたらす長期的価値

システム開発の現場では「まずは動くものをつくろう」という発想が優先されがちです。しかし短期的には成果を出せても、長期的に見れば保守や拡張のたびに手戻りが発生し、結果的に大きな負担を残してしまうことがあります。

だからこそ重要になるのが、設計の“美しさ”です。チームの誰が見ても理解でき、将来的な変更にも柔軟に対応できる構造を意識すること。それが「正しいものを正しく作る」姿勢につながり、プロジェクト全体の寿命を大きく伸ばすのです。

篠原さんが語った「正しいものを正しく作る」という姿勢も、この考え方に通じています。ユーザーにとって価値あるものを届けるには、短期的な完成だけでなく、長く使い続けられる仕組みに仕上げることが欠かせません。これはまさにエンジニアのクリエイティブの一つの形といえるでしょう。

実際に、ソフトウェア開発のベストプラクティスをまとめた『Clean Code』(Robert C. Martin)は「読みやすさこそが生産性を高める」と強調しています。Googleが公開している Engineering Practices でも、コードレビューや設計において可読性と拡張性が最優先であると明記されています。これらは、短期的な“動作”よりも長期的な“価値”を重視する文化の表れです。

つまり、エンジニアにとってのクリエイティブは、単に表に見える機能やデザインだけではありません。見えない裏側をどれだけ美しく仕上げられるか――そこにこそ、エンジニアとしての真価が表れるのです。


エンジニアにとってのクリエイティブは、コードや設計だけでなく“価値を生み出す仕組みづくり”そのものです。

もし「自分のクリエイティブをもっと発揮できる現場で働きたい」と考えている方は、ぜひテックビズにご相談ください。

あなたの強みを活かし、ユーザーに価値を届けられるプロジェクトをご紹介します。

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執筆者

テックビズとは

テックビズメディア責任者

プログラミングの専門校と大学を卒業後、SIerに入社。
プロジェクトマネージャーとして大手通販サイトの保守運用チーム20名を管理。転職後、人材会社のメディアマーケティング責任者として10以上のメディアのSEO(Search Engine Optimization)をおこない、1年間で集客を200%アップさせる。2022年に株式会社テックビズに入社。

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