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異業界からの転職組だからこそ強い!ジュニアエンジニアの戦い方

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「スキルが足りない自分にエンジニアとしての仕事は務まるのだろうか」
「異業界から転職して、本当に現場で通用するのか」

未経験からエンジニアを目指す人にとって、こうした不安は避けられないものです。とくに、キャリアをスタートしたばかりの時期は、自分の技術力の低さを痛感し、周囲と比較して焦りを覚えることも少なくありません。

しかし実際には、「ジュニアエンジニアだからこそ活かせる強み」があります。異業界で培ったスキルや経験は、現場に新しい価値をもたらす武器となるのです。

今回は、接客業からITエンジニアに転身し、3年で大手企業のPMOを任されるまでに成長した林修斗さんにお話を伺いました。スキルに自信が持てなかった時期をどう乗り越え、どのように戦ってきたのか、そのリアルに迫ります。

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わずか3年でPMOとして大手企業のプロジェクトに参画している林修斗さん。現在はフリーランスエンジニアとして活躍していますが、もともとはITとは無縁の接客・サービス業の世界でキャリアを積んできました。新卒で入社した会社では店舗運営や売上管理を任され、現場の最前線で顧客と向き合う日々を過ごしていたといいます。

やがて「もっと成長できる環境に挑戦したい」という思いからIT業界へ飛び込みましたが、当初は経験がほとんどないジュニアエンジニアからのスタートでした。それでも、異業界で培った強みを武器に、短期間でプロジェクトマネジメントを担う立場にまで成長を遂げています。

今回の記事では、「異業界出身だからこそ強みになる」「ジュニアエンジニアだからこそできる戦い方」に焦点を当て、林さんの経験から学んでいきます。

エンジニアに必要なのは、技術力だけではない?

ーーエンジニアとしてキャリアを始めた頃、スキル面での悩みも多かったかと思いますがいかがでしょうか。

林さん:そうですね。当時すでに20代後半だったので、同じ現場にいる20代前半からキャリアを積んできたエンジニアの方々と比べると、知識も経験も圧倒的に不足しているのは明らかでした。技術力で勝負しても太刀打ちできないと痛感しましたし、「自分は遅れてスタートした」という焦りは常につきまとっていました。

ーー今はバックエンドの開発はもちろん、現場ではPMOとして活躍されていますが、現場で信頼を得て評価されるために特に意識したことはありますか?

林さん:そうですね、意識したのは「技術以外の武器を活かす」ということです。自分の場合、前職が接客業だったので、そこで培ったコミュニケーション力やユーザー目線を徹底的に生かすようにしました。

例えばクライアントの要望をヒアリングするとき、表面的に「この機能が欲しい」と言われても、その背景に「実は操作が複雑で現場のスタッフが困っている」という事情が隠れていることが多いんです。そこを丁寧に聞き出して、エンジニアには「画面遷移を1ステップ減らすだけで現場の負担がかなり軽くなる」と具体的に伝えるようにしました。

技術的な提案はベテランに任せつつ、自分は「なぜその機能が必要なのか」をユーザー視点で補足し、クライアントとエンジニアの間をつなぐ橋渡しをする役割を担いました。結果として「林さんがいると意思疎通がスムーズになる」と言われるようになり、信頼を得られたのだと思います。

ーー異業種から転職した人だからこそ発揮できる強みがあるということですね?



林さん:そう思います。僕の場合は接客業の経験があったので、自然とコミュニケーション力やユーザー目線を武器にすることができました。でも、それは人によって違っていていいと思うんです。たとえば営業経験がある人なら課題を整理して提案する力、事務職をしていた人なら正確さや調整力が強みになるかもしれません。

大事なのは「自分にはスキルがない」と思い込むのではなく、これまでの経験を振り返って「何なら活かせるか」を考えることです。そして、それを目の前の業務でどう発揮するかを意識すれば、ジュニアエンジニアでも現場で評価されるようになるはずです。

ーージュニアエンジニアの時期をどう乗り越えたのか、心構えを教えてください。

林さん自分ならではの強みとはいえ、まず前提として技術スキルは一定レベルは必要です。最低限の知識や基礎がなければ、現場で任せてもらえる仕事はありませんし、周囲からも信頼は得られません。その上で、僕が意識していたのは「小さな成功体験を積み重ねること」です。

焦っても一気に技術力が伸びるわけではないので、まずは与えられたタスクを期限内にやり切ること。小さな改善提案を一つ通すこと。その積み重ねによって「自分は成長している」と実感できましたし、周囲からの信頼も少しずつ得られるようになりました。周囲と比べて落ち込むよりも、「自分ができることを武器にして伸ばしていく」ことが大事だったと思います。

ポイント
異業界で培った経験は、現場で信頼を得る武器になる
周囲と比較して焦るのではなく、 小さな成功体験を積み重ねること が自信と次のチャンスにつながる



エンジニアに求められる“ソフトスキル”の重要性

エンジニアというと「技術力がすべて」と思われがちですが、実際の開発現場ではそれだけでは成果を出すことはできません。システム開発が大規模化・複雑化するにつれ、関係者の間で誤解なく意思疎通を図り、合意形成を進める力がプロジェクト成功の鍵を握っています。

IPA(情報処理推進機構)の「IT人材白書」では、IT人材に不足している能力として毎年のように「コミュニケーション力」「業務理解」「課題解決力」が上位に挙げられています【IPA IT人材白書】。

また経済産業省のDXレポートでも、DX推進を妨げる最大の要因の一つが「ユーザー部門とIT部門の意思疎通不足」であると繰り返し指摘されています【経済産業省 DXレポート】。

つまり、技術力そのものの不足よりも「伝え方の不十分さ」や「関係者間の理解不足」の方が、プロジェクトの失敗要因として大きな影響を与えているのです。専門用語をかみ砕いて説明できること、相手の立場を踏まえて課題を整理できること、必要な情報を一度で正確に伝えられること――こうしたソフトスキルは、技術スキルと同等かそれ以上に現場で求められています。

特に未経験や経験の浅いエンジニアにとっては、技術力だけでベテランに並ぶのは難しい一方で、ソフトスキルはすぐに実践でき、差別化につながる領域です。現代の開発現場では、まさにこのソフトスキルが「成功するエンジニア」を分ける重要な要素になっています。

ソフトスキルは、今やエンジニアの評価を大きく左右する要素となっています。特に異業界からの転職組や経験の浅いエンジニアにとっては、過去の経験を活かしながらキャリアを切り拓く重要な武器です。

その力を発揮するには、適切な案件や環境に出会うことが欠かせません。TECHBIZでは豊富な案件と充実したサポート体制を通じて、挑戦を後押ししています。

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執筆者

テックビズとは

テックビズメディア責任者

プログラミングの専門校と大学を卒業後、SIerに入社。
プロジェクトマネージャーとして大手通販サイトの保守運用チーム20名を管理。転職後、人材会社のメディアマーケティング責任者として10以上のメディアのSEO(Search Engine Optimization)をおこない、1年間で集客を200%アップさせる。2022年に株式会社テックビズに入社。

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