近年、エンジニア関連の仕事においては慢性的な人材不足の影響もあり、フリーランスに対する需要は高まってきています。会社員として働くのではなく、フリーランスとして自由度高く働きたい方にとってはチャンスが広がってきています。
現在、データベースエンジニアとして働いている方や、これからデータベースエンジニアを目指したいという方も、将来的にフリーランスで自由に働きたいと考えている方も少なくないでしょう。
ただ、これまでフリーランスとして働いたことがない方にとっては、「フリーランスと会社員は具体的に何が違うのか」「会社員からフリーランスになるのはどうすればいいのか」などイメージしにくい人も中にはいるでしょう。
そこで、今回は「フリーランスのデータベースエンジニアの案件や年収」から「メリット・デメリット」「案件を獲得する方法」などについて解説していきます。
会社員の働き方が性に合わない、フリーランスになって自由に働きたい、と考えているサーバーエンジニアの方はこの記事を最後まで読んで、是非とも参考にしてください。
- データベースエンジニアの年収や働き方
- フリーランスのデータベースエンジニアのメリット
- フリーランスのデータベースエンジニアのデメリット
- フリーランスのデータベースエンジニアになるために必要なスキル
- フリーランスのデータベースエンジニアの案件獲得方法
これからフリーランスのデータベースエンジニアとして独立をしたいと考えている人は「【決定版】フリーランスになるには?必要な手続きや準備や「【6ステップ】フリーランスエンジニアになるには?」をぜひ読んでみてください。
フリーランスのデータベースエンジニアになる前に準備しておくことや必要なスキルから、独立した後の成功の秘訣や案件獲得方法についてまで、独立前に知っておくべきことの全てをまとめてあるので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスのデータベースエンジニアの年収や案件の動向
これからフリーランスのデータベースエンジニアになりたいという方は、どのような案件に関われて、どのような働き方で、どれくらい稼げて、将来性や需要は高いのか気になりますよね。
そこで、この章ではフリーランスのデータベースエンジニアの実情について解説していきます。
データベースエンジニアが関われる案件
フリーランスのデータベースエンジニアが関われる案件は多岐にわたりますが、メインの業務としては「データベースの設計や構築」「データベース管理」「データベースの保守・運用」があります。
データベースエンジニアのメイン業務は、クライアントの要望を叶えるためのデータベースの設計や構築です。
与件のヒアリングや、対象となる情報の調査・分析をおこない、事業内容とそれに伴うデータの流れを把握して必要な情報を明らかにします。適切なデータベースの要件定義をおこなったうえでシステム構築の企画をおこっていき、作成したデータモデルに沿ってデータベースを構築していきます。
データベースの管理は、既存のデータベースが正常に作動しているかのインフラを管理し、データを長期的に保管していくためのサーバー・ストレージの最適化や効率化をおこなっていきます。
データベースの保守・運用は、稼働しているデータベースのアクセス権の管理やセキュリティ管理・バックアップなどをおこなう業務です。
最後に、より上流から担当する場合には、自身でスケジュール管理をおこなうPMのような立ち位置の案件もあります。
案件の最適なコスト管理、チームマネジメントなどの経験をつけておくことをおすすめします。
単価や年収
フリーランスのデータベースエンジニアは、どのくらい稼げるのではしょうか。
記事執筆時点のレバテックフリーランスによるデータでは、フリーランスデータベースエンジニアの平均単価は69万円で、年収にすると828万円となります。
会社員のデータベースエンジニアの平均年収(求人ボックスより)は594万円となっており、月収で換算すると約49.5万円となります。フリーランスデータベースエンジニアとは、月収で19.5万ほど差があることがわかります。
レバテックフリーランスによる単価相場としては、60万円台が最も多く、次に70万円台、その次に80万円台の案件が多くフリーランスでも十分に稼ぐことができます。
需要や将来性
フリーランスサーバーエンジニアは、ビッグデータやIoTの需要増加やクラウドサービスの普及などの理由から、需要が高く将来性がある職種と言えます。
クラウドサービスが普及するにつれて、データベースを運用する企業や組織が増加しています。クラウドサービスを利用する際には、データの活用が必須になるため、データベースエンジニアの知識やスキルが求められます。そのため、データベースエンジニアの需要は今後も高まることが予想されます。
また、IoTやビッグデータの需要拡大により、大量のデータを処理するためのデータベースが必要となっています。このようなデータベースを適切に構築するには、データベースエンジニアの知識やスキルが不可欠です。IoTやビッグデータの市場拡大に伴い、データベースエンジニアの需要も高まっていくことが予想されるでしょう。
働き方
データベースエンジニアには、常駐型とリモート型の2種類の働き方が選択できます。
どちらの案件が多いか、レバテックフリーランスの案件検索で確認したところ、全体案件が1591件ある中でリモートワーク可能な案件は779件と総数に対して49%程度の含有率になります。
データベースエンジニアの案件全体から見ると、リモートワーク案件は多くないですが、案件を選べばリモートワークも可能になるため働き方の自由度も高いと言えるでしょう。
フリーランスのデータベースエンジニアになるメリット4選
データベースエンジニアがフリーランスになるにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、フリーランスのデータベースエンジニアになるメリット4選について解説していきます。
- 短期的に収入を上げられる
- 時間に縛られず柔軟に働ける
- 場所に縛られず柔軟に働ける
- 自分のやりたい案件を選べる
短期的に収入を上げられる
データベースエンジニアが、会社員からフリーランスになると、自分の努力次第で短期的に収入を上げることができるというメリットがあります。
先ほども紹介したように、フリーランスのデータベースエンジニアの平均月収は約69万円(レバテックフリーランスより)で、会社員の平均月収は約49.5万円(求人ボックスより)よりも約19.5万円ほど高いです。中には月収100万円以上の高単価案件も他の言語と比較的多くあり、年収1000万円も目指せる言語となっています。
会社員の場合、年収を大きく上げるためには、社内で実績を積んで時間をかけて昇給や昇格を目指すことになるため、短期的に大きく年収を上げることは難しいケースが多いです。それに比べてフリーランスの場合、自分のスキルや実績があれば高単価案件を獲得することができます。もちろん、高単価案件は実績や経験年数など問われるため簡単ではありませんが、レバテックフリーランスの案件を見てみると80万円以上の高単価案件でも1~3年程度の開発経験があれば狙えますし、案件によっては100万円を超えるものも存在しています。
時間に縛られず柔軟に働ける
データベースエンジニアがフリーランスになれば、時間に縛られない柔軟な働き方を実現できます。
会社員の場合、基本的に週5勤務になりますが、フリーランスのデータベースエンジニアは、週2~週4案件など自ら選択できます。逆にもっと稼ぐために働きたければ、複数案件を受託するなどの選択肢もあるでしょう。週5案件以外の選択肢を取ることができれば、他の言語を学習したり、資格取得を目指したり将来につながる投資に時間を回すことが可能になります。
また、基準時間は決まっていても、会社員のように標準労働時間などの規定はなく、例えば朝が弱い夜型の方であっても自身の働きたい時間に働くことができるため、会社員として毎日同じ時間に出社しないといけない環境が苦手な方は非常に働きやすくなるでしょう。
場所に縛られず柔軟に働ける
データベースエンジニアがフリーランスになれば、リモートワークなど働く場所にとらわれない比較的自由な働き方を選択することができます。
前述したように、データベースエンジニアはリモートワークが比較的多いため、自分の好きな場所で働くことができる可能性が高くなります。自宅やコワーキングスペース、カフェなど自分に合った環境で働くことができるため、毎日同じオフィスで働くのが息苦しい方にとっては、環境を変えることで気持ちの切り替えができ、仕事の生産性を上げることに繋がるでしょう。
また、通勤時の満員電車に乗る必要がなくなるので、無駄なストレスや疲労を感じることがなく働けますし、通勤で時間を無駄にする必要がなくなるでしょう。完全リモート案件であれば、オフィスに近い家を探す努力も不必要なため、自身の気に入ったエリアに住みたい方にもおすすめです。
自分のやりたい案件を選べる
データベースエンジニアがフリーランスなれば、案件を自分で選ぶことができます。
会社員の場合、自分がやりたい軸で案件を選ぶことは基本的にできません。時には苦手な仕事を任され評価が下がってしまうことや、興味のない案件に関わりモチベーションが維持できないこともあります。
フリーランスになれば自分で案件を獲得するため、希望の条件や合った仕事だけを選択することもでき、得意なジャンルの仕事や興味がある仕事に集中することもできます。
自分のやりたい仕事だけを選択することができれば、モチベーションの維持や、理想のキャリアプランを実現することも可能です。
フリーランスのデータベースエンジニアになるデメリット3選
データベースエンジニアがフリーランスになるには、メリットだけではなく、もちろんデメリットも存在します。
ここでは、データベースエンジニアがフリーランスになるデメリット3選について解説していきます。
- 事務処理を自分で対応しなければいけない
- 収入が不安定になる
- 自己成長の機会が少ない
事務処理を自分で対応しなければいけない
データベースエンジニアがフリーランスになると、事務処理を自分で対応しなければいけないというデメリットがあります。
会社員の場合、会社側が多くの手続きを代行してくれているため、税金の知識がほとんどなくても問題ありません。
フリーランスになるとそういった手続きを自身で対応しなければいけないため税金の知識は必須になりますし、毎年対応をしなければいけません。
税理士などに相談すれば、税務周りの助言を受けることができますが相談料など費用は掛かります。
また、フリーランスの場合、会社が半分負担してくれていた保険料や年金などの支払い額も増えてしまいます。
ただ、税金の知識さえ身につけてしまえば、効率的な節税方法も身につくので、会社員の時に比べて税金を抑えることができる可能性もあります。
収入が不安定になる可能性がある
データベースエンジニアがフリーランスになると、収入が不安定になる可能性があります。
正社員の場合、毎月の給料が固定で決まっており、解雇されることは基本的にありません。会社にもよりますが長く勤めていれば、給料は昇給されていったり、会社の業績によってボーナスなども支給されます。
それに比べてフリーランスの場合、同じ会社の案件を継続的に受けられる保証はありませんし、病気やけがなどで働けなくなった際の保証はありません。契約先の会社で報酬をアップすることの難易度も、会社に比べて非常に高くなります。
もちろん、自身の営業活動や既存案件の働き次第で報酬額を上げることや継続的な案件受注もできますが、将来的な保証はないためどうしても不安は拭えないでしょう。フリーランスとして収入を安定させるためには、既存クライアントからの信頼を獲得して長期契約を結ぶことで収入が安定していきますし、複数のクライアントと仕事をすることで、1つの案件がなくなっても収入が大きく変動することがなくなります。
自己成長の機会が少ない
データベースエンジニアがフリーランスになると、自己成長の機会が少ないというデメリットがあります。
会社員の場合、自己成長の機会が多く与えられます。例えば、会社がスキルアップのために研修や育成をしてくれたり、未経験の新たなジャンルを担当させてもらえたり、社内のナレッジや仕組みを共有してもらえたり、多くの機会が与えてもらえます。
フリーランスになると、自己成長の機会というよりは、自分のスキルを企業に提供する側になります。基本的にできない仕事は案件獲得ができませんし、部分的に対応したことのない業務があっても自分で解決しなければいけません。当然、フリーランス向けに企業側が研修をおこなってくれるケースはほとんどありません。
もちろん、さまざまな困難を乗り越えるために自信で学習したり、案件による経験を積むことで、成長することはできます。ただ、待っていても会社が成長の機会は提供してくれないため、主体性が必要になります。研修や教育を受けて成長していきたいと考えている方には非常に難しい環境でしょう。
とはいえ、上司や先輩がいないことで、指示されたり管理されることもなく、人間関係のストレスなども大きく軽減はされるという見方もできます。フリーランスでも、人脈を広げていけば、困った時に相談できる相手は見つかるので、積極的に人脈構築をすることをおすすめします。
フリーランスのデータベースエンジニアになるために必要なスキル
データベースエンジニアがフリーランスになるには、どのような経験やスキルが必要になってくるのでしょうか。
ここでは、フリーランスのデータベースエンジニアになるために必要なスキルや経験を4つ紹介していきます。
- データベース構築・運用に関する知識やスキル
- セキュリティに関する知識やスキル
- クラウドサービスに関する知識
- コミュニケーションスキル
データベース構築・運用に関する知識やスキル
データベースエンジニアとしてフリーランスになるうえで、データベース構築・運用に関する知識やスキルが問われます。
データベースエンジニアの案件内容の章でも紹介したように、データベースエンジニアのメイン業務は、データベースの設計や構築・保守運用になります。データベースエンジニアとしてフリーランスを目指すのであれば、データベースに関する業務の全般を対応できるようにしましょう。
正社員のデータベースエンジニアで経験の浅い場合、設計を任せてもらえるケースは少なく、最初は保守運用からスタートすることが多いです。設計にかかわったことがない状態でフリーランスを目指すと、比較的低めの単価感の案件からスタートすることになります。できればフリーランスに転向する際は、設計まで経験していくとよいでしょう。
セキュリティに関する知識やスキル
データベースエンジニアとしてフリーランスになるうえで、セキュリティに関する知識やスキルが必要になります。
理由としては、前述したように近年サイバー攻撃も多様化・高度化しており、サーバーを狙ったサイバー攻撃も数多くあるためです。データベースは企業にとって重要な情報を扱うものがほとんどです。データベースに脆弱性があり、サイバー攻撃を受けてしまうとビッグデータを抜き取られるケースもあります。
大手企業の大型案件になると、個人情報などを大量に保有しており、その個人情報がサイバー攻撃によって漏えいしているケースもあります。費用的な損害も非常に大きいですが、企業のブランドイメージを下げうるため、セキュリティ対策は万全にしたいと考えています。
データベースエンジニアとして、より市場価値を高めたければ、セキュリティに関する知識やスキルを高めておきましょう。
クラウドサービスに関する知識
データベースエンジニアとしてフリーランスになるうえで、クラウドサービスに関する知識が必要になります。
理由としては、近年さまざまな領域でクラウド化が進んでおり、そのようなクラウド化の案件でデータベースエンジニアの需要があるためです。クラウドの知識としてはAWSやGCP・Azureなどの主要サービスを用いた開発経験や知識があるとよいでしょう。
今後需要の高いデータベースエンジニアを目指すのであれば、必須の領域でしょう。
コミュニケーションスキル
データベースエンジニアとしてフリーランスになるうえで、コミュニケーションスキルが必要になります。
理由としては、データベースエンジニアは大規模な案件も多く、1人ではなく他のデータベースエンジニアやクライアント・チームメンバーと案件を進めるケースが多いです。その中でコミュニケーションを円滑に取れる必要があります。
また、より市場価値を高めたいのであれば、PMのような立ち位置でプロジェクトを管理し、周囲のメンバーをマネジメントできるようになるとよいです。
フリーランスのデータベースエンジニアが優良案件を獲得する方法
データベースエンジニアが、フリーランスを目指すうえで営業活動は自身で取り組まなければいけません。
営業経験がなくどのように案件を獲得していけばいいかわからない方のために案件の獲得方法を紹介します。
案件の獲得方法は様々で、主に5つほどあります。
- フリーランスエージェントの活用
- クラウドソーシング
- 直営業
- 知り合いからの紹介
- 前職から獲得
案件の獲得方法に正解はなく、自分に合った方法を選んでいくべきですが、おすすめとしてはフリーランスエージェントの活用になります。
フリーランスエージェントは、フリーランスに向け案件を紹介し、案件獲得のサポートをするサービスになります。さらに、企業とフリーランスの間に入り単価の交渉までおこなってくれます。
フリーランスのデータベースエンジニアとして独立したばかりでは、どのような案件にあるのか、どのような案件を獲得できるのかがわからないという人も少なくないでしょう。事前に案件を紹介してもらえ、自分にマッチした案件を獲得できるエージェントの活用をすることで、最初の案件獲得の大きな近道となります。
また、直契約では、企業によって未払いなどが発生してしまう可能性があります。エージェントを活用すれば、報酬の支払いはエージェントからもらえるため、未払いの心配もなく安心して業務に集中をすることができます。
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