・フリーランスが結ぶ契約形態
・請負契約と委任契約との違い
・請負契約のメリット・デメリットとは
フリーランスとして仕事を獲得する際、基本的には業務委託契約を締結します。業務委託契約には、請負契約と委任契約の2つのタイプが存在し、契約の種類によって仕事の進め方が変わることがあります。
したがって、各契約の内容を理解しておくことは重要です。また、契約に基づいて自分が果たすべき役割は何か、報酬は何に対して支払われるのかを把握しておくことで、自分に最適な案件を見つけることが容易になります。
今回は、業務委託契約の中で特に請負契約に焦点を当てて詳しく説明します。そのメリット、デメリット、注意すべき点などをお伝えし、請負契約についての理解を深め、自分に適した案件を見つける手助けをします。
業務委託契約については以下の記事でも詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてください。
請負契約とは?フリーランスが結ぶ契約形態は主に2種類
フリーランスが結ぶ契約形態は主に以下の2つに分けられます。
フリーランスが結ぶ契約形態
①請負契約
②委任契約
それぞれの契約形態について見ていきましょう。
①請負契約
請負契約とは、作業の完了と成果物の提供が要求される契約のことを指します。ただ単に指定された範囲の作業を行うだけではなく、クライアントが求める結果を達成するまで作業を続ける必要があります。
例えば、提供した成果物に欠陥があったり、品質が低かった場合、報酬を受け取れない可能性があります。また、クライアントが求める結果が得られるまで作業を続ける必要があります。
したがって、クライアントと契約を結ぶ際には、完成形がどのようなものであるか、求められる結果が何であるかなどを詳細に確認しておくことが推奨されます。
②委任契約
委任契約とは、事前に定められた業務内容の遂行が求められる契約のことを指します。契約で定められた範囲の仕事を行えば、それ以降の責任を負うことなく、契約は終了します。
例えば、納品した成果物の品質が低かったとしても、納品が完了した時点で契約の遂行が完了したとみなされます。クライアントが満足しない結果であったとしても、業務を遂行したことに対する報酬が発生するため、報酬は支払われます。
委託契約と準委託契約の違い
委任契約には準委任契約という形態も存在します。委任契約との違いは以下の通りです。
・委任契約:税務や法律行為を委任する際の契約
・準委任契約:事実行為(事務処理)など、法律行為以外を委任する際の契約
名前から推測すると、委任契約の方が対象範囲が広いと感じるかもしれませんが、実際には準委任契約の方が対象範囲は広いです。フリーランスの場合、委任契約よりも準委任契約が多いでしょう。
以下の記事では、準委任契約について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
フリーランスが結ぶ請負契約の2つのメリット
請負契約のメリットを2つ紹介します。
請負契約のメリット
①仕事が完成するまで携われる
②効率的に行えば短時間で報酬を得られる
それぞれ見ていきましょう。
①仕事が完了するまで携われる
請負契約で受注した仕事の場合、作業が完了するまで関与することが可能です。一方、委任契約の場合、関わっている業務で成果が出なかったとしても、定められた業務を遂行すれば、途中で契約が終了することもあります。
自分の力で仕事を完遂したい人や、成果を出したい人にとっては、請負契約の方が最後まで取り組むことができるため、やりがいを感じることができるかもしれません。
②効率的に行えば短時間で報酬を得られる
請負契約の場合、作業時間や工数に関わらず、成果物に対して報酬が支払われます。そのため、効率的に作業を進めることで、短時間で報酬を得ることも可能です。
一方、委任契約では、時間や工数によって報酬が変動することがありますが、請負契約では時間や工数は報酬に影響しません。自分のスキルによっては短時間で報酬を得ることができますので、自分が得意とする分野の仕事を請負契約で受けると、メリットがあると言えます。
フリーランスが結ぶ請負契約の2つのデメリット
請負契約のデメリットを2つ紹介します。
請負契約のデメリット
①何度も修正をさせられる可能性がある
②プロセスに対しては報酬は支払われない
それぞれ見ていきましょう。
①何度も修正をさせられる可能性がある
請負契約の場合、報酬は成果物に対して発生します。そのため、クライアントが求める成果物が完成しない限り、何度も修正を行う必要が出てきます。
契約内容によっては、修正回数が何回までと定められていることもあります。契約を結ぶ前に、どれくらいの修正対応が必要になる可能性があるかをクライアントと詳細に確認し、決定しておくことが重要です。
②仕事のプロセスに対して報酬は支払われない
請負契約で受注した仕事では、どれだけ時間や工数がかかったとしても、報酬が変動することはありません。そのため、成果物を作り上げる過程が予想以上に困難だった場合でも、報酬を増やすことはできず、時間当たりの報酬が低くなる可能性もあります。
請負契約の案件を探す際には、報酬金額だけを見るのではなく、どれくらいの時間や工数が必要になるかを事前に予測し、納得できる条件であれば受注するようにしましょう。
フリーランスが請負契約や委任契約を結ぶ時の注意点
フリーランスで請負契約や委任契約などの業務委託契約を結ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
フリーランスとして契約を結ぶときの注意点
①口約束をではなく書面に残す
②再委託に気をつける
③報酬の関することは細かく確認をする
順番に見ていきましょう。
①口約束をではなく書面に残す
請負契約や委任契約を結ぶ際には、必ず業務委託契約書などの書面で確認するようにしましょう。口頭での約束では、後になってトラブルが発生した場合、何が言われたかの主張が交錯し、解決が難しくなる可能性があります。
最悪のケースとして、仕事を遂行したにもかかわらず、報酬を受け取れない可能性もあります。クライアントから契約書について言及された場合は、契約書を通じて契約を結ぶ意向を伝えるようにしましょう。
②再委託に気をつける
受注した業務を他のフリーランスの仲間などに協力してもらいたい場合もあるでしょう。自分が契約した仕事を第三者に委託することを、再委託と呼びます。
クライアントとの契約内容によっては、再委託が許されないケースもあるので注意が必要です。通常、業務委託契約書には再委託の可否について記載されているはずなので、再委託を考えた際には必ず確認しましょう。
もし契約書に記載がない場合は、クライアントに直接確認を取り、許可を得てから再委託を行うようにしてください。
③報酬の関することは細かく確認をする
契約を結ぶ際には、報酬に関することは細かく確認をするのも大事です。以下のようなことをクライアントときちんと確認をしておくといいでしょう。
・締め日はいつになるのか
・報酬が振り込みは一括なのか、分割なのか
・報酬はいつ振り込まれるのか
・振込手数料はどちらが負担するか
・交通費は報酬に含まれるか
・報酬はの金額は内税か外税か
・源泉徴収の扱いはどうするか etc…
業務委託契約書を通じて契約を結ぶ場合、報酬に関する事項も記載されているはずですので、全てを確認するようにしましょう。記載がない、または曖昧な表現になっている場合は、クライアントに直接確認を取ることが必要です。
報酬に関するトラブルは、フリーランスの仕事ではよく発生しますので、契約を結ぶ際には特に詳細に確認をしておくことが重要です。
まとめ
請負契約のメリット
①仕事が完成するまで携われる
②効率的に行えば短時間で報酬を得られる
請負契約のデメリット
①何度も修正をさせられる可能性がある
②プロセスに対しては報酬は支払われない
フリーランスが結ぶ契約は、基本的に業務委託契約となります。業務委託契約には、請負契約と委任契約の二つがあり、どちらの契約を結ぶかによって仕事の進め方が変わります。
請負契約は、仕事の成果に対して報酬が発生する契約で、仕事を最後まで成し遂げたい人や、その案件を効率的に完了させる自信がある人に適しています。しかし、一方で、スキルが不足していると何度も修正を求められたり、予想以上に時間や手間がかかる可能性もあるため、注意が必要です。
報酬や納期、修正回数などの詳細な内容は、クライアントごとに異なるため、契約を結ぶ前には必ず業務委託契約書を確認しましょう。
フリーランスのエンジニアを目指すならテックビズに相談!
テックビズでは、「フリーランスエンジニアになりたい」「フリーランスエンジニアに今のスキルでなれるのか」「実際に案件を紹介してほしい」などのお悩みに対してキャリア面談を行なっております。
テックビズでは、ただ案件を紹介するだけでなく、キャリア面談をし、最適な案件をご紹介できるので、「平均年収720万円」「稼働継続率97%超」という実績を出しております。
フリーランスエンジニアに興味がある人は、ぜひテックビズのキャリア面談を活用してみてください。
\ 記事をシェアする /