フリーランスのテストエンジニアの働き方や年収、案件動向を知りたい!

近年、IT業界の慢性的な人手不足により、フリーランスエンジニアの需要も増加しています。現在、正社員のテストエンジニアとして働いている方や、これからテストエンジニアを目指したいという方も、キャリアパスとしてフリーランスへの転向を視野に入れている方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、これまでフリーランスとして働いたことがない方は、「フリーランスは会社員と具体的に何が違うのか」「どのように会社員からフリーランスになればいいのか」「フリーランスになるにはどのようなスキルが必要になるのか」などイメージしにくい人も中にはいるでしょう。

そこで、今回は「フリーランスのテストエンジニアの案件や年収」から「テストエンジニアでフリーランスになるメリット・デメリット」「テストエンジニアがフリーランスで案件を獲得する方法」などについて解説していきます。

会社員の働き方が性に合わない、フリーランスになって自由に働きたい、と考えているテストエンジニアの方はこの記事を最後まで読んで、是非とも参考にしてください。

  • テストエンジニアの年収や働き方
  • フリーランスのテストエンジニアのメリット
  • フリーランスのテストエンジニアのデメリット
  • フリーランスのテストエンジニアになるために必要なスキル
  • フリーランスのテストエンジニアの案件獲得方法

これからフリーランスのテストエンジニアとして独立をしたいと考えている人は「【決定版】フリーランスになるには?必要な手続きや準備や「【6ステップ】フリーランスエンジニアになるには?」をぜひ読んでみてください。

フリーランスのテストエンジニアになる前に準備しておくことや必要なスキルから、独立した後の成功の秘訣や案件獲得方法についてまで、独立前に知っておくべきことの全てをまとめてあるので、ぜひ参考にしてみてください。

フリーランスのテストエンジニアの年収や案件の動向

これからフリーランスのテストエンジニアになりたいという方は、どのような案件に関われて、どのような働き方で、どれくらい稼げて、将来性や需要は高いのか気になりますよね。

そこで、この章ではフリーランスのテストエンジニアの実情について解説していきます。

テストエンジニアの業務内容

現在テストエンジニアで働いていない方のために、改めてテストエンジニアの業務内容を復習していきます。
テストエンジニアの業務内容は、「テスト計画の策定から実行・報告書の作成」「バグ報告の作成やバグの追跡」「テストプロセスの改善」などがあります。

テストエンジニアは、テスト計画を策定する業務があります。テスト計画には、テストの範囲・テスト項目・テスト方法・テストスケジュール・テスト環境などの計画が含まれます。

計画が完了したら、テスト仕様書を作成するケースもあります。テスト仕様書には、テスト項目やテストケース・テストデータ・テスト環境の設定などを明記していきます。

テスト仕様書が作成できたら、テストを実行します。テストの実行は、テストエンジニアがメイン業務のひとつです。テスト実行には、手動で行うテストや自動化テストがあります。

テスト実行後には、テストレポートやテスト結果の報告書を作成します。テスト報告書には、テストの結果や問題点・改善点などが含まれます。

テストしたうえでバグが生じた場合、発見したバグを報告することがあります。バグ報告には、バグの内容・再現手順・優先度・影響度などが含まれます。また、バグの追跡をおこない、バグが修正されるまで追跡することがあります。追跡には、バグ報告の状況を確認したり、再現手順を修正したりすることが含まれます。

テストエンジニアが関われる案件

フリーランスのテストエンジニアが関われる案件は多岐にわたりますが、代表的な例として「Webアプリケーションのテスト」「モバイルアプリケーションのテスト」「IoT機器のテスト」「ゲームのテスト」「データベースのテスト」があります。

Webアプリケーションのテストは、フリーランスのテストエンジニアが関われる案件の中でも代表的なものです。Webアプリケーションの品質を確保するために、機能テスト、性能テスト、セキュリティテストなどをおこないます。

モバイルアプリケーションのテストも、Webアプリケーションと同じように、フリーランスのテストエンジニアが関われる案件のひとつです。iOSやAndroidなどのモバイルアプリケーションの品質を確保するために、機能テスト・性能テスト・セキュリティテストなどをおこないます。

IoT機器のテストは、近年注目されている分野のひとつです。IoT機器には、センサー・通信モジュール・マイクロコントローラーなどが組み込まれており、それらの相互作用を確認するために、フリーランスのテストエンジニアが関わることがあります。

ゲームのテストは、ユーザー体験を向上させるために非常に重要な作業です。フリーランスのテストエンジニアは、ゲームの機能テストやパフォーマンステスト・セキュリティテストなどをおこない、ゲームの品質向上に貢献していきます。

データベースのテストは、データの正確性・整合性・セキュリティなどを確認するためにおこなわれます。フリーランスのテストエンジニアは、データベースの機能テストやパフォーマンステスト・セキュリティテストなどをおこないます。

単価や年収

フリーランスのテストエンジニアは、どのくらい稼げるのではしょうか。

記事執筆時点のレバテックフリーランスによるデータでは、フリーランステストエンジニアの平均単価は59万円で、年収にすると708万円となります。

会社員のテストエンジニアの平均年収は400~500万円とないわれています。月収で換算すると30~40万円程度となります。フリーランスサーバーエンジニアとは、月収で20~30万ほど差があることがわかります。

レバテックフリーランスによる単価相場としては、60万円台が最も多く、次に50万円台、その次に70万円台の案件が多くフリーランスでも十分に稼ぐことができます。

需要や将来性

近年、ソフトウェアの品質やセキュリティに対する要求が高まっており、それにともないテストエンジニアの需要はまだまだあります。ただし、近年AIによるテストの自動化が進んでおり、テストだけをおこなうエンジニアの需要は縮小すると考えられています。

とくに、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションなど、ユーザーが直接触れるソフトウェアに関して品質に対する意識が高まっており、それらの開発においてテストエンジニアの存在は不可欠となっています。

また、近年では、DevOpsやアジャイル開発などの開発手法が広まっており、テストエンジニアが開発の初期段階から関わり、品質保証をおこなうことが求められるようになっています。

さらに、人工知能や機械学習などの技術の発展により、自動化テストの導入が進んでいます。これにともない、テストエンジニアには自動化テストを設計・実行するスキルが求められるようになっています。

総じて言えることは、ソフトウェアの品質やセキュリティに対する意識が高まり、開発プロセスにおいてテストエンジニアの存在が欠かせなくなっているため、テストエンジニアの需要は今後も増加すると予想されています。ただし、自動化できるテストのみしかできないテストエンジニアは厳しくなっていくでしょう。

働き方

テストエンジニアには、常駐型とリモート型の2種類の働き方が選択できます。

どちらの案件が多いか、レバテックフリーランスの案件検索で確認したところ、全体案件が972件ある中でリモートワーク可能な案件は324件と総数に対して33.3%程度の含有率になります。

テストエンジニアの案件全体から見ると、リモートワーク案件は多くないですが、案件を選べばリモートワークも可能になるため働き方の自由度も高いと言えるでしょう。

フリーランスのテストエンジニアになるメリット4選

テストエンジニアがフリーランスになるにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは、フリーランスのテストエンジニアになるメリット4選について解説していきます。

  • 短期的に収入を上げられる
  • 時間に縛られず柔軟に働ける
  • 場所に縛られず柔軟に働ける
  • 自分のやりたい案件を選べる

短期的に収入を上げられる

テストエンジニアが、会社員からフリーランスになると、自分の努力次第で短期的に収入を上げることができるというメリットがあります。

先ほども紹介したように、フリーランスのサーバーエンジニアの平均月収は約59万円(レバテックフリーランスより)で、会社員の平均月収は30~40万円程度となり、正社員よりも約20~30万円ほど高いです。中には月収100万円以上の高単価案件も他の言語と比較的多くあり、年収1000万円も目指せる言語となっています。

会社員の場合、年収を大きく上げるためには、社内で実績を積んで時間をかけて昇給や昇格を目指すことになるため、短期的に大きく年収を上げることは難しいケースが多いです。それに比べてフリーランスの場合、自分のスキルや実績があれば高単価案件を獲得することができます。もちろん、高単価案件は実績や経験年数など問われるため簡単ではありませんが、レバテックフリーランスの案件を見てみると80万円以上の高単価案件でもテスト設計の経験があれば狙えますし、案件によっては100万円を超えるものも存在しています。

時間に縛られず柔軟に働ける

テストエンジニアがフリーランスになれば、時間に縛られない柔軟な働き方を実現できます。

会社員の場合、基本的に週5勤務になりますが、フリーランスのサーバーエンジニアは、週2~週4案件など自ら選択できます。逆にもっと稼ぐために働きたければ、複数案件を受託するなどの選択肢もあるでしょう。週5案件以外の選択肢を取ることができれば、他の言語を学習したり、資格取得を目指したり将来につながる投資に時間を回すことが可能になります。

また、基準時間は決まっていても、会社員のように標準労働時間などの規定はなく、例えば朝が弱い夜型の方であっても自身の働きたい時間に働くことができるため、会社員として毎日同じ時間に出社しないといけない環境が苦手な方は非常に働きやすくなるでしょう。

場所に縛られず柔軟に働ける

テストエンジニアがフリーランスになれば、リモートワークなど働く場所にとらわれない比較的自由な働き方を選択することができます。

前述したように、テストエンジニアはリモートワーク案件も存在し、自分の好きな場所で働ける可能性が高くなります。自宅やコワーキングスペース、カフェなど自分に合った環境で働くことができるため、毎日同じオフィスで働くのが息苦しい方にとっては、環境を変えることで気持ちの切り替えができ、仕事の生産性を上げることにつながるでしょう。

また、通勤時の満員電車に乗る必要がなくなるので、無駄なストレスや疲労を感じることがなく働けますし、通勤で時間を無駄にする必要がなくなるでしょう。完全リモート案件であれば、オフィスに近い家を探す努力も不必要なため、自身の気に入ったエリアに住みたい方にもおすすめです。

自分のやりたい案件を選べる

テストエンジニアがフリーランスなれば、自分のやりたい案件を選べます。

会社員の場合、自分がやりたい軸で案件を選ぶことは基本的にできません。時には苦手な仕事を任され評価が下がってしまうことや、興味のない案件に関わりモチベーションが維持できないこともあります。

フリーランスになれば自分で案件を獲得するため、希望の条件や合った仕事だけを選択することもでき、得意なジャンルの仕事や興味がある仕事に集中することもできます。

自分のやりたい仕事だけを選択することができれば、モチベーションの維持や、理想のキャリアプランを実現することも可能です。

フリーランスのテストエンジニアになるデメリット3選

テストエンジニアがフリーランスになるには、メリットだけではなく、もちろんデメリットも存在します。

ここでは、テストエンジニアがフリーランスになるデメリット3選について解説していきます。

  • 事務処理を自分で対応しなければいけない
  • 収入が不安定になる
  • 自己成長の機会が少ない

事務処理を自分で対応しなければいけない

テストエンジニアがフリーランスになると、事務処理を自分で対応しなければいけないというデメリットがあります。

会社員の場合、会社側が多くの手続きを代行してくれているため、税金の知識がほとんどなくても問題ありません。
フリーランスになるとそういった手続きを自身で対応しなければいけないため税金の知識は必須になりますし、毎年対応をしなければいけません。

税理士などに相談すれば、税務周りの助言を受けることができますが相談料など費用は掛かります。
また、フリーランスの場合、会社が半分負担してくれていた保険料や年金などの支払い額も増えてしまいます。

ただ、税金の知識さえ身につけてしまえば、効率的な節税方法も身につくので、会社員の時に比べて税金を抑えることができる可能性もあります。

収入が不安定になる可能性がある

テストエンジニアがフリーランスになると、収入が不安定になる可能性があります。

正社員の場合、毎月の給料が固定で決まっており、解雇されることは基本的にありません。会社にもよりますが長く勤めていれば、給料は昇給されていったり、会社の業績によってボーナスなども支給されます。

それに比べてフリーランスの場合、同じ会社の案件を継続的に受けられる保証はありませんし、病気やけがなどで働けなくなった際の保証はありません。契約先の会社で報酬をアップすることの難易度も、会社に比べて非常に高くなります。

もちろん、自身の営業活動や既存案件の働き次第で報酬額を上げることや継続的な案件受注もできますが、将来的な保証はないためどうしても不安は拭えないでしょう。フリーランスとして収入を安定させるためには、既存クライアントからの信頼を獲得して長期契約を結ぶことで収入が安定していきますし、複数のクライアントと仕事をすることで、1つの案件がなくなっても収入が大きく変動することがなくなります。

自己成長の機会が少ない

テストエンジニアがフリーランスになると、自己成長の機会が少ないというデメリットがあります。

会社員の場合、自己成長の機会が多く与えられます。例えば、会社がスキルアップのために研修や育成をしてくれたり、未経験の新たなジャンルを担当させてもらえたり、社内のナレッジや仕組みを共有してもらえたり、多くの機会が与えてもらえます。

フリーランスになると、自己成長の機会というよりは、自分のスキルを企業に提供する側になります。基本的にできない仕事は案件獲得ができませんし、部分的に対応したことのない業務があっても自分で解決しなければいけません。当然、フリーランス向けに企業側が研修をおこなってくれるケースはほとんどありません。

もちろん、さまざまな困難を乗り越えるために自信で学習したり、案件による経験を積むことで、成長することはできます。ただ、待っていても会社が成長の機会は提供してくれないため、主体性が必要になります。研修や教育を受けて成長していきたいと考えている方には非常に難しい環境でしょう。

とはいえ、上司や先輩がいないことで、指示されたり管理されることもなく、人間関係のストレスなども大きく軽減はされるという見方もできます。フリーランスでも、人脈を広げていけば、困った時に相談できる相手は見つかるので、積極的に人脈構築をすることをおすすめします。

フリーランスのテストエンジニアになるために必要なスキル

テストエンジニアがフリーランスになるには、どのような経験やスキルが必要になってくるのでしょうか。

ここでは、フリーランスのテストエンジニアになるために必要なスキルや経験を4つ紹介していきます。

  • テスト手法・テスト技術の知識
  • プログラミングの知識
  • テストツールの知識
  • コミュニケーションスキル

テスト手法・テスト技術の知識

テストエンジニアとしてフリーランスになるうえで、テスト手法・テスト技術の知識が必要になります

テスト手法には、ブラックボックステストやホワイトボックステスト、システムテストなどがあります。また、テスト技術には、手動テストや自動化テスト、セキュリティテストなどがあります。

プログラミングの知識

テストエンジニアとしてフリーランスになるうえで、プログラミングの知識が必要になります

とくに、スクリプト言語やオブジェクト指向プログラミング言語などの知識が求められます。また、開発者とコミュニケーションを取りながらテスト自動化を進める必要があるため、開発者と同じ言語を話せることが望ましいです。

テストツールの知識

テストエンジニアとしてフリーランスになるうえで、テストツールの知識が必要になります

テストツールには、テスト管理ツールや自動化テストツール、パフォーマンステストツールなどがあります。これらのツールを使いこなすことができると、テスト効率の向上や品質の向上につながります。

コミュニケーションスキル

テストエンジニアとしてフリーランスになるうえで、コミュニケーションスキルが必要になります

理由としては、テストエンジニアは大規模な案件も多く、1人ではなくクライアントや他のエンジニアとも協力しながら案件を進めるケースが多いです。その中でコミュニケーションを円滑に取れる必要があります。

また、より市場価値を高めたいのであれば、PMのような立ち位置でプロジェクトを管理し、周囲のメンバーをマネジメントできるようになるとよいです。

フリーランスのテストエンジニアが優良案件を獲得する方法

テストエンジニアがフリーランスを目指すうえで営業活動は自身で取り組まなければいけません。
営業経験がなくどのように案件を獲得していけばいいかわからない方のために案件の獲得方法を紹介します。

案件の獲得方法は様々で、主に5つほどあります。

  • フリーランスエージェントの活用
  • クラウドソーシング
  • 直営業
  • 知り合いからの紹介
  • 前職から獲得

案件の獲得方法に正解はなく、自分に合った方法を選んでいくべきですが、おすすめとしてはフリーランスエージェントの活用になります。

フリーランスエージェントは、フリーランスに向け案件を紹介し、案件獲得のサポートをするサービスになります。さらに、企業とフリーランスの間に入り単価の交渉までおこなってくれます。

フリーランスのテストエンジニアとして独立したばかりでは、どのような案件にあるのか、どのような案件を獲得できるのかがわからないという人も少なくないでしょう。事前に案件を紹介してもらえ、自分にマッチした案件を獲得できるエージェントの活用をすることで、最初の案件獲得の大きな近道となります。

また、直契約では、企業によって未払いなどが発生してしまう可能性があります。エージェントを活用すれば、報酬の支払いはエージェントからもらえるため、未払いの心配もなく安心して業務に集中をすることができます。

フリーランスのエンジニアを目指すならテックビズに相談!

テックビズでは、「フリーランスエンジニアになりたい」「フリーランスエンジニアに今のスキルでなれるのか」「実際に案件を紹介してほしい」などのお悩みに対してキャリア面談を行なっております。

テックビズでは、ただ案件を紹介するだけでなく、キャリア面談をし、最適な案件をご紹介できるので、「平均年収720万円」「稼働継続率97%超」という実績を出しております。

フリーランスエンジニアに興味がある人は、ぜひテックビズのキャリア面談を活用してみてください。

テックビズのサービスを見る