・フリーランスはどうやって目標を立てればいいのか
・どんな目標が最適なのか
・効率良く目標を立てたい
仕事の目標を立てようと考えても、何を目指せば良いのか迷うフリーランスの方は多いでしょう。目標設定を誤ると、仕事の質やモチベーションに悪影響を及ぼす可能性があります。
そこで今回は、適切な目標設定の重要性と、フリーランスにおすすめの目標設定方法を具体的にご紹介します。
フリーランスが目標を立てた方が良い理由
はじめに、フリーランスが目標を立てた方が良い理由を見てみましょう。
モチベーションを上げやすい
ノマドワーカーとして働く際、自己管理の一部として目標設定が非常に重要です。たとえば「年収1000万円という目標を達成するために仕事をする」や「時間給を引き上げるために仕事をする」など、具体的な目標は、仕事のモチベーションを上げる仕組みとして役立ちます。
目標がないと、自主的に動く力やモチベーションの維持が難しく、情緒不安定に陥ってしまうことも考えられます。しかし、明確な目標を設定していると、その目標に向かって積極的に動くべきだという義務感が生まれ、自身のココロを奮い立たせる力になります。
ノマドワーカーの働き方は自由であるため、自分自身で目標を設定し、それを達成する方向に努力する姿勢が求められます。自分に合った目標を設定し、その達成に向かって一歩一歩進むことが、成功への道筋となるでしょう。
無駄を省く
明確な目標を設定することで、効率的な行動が可能になります。
「この作業は目標達成に寄与しないからやめよう」「この活動は目標に近づくためには不要だから削除しよう」という判断が容易になります。これにより、何に重点を置き、何を優先すべきかが明確になります。結果として、無駄な出費を削減し、時間をより有意義に使うことが可能となります。
このように、目標設定は効率的で意味のある活動へと導く重要なステップとなります。それは、自分自身のリソースを最大限に活用するための鍵となります。
逆算して仕事を進められる
目標から逆算して、仕事を進められるメリットもあります。
実際に例を見てみましょう。
例.年収1000万円を目標に仕事をする
・年収1000万円を達成するにはAが必要
・AをするためにはBが必要
・BをするためにはCが必要
このように、細かく切り刻みながら仕事を進められます。「Aを達成するにはB、Bを達成するためにはC」というように逆算しながら仕事を進めれば、仕事でつまずくことを減らせるかもしれません。
目標と言っても色々な種類がある
ひと口に目標と言っても、色々な種類があります。目標を設定する時は、自分に合った種類の目標を決めることが大事です。目標は長期的なものもあれば、短期的なものもあります。
ここでは、どのような目標があるか代表的なものを3種類紹介します。
収入
たとえば、このような形で目標を作るといいでしょう。
年収→〇〇年までに〇万円
月収→〇〇年までに〇万円
日収→〇〇年までに〇万円
時給→〇〇年までに〇万円
細かく刻むことがポイントです。1日当たりの収入目標を出しておけば、どのくらいの報酬の案件を獲得すれば良いか把握できます。
働き方
フリーランスの職業というのは一口に言っても、多岐に渡る働き方が存在します。例を挙げると、一方でフリーランスのプロジェクトに取り組みつつ、他の仕事も同時に行う人がいる一方で、フリーランスの仕事だけに専念する人もいます。
さらに深掘りすると、理想的なライフスタイルに応じてさまざまなシナリオが存在します。旅行しながら仕事をする人、あるいはできるだけ作業を減らしたいと考える人など、人それぞれの希望や目標が反映されるのがフリーランスの世界です。
しかし、自分に合わない働き方を選ぶと、ストレスがたまり、フリーランスとしての活動が困難になることもあります。そうならないためにも、自分に合った働き方の目標を明確に立てることが重要です。これにより、ストレスを減らし、自分の理想に近づくための道を切り開くことができるでしょう。
働く時間
フリーランスの場合、働く時間は自分自身でコントロールできます。少ない時間で働くと「目標の収入額が達成しない」リスクがあります。一方で、働く時間が過多になると「体調を崩してしまう」または「プライベートの時間が犠牲になる」状況に陥ることもあります。
しかし、最適な労働時間は人それぞれ異なります。自分自身の健康や生活の質を保ちながら、目標収入を実現するための時間を設定することが大切です。これは、自分の能力や効率を最大限に活かし、ストレスなく働くための鍵となります。
働く時間をある程度明示して、それを元に全力で仕事に打ち込む。これは、フリーランスとして働く人におすすめの目標設定の方法の一つです。これにより、プロフェッショナルとしての資質を高め、持続可能なキャリアを築く礎を形成できます。
目標設定のコツ
適当に目標を設定すればいいわけではありません。目標設定をしても、自身にとってマイナスになる目標を立てても意味がありません。
ここでは、目標設定をする時のコツを3つ紹介します。
目標を高くしすぎない
確かに、人々はしばしば「目標は高く設定するべきだ」と言いますが、これには注意が必要です。高いハードルを設定し過ぎると、モチベーションが削がれることがあるからです。
例えば、「年収300万円の人が1年以内に1億円超えを目指す」や「働く時間を100倍にする」といった極端な目標は、リアルなチャレンジというより圧倒的なプレッシャーに感じることが多いでしょう。
このような過剰な目標が逆効果になり、フリーランスの活動を中断させる要因となることも少なくありません。たとえば挑戦的な目標が魅力的に感じるかもしれませんが、自分の現状と比較して極端に高すぎる目標は避けるべきです。
始める際には、少し背伸びをした程度の目標設定が良いでしょう。現実的かつ達成可能な目標は、自信と成長を築く助けとなります。進捗を見ながら、段階的に目標を引き上げていくことが、フリーランスとしての健全な成長と長期的な成功に繋がるでしょう。
自身で決める
自分の目標設定と他人の意見のバランスを保つ重要性
周囲の意見を聞くことは大切な行為です。それは新しい視点を提供してくれたり、自己の見落としている部分を指摘してくれる場合があります。しかし、私たちは皆、独自の価値観と状況を持っています。目標もライフスタイルも働く環境も性格も、他人と100%一致することは稀です。
したがって、他人の言うことを全て鵜呑みにするのではなく、自分自身でしっかりと判断を下すことが重要です。目標を設定する際の基軸は、あくまで「自分がどうなりたいのか」という明確なビジョンです。
他人の意見に流されてしまうと、本来の目標から外れてしまう可能性があります。さらに、「他人に言われたから目標を達成できなかった」といった言い訳を生むことなく、自分自身の目標に対する責任を持つことが大切です。
結論として、他人の意見は参考にするものの一つとし、最終的な判断は自分自身で行う。これが、真に意味のある目標設定へと導く道であり、自己実現のための大切なプロセスです。
目標達成までのプロセスを描く
仮に「3年後に年収1000万円を達成する」と言っても、プロセスがなければ目標達成への道筋が見えないので、目標を達成するのは難しいです。効率的に目標達成までの道を辿っていくためにも、プロセスを描くことは大事です。
たとえば、このようなプロセスを考えましょう。
1年後、2年後の年収、月収、日収、時給をいくらにすればいいか?
単価がいくらの仕事を獲得すれば良いか?
どのような案件を何件確保すべきか?
毎月どのくらい働くべきか?
外注する必要があるのか?
プロセスを描けば、そのプロセスに則って仕事をすれば良いので効率的に物事を進められます。仮にプロセス通りに仕事ができなかったとしても、そのプロセスを修正すればいいだけの話です。まずは現段階でのプロセスを描いてみましょう。
目標設定をする時はフレームワークを活用するのが便利
目標設定で時間がかかる場合もあるでしょう。その時はフレームワークを活用するのも1つの手です。最後に代表的なフレームワークを4つ紹介します。
SMARTの法則
SMARTの法則は1980年代に発表された手法です。5文字のアルファベットは、それぞれ英単語の頭文字をとったものです。
Specific(具体的である)
Measurable(数値化されている、計測できる)
Achievable(達成できそうである)
Relevant(その目標を達成したい理由がある)
Time-bound(期限が分かりやすい)
上記5つに該当する目標であれば、目標達成できる可能性が上がると言われています。
参考:カオナビ
HARDゴール
作家である「マークマーフィー」氏が発表した目標設定の方法です。こちらも4つの英単語の頭文字となっています。
Heartfelt(心から達成したいと思う)
Animated(目標を達成した後の姿を描くことができ、その姿がイキイキとしている)
Required(目標を達成するために必要なこと・能力がハッキリしている)
Difficult(その目標を達成するのは難しい)
上記に該当する目標を設定すると良いと言われています。先ほど紹介したSMARTの法則とは異なります。より厳しい目標を設定したい人は、HARDゴールを活用するといいでしょう。
参考:banto
NLP
NLPとは心理学の一種です。NLPで目標を立てる時は、5つのポイントを意識しながら立てましょう。
〇〇であるを意識
目標設定する時は、〇〇である(になる)となるように、ポジティブな文言を使いましょう。悪い例は「〇〇をしない(にならない)」と言ったケースです。ネガティブな文言は使わないようにしましょう。
目標の責任を自身に設定する
「達成できなくても全て自分の責任」と言える目標を設定することも大事です。成功するためには、全て自分事として捉えることが成功のカギになります。
目標達成した時に五感で喜びを感じられる
達成した時に五感で喜びを感じられる目標を設定することも忘れてはなりません。仮に「目標の収入を達成した」場合であれば、目に見えて収入アップが分かったり、人から祝福の言葉を言ってもらえたりなど、五感で喜びを感じられます。
目標に期限と数値を入れる
目標には期限と数値を入れましょう。目標を達成するまでの日数が決まるだけではなく、目標値に対する進捗状況が分かりやすくなります。結果、どのような行動をとるべきか分析しやすいため便利です。
目標達成をゴールにしない
あくまで何かの通過点として、目標を設定することも大事です。たとえば「来年までに仕事量を2倍にする」という目標があったとします。そしてその目標を達成した先に、何か目的が設定されていることが大切です。「社員を雇うため」、「法人化するため」というように、目標達成後も別のゴールを設けておくことが大事という考え方です。
これらのポイントを意識することが、質の高い目標を設定するポイントです。
参考:NLP学び方ガイド
KGI×KPI×KDI法
3つの指標を使った目標設定のフレームワークです。
最終目標 KGI(Key Goal Indicator)
中間目標 KPI(Key Performance Indicator)
行動目標 KDI(Key Do Indicator)
KGIを最終的なゴールとして、それを達成するための課題や改善点を洗い出すことでKPIの設定ができます。そしてKPIを達成するためにやるべきことがKDIとなります。KDIをさらに細分化して日々のやることリストを作成するのも良いです。全てがつながるように目標設定を行うことが必要です。
また、KGI、KPI、KDIは数値化することが大切です。数値化することで、それぞれの進捗や達成率を見直すことができます。今のKDIの設定のままでKPIを達成できそうか、KGI達成のために正しいKPIになっているか、管理できるようになります。
参考:banto
まとめ
フリーランスの目標設定について紹介しました。
今回のポイントはこちらです。
✓フリーランスが目標を立てた方が良い理由
①モチベーションを上げやすい
②無駄を省く
③逆算して進めやすい
✓目標設定をする時に便利なフレームワーク
①SMARTの法則
②HARDゴール
③NLP
④KGI×KPI×KDI法
自分自身に合う目標の設定は、仕事の効率を大きく向上させるキーとなります。リアルで達成可能な目標は、自分の能力を最大限に引き出し、業務をスムーズに進める助けとなるでしょう。このような働き方は、事業の拡大にも寄与する可能性があります。
フリーランスとしての活動を軌道に乗せるためにも、目標設定は欠かせない要素です。始める前に、自分の能力と希望を見極めた上で、適切な目標を設定してみましょう。これにより、成功への道が開かれ、自分自身の成長も促進されるでしょう。目標設定を通じて、より充実したフリーランス生活を築く一歩を踏み出すことができます。
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