【来たる2025年】ITフリーランス業界を大予想

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【来たる2025年】ITフリーランス業界を大予想

2024年も残すところわずかとなりました。この1年間、AIの進化や新しい法整備など、ITフリーランスを取り巻く環境は大きく変化してきました。本記事では、2024年の変化を振り返りながら、2025年のIT人材市場の展望と、フリーランスとして成功するために必要な準備についてできるだけ詳しく解説していきますので、2025年をスタートダッシュできるようにしていきましょう。

IT人材市場はどうなっていくのか

IT人材市場のこれまでと現在

日本のデジタル化への取り組みは、依然として課題が山積みです。経済産業省の「DXレポート2」によれば、国内企業のDX推進度は他の先進国と比較して依然として後れを取っており、IT人材の需要は今後も継続的に高まることが予想されています。

実際、情報処理推進機構(IPA)の調査によると、2025年には最大約79万人のIT人材が不足すると予測されています。この「2025年の崖」と呼ばれる課題に直面するなか、特にAI開発やクラウド環境の構築、セキュリティ対策などの専門性の高い分野での人材不足が顕著となっています。

DX推進など世界の潮流に合わせ、企業が変化していくためにも即戦力としてのフリーランスIT人材の需要もますます高くなっていくと考えられるでしょう。

フリーランス人材市場はどうなっているのか

企業のプロジェクトベースでの採用ニーズの高まりに伴い、フリーランスIT人材への需要は着実に増加しています。内閣府の調査によると、フリーランス全体の市場規模は2024年に約20兆円規模まで成長し、その中でもIT分野は特に高い成長率を示しています。

特筆すべきは、従来の常駐型案件に加えて、リモートワークを前提とした案件が標準化してきたことです。地方在住のIT人材でも、都市部の高単価案件に参画できる機会が増えており、働く場所による制約が大きく緩和されています。ですがコロナ禍以降、徐々に常駐型案件へのニーズが高まっていることもあるので柔軟に働き方を選択することが求められています。

AIによってどう変わる?

生成AIの台頭により、プログラミングの効率化が進む一方で、より高度な技術理解と応用力が求められるようになってきています。具体的には

  • コード生成の自動化による定型的な開発作業の効率化
  • プロジェクトマネジメントやビジネス要件の理解がより重要に
  • AIツールを効果的に活用するためのプロンプトエンジニアリングスキルの需要増加
  • セキュリティやデータプライバシーに関する専門知識の重要性向上

など2024年の振り返り記事でも書かせていただいたようにAI活用によって効率化が進んでいく結果、エンジニアやデザイナー、技術者の方々にもますますビジネススキルが求められるようになっていくと予想されます。

これからのITフリーランス市場

2025年に向けて、以下のような市場の変化が起きるのではないかと考えられます。

専門性の細分化:特定の技術領域に特化したスペシャリストへの需要が増加し、それに伴う単価の上昇。

ハイブリッドスキルの重要性:技術スキルとビジネススキルの両方を持つ人材への需要が高まり、特にAIと既存システムを統合できる人材の価値が上昇。

デザインやプログラミングなどの技術領域においてもAIの台頭により、非デザイナーや非開発者でもある程度のクオリティのアウトプットが出せるようになってきています。その影響で特定の領域に特化したスキルが高い人材でないと需要が低くなっていくことが予想され、反対に特定の領域に対して特化してスキルが高い人材はAIによるアウトプットが現状まだ追いつけていないためより上流工程へ関わることのできる人材の需要は高まっていき市場価値も高くなっていくことでしょう。

また上流工程へ近づくにつれ、技術のみならずビジネススキルの必要性も高くなります。その傾向はこれまでも同様かと思いますが、AIが台頭した近年ではAIとシステムの統合によるシステムのクオリティの向上も求められており、最新の技術をキャッチアップしておくと市場価値が向上していくと予想されます。

フリーランスという働き方はどう変わっていく?

多様化する働き方

従来のフルタイムのフリーランスに加えて、副業・複業としてのフリーランス参入が増加しています。厚生労働省の調査によれば、副業を持つ労働者の割合は年々増加傾向にあり、特にIT業界では技術力を活かした副業が一般的になってきています。

昨今よく耳にする「リスキリング」によって、自身のメインとするスキルだけでなく幅を広げて活躍することができる人材がより自身にあった働き方を選択し、ますます多様化が進んでいくかもしれません。

2024年のフリーランス新法施行による変化

2024年に施行されたフリーランス保護法により、契約の適正化や報酬の支払い保護など、フリーランスの権利が法的に保護されるようになりました。具体的な変更点として

契約書面の交付義務化

  • 業務内容や報酬、支払期日などの明確な記載が必須に
  • 一方的な契約変更や解除が制限される

報酬支払いの保護

  • 支払遅延に対する利息請求権の明確化
  • 不当な報酬引き下げの禁止

これらの法整備により、フリーランスの立場が強化され、より安定した働き方が可能になってきています。

契約周りや報酬の支払いに関しての不安からフリーランスという働き方を選択できなかった人材でもフリーランスとして安心して働けるような環境の整備が今後もますます進んでいくでしょう。

フリーランスであるメリットとデメリット

現代のIT業界においてフリーランスとして稼働するメリットとデメリットをまとめてみました。

メリット

デメリット

高い報酬水準が期待できる

収入の不安定さ

柔軟な働き方が可能

福利厚生の自己負担

スキルアップの機会が多い

営業・契約交渉の必要性

複数の案件を並行できる

確定申告などの事務作業

複数の案件を並行して請け負ったり自身で案件を選択することができる分、スキルアップの機会が多いため自身の市場価値を能動的に上げていくことが可能です。また、案件を選択できるため、柔軟は働き方を選択することができます。

一方で収入を安定させることが正社員と比較して難しい一面もあります。また福利厚生を自己負担しなくてはいけなかったり、確定申告などの事務作業を行わなくてはいけなかったりと正社員と比較して自身でやらなくてはいけないことが多いのも事実です。

ですが、エージェントを活用したり税理士の方へ依頼するなど工夫次第では工数を削減することができたり、正社員と同等の福利厚生を得られるケースもあるので、自身がどういう働き方をしていきたいかに合わせて活用するのがおすすめです。

フリーランスという働き方はこういう人に向いている

これまで書いてきたことを踏まえるとフリーランスとして成功しやすい人材像として

専門性の高い技術力を持つ人: 特定の技術領域で高い専門性を持ち、常に新しい技術のキャッチアップを行える人材

自己管理能力の高い人: 時間管理、案件管理、確定申告などの事務作業を適切に処理できる能力のある人材

コミュニケーション力のある人: クライアントや他のチームメンバーと効果的なコミュニケーションを取れる人材

のような人はフリーランスという働き方に向いているかと思います。常に自身の市場価値を上げるために技術力を高めることができ、自身でやらなくてはならない作業や税金などの管理ができ、さまざまな案件でさまざまな人たちとコミュニケーションをとりながらより大きな成果へコミットできる人材がフリーランスという働き方には向いていると言えるでしょう。

2025年をさらに飛躍するために必要なこととは?

現在のスキル需要をおさらい

2024年に特に需要の高かった技術スキルは

クラウドサービス AWS、Azure、GCPなどのクラウドプラットフォームの設計・構築・運用スキル

セキュリティ クラウドセキュリティ、脆弱性診断、インシデント対応などの専門知識

AI/機械学習 Python、TensorFlow、PyTorchなどを使用したAI開発スキル

があげられます。

クラウドサービスやセキュリティに関してはコロナ禍における働き方の変容から需要が伸びてきており、AI/機械学習に関してはAIの台頭により近年需要が急激に高まっているスキルであると言えます。

今後需要が高まるスキル

現在需要の高い技術スキルに加えて2025年に向けて注目すべきスキル領域として

AIオーケストレーション 複数のAIサービスを統合し、ビジネスプロセスに組み込むための設計・実装スキル

クラウドネイティブ開発 コンテナ技術やマイクロサービスアーキテクチャの設計・実装能力

ローコード/ノーコード開発 ビジネス要件を理解し、効率的なアプリケーション開発を行うスキル

が挙げられます。

AIを開発するところからAIを活用する時代へと変化しており、開発に留まらないビジネスプロセスに組み込むための設計や実装をするスキルが今後需要が高まっていくと思われます。

また注目すべきはローコード/ノーコード開発です。AIをはじめとした技術進展によりローコードやノーコードでWebサイトやアプリケーションを開発することが可能になってきているため、企業での利用率も高くなってきています。これまでは人の手で作っていた箇所を作らなくて良くなっていくため、このようなツールへの理解は必要不可欠になります。

生成AI時代に求められること

生成AIの台頭により、プログラミングの自動化が進む現代において

プロンプトエンジニアリング AIツールから最適な結果を引き出すための専門知識

品質管理・レビュー能力 AI生成コードの品質確認と必要な修正を行うスキル

ビジネス理解力 技術的な実装だけでなく、ビジネス価値を創出する提案力

これらの能力が求められていくでしょう。

AIツールをいかにうまく活用できるか?AIのアウトプットを評価し修正することができるか?などのスキルや、AIを活用する場面を見極めたり、ビジネスにとって価値のある開発を行うことができるビジネス理解力は今後ますます求められていくスキルになっていくと思います。

2025年も激動間違いなし、今から市場価値を上げていこう

2024年のIT業界は、AI技術の革新とフリーランス保護法の施行により、大きな転換点を迎えました。2025年に向けて、フリーランスIT人材には、技術力の向上とビジネス理解力の強化が求められます。

また、AIツールを効果的に活用しながら、より高度な価値提供ができる人材となることが、市場での競争力を高める鍵となるでしょう。テックビズでは、フリーランス人材の皆様に対して、スキルアップ支援やキャリア相談など、包括的なサポートを提供しています。

本記事を読み、2025年の飛躍に向けて、今から準備を始めたくなったり、フリーランスという働き方に興味を持っていただいた方はぜひテックビズの活用を検討していただければと思います。

※本記事で引用しているデータおよび予測は、経済産業省、情報処理推進機構(IPA)、内閣府の公開情報に基づいています。市場状況により、実際の展開は異なる可能性があります。

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執筆者

テックビズとは

テックビズメディア責任者

プログラミングの専門校と大学を卒業後、SIerに入社。
プロジェクトマネージャーとして大手通販サイトの保守運用チーム20名を管理。転職後、人材会社のメディアマーケティング責任者として10以上のメディアのSEO(Search Engine Optimization)をおこない、1年間で集客を200%アップさせる。2022年に株式会社テックビズに入社。

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