「現在Javaエンジニアだが、将来性はあるのか?」
「Java以外のプログラミング言語の方がいいのか?」
「将来性のあるJavaエンジニアになるにはどうすればいい?」
上記のように、Javaの将来性や需要に関してお悩みの方は少なくないのではないでしょうか。
本記事では、「Javaの需要や将来性から懸念点」「他プログラミング言語との比較」「将来性のあるJavaエンジニアになる方法」について解説していきます。
今回の内容を参考にして、自分のエンジニアとしてのキャリアについて考えていきましょう。
・Javaに将来性はあるのか
・Javaに需要がある理由
・Javaに需要関する懸念
・将来性の高いJavaエンジニアになる方法
・他言語との将来性の比較
データから見るJavaの将来性と需要
Javaには将来性がどのくらいあるのでしょうか。プログラミング言語には、人気度ランキングといったものを発表している企業もあり、企業によって若干順位が異なります。
本項では、「TIOBEプログラミングコミュニティーインデックス」と「RedMonk」から発表された人気なプログラミング言語のランキングを見て、世界的にJavaがどのくらい評価されているプログラミング言語なのかを見ていきましょう。
TIOBEプログラミングコミュニティーインデックスによる人気度の推移
オランダのTIOBEソフトウェアが発表する「TIOBEプログラミングコミュニティーインデックス」では、それぞれのプログラミング言語がどれだけ話題になっているか、人気なのかといったランキングを掲載しております。
「TIOBEプログラミングコミュニティーインデックス2023年2月」によると、Javaのランキングは4位となっており、世界的に見ても人気度が高いと言った結果になっております。
Rubyと近いプログラミング言語のランキングは、「C言語:2位」「C++:3位」「Python:1位」となっており、Javaよりもランキングが高いという結果がみて取れるでしょう。
ただ、Javaの順位は昨年のランキングから変動はなく、近年需要や将来性に関する変化はあまりないとも捉えることができます。
RedMonkによるデータ
ソフトウェア開発関連の調査会社RedMonkによる人気プログラミング言語ランキングも見ていきましょう。RedMonkは「GitHub」上のプロジェクト数と、開発者フォーラムの「Stack Overflow」で交わされる議論の数に基づいて、半年ごとにプログラミング言語ランキングを発表しております。
RedMonkのプログラミング言語ランキングの2022年版によると、Javaは3位となっており、TIOBEソフトウェアのランキングと比較してもほとんど同じランキングとなっております。
RedMonkの場合、「GitHub」上のプロジェクト数も考慮しているということで、RedMonkでランキング高いということは、実際にJavaが現場でよく活用されているという証拠になるのではないでしょうか。
また、他言語と比較すると、「C言語:10位」「C++:7位」「Python:2位」となっております。
Rubyが将来性と需要が今後も続くと言われる理由
人気度から見ると、Javaは将来性が高い言語なのではないかと推測する方も多いはずです。ここでは、今後もJavaの将来性や需要が続くと言われている理由について解説していきます。
世界中で使われている
今後もJavaの将来性や需要が続くと言われている理由の1つ目は「世界中で使われている」ことです。
数多くあるプログラミング言語の中で、Javaは世界中で高いニーズを誇っている言語の一つです。
利用者が世界中に数多くいるということは、それだけJavaのバージョンアップも頻繁に行われることが多く、進化するスピードも早いということが言えます。
もちろん世界中の開発現場で使用されているということは、急速にニーズが落ちることも考えにくいのです。
そもそもバージョンアップが早く、技術者の多いJavaのシェアが下がることは考えにくいため、これからも使用され続ける可能性は非常に高いと予測できます。
需要の高いスマホアプリの開発ができる
今後もJavaの将来性や需要が続くと言われている理由の2つ目は「需要の高いスマホアプリの開発ができる」なことです。
Javaで開発できるものの一つに、Androidアプリがあります。
「自分はiPhoneを使っているからあまり馴染みがない」や、「日本ではiPhoneの需要が高い!」などという意見が上がりあまり重要視されないかもしれませんが、実はiPhoneの高騰化やAndroidスマートフォンの機能の高さから近年乗り換える方が増えている現状があります。
iosアプリはObjective-Cという別の言語がメインとして使用されていますが、ニーズが下がってしまうとアプリのダウンロード数もあまり伸びません。
これからの時代を考えた際に、自分でオリジナルアプリをリリースしてみたい方にはJavaは避けて通れない言語だと言えます。
さらに、企業の開発に関してもJavaの技術者のほうが重宝される可能性も高くあるため、Javaを学んで損はないのです。
大規模開発で活用される
今後もJavaの将来性や需要が続くと言われている理由の3つ目は「大規模開発で活用される」なことです。
プログラム言語にも様々な種類がありますが、Javaはオブジェクト指向という分類に分けられます。
オブジェクト指向に分類されるプログラミング言語は他にもありますが、ここに区分される言語はパーツごとに開発がしやすい言語です。
そのため、大規模な開発を行う際には何十人、時には何百人のエンジニアが集まり、パーツを作る人や組み立てる人が一斉に作業を行います。
Javaを使用できるエンジニアが多く、高い品質を保つことができることもあり大規模開発ではJavaが使われることが多いです。
既にJavaを活用して開発されたものが多い
今後もJavaの将来性や需要が続くと言われている理由の4つ目は「既にJavaを活用して開発されたものが多い」ことです。
Javaは信頼性や使い勝手の良さから、すでにJavaで開発されたシステムが数多くあります。
よほどの問題がなければ開発する言語を変更することはありませんので、これからもJavaが使用されることは変わりません。
開発と聞くと新しいシステムを構築するように感じるかもしれませんが、エンジニアの仕事は保守作業の方が比率として高いです。
既存のシステムをバージョンアップする作業などはJavaで行われるため、Javaのニーズが下がることは考えにくいと言えるでしょう。
求人数や案件数が多い
今後もJavaの将来性や需要が続くと言われている理由の5つ目は「求人数や案件数が多い」ことです。
職業訓練所で行っているカリキュラムを覗いてみると、まず初めにJavaを行っているところが数多く存在します。
近年PythonやPHPなどのバックエンドエンジニアの需要が高まっていることもあり、そちらにシフトしているところもありますが、フロントエンドでは圧倒的にJavaの取得を目指して授業を行っています。
それだけプログラミングの、特にフロントエンドの就職求人でJavaの需要は衰えることなく、現在もエンジニアが足りない状況なのです。
また、求人が多いことに加えてJavaは分業しやすいという特性を持っているため、フリーランスで活動する際にも求人が多くあるという特性があります。
他言語への応用を効かせやすい
今後もJavaの将来性や需要が続くと言われている理由の6つ目は「他言語への応用を効かせやすい」ことです。
Javaは先ほどご紹介した通り、オブジェクト指向の言語です。
オブジェクトというのは入れ物という意味であり、プログラムを走らせることでその入れ物に値が挿入されていき動いていきます。
このオブジェクト指向という考え方はプログラミングのベースとなる考え方で、Twitterの開発にも使用されていたRubyなどにも応用が可能です。
さらに、一部はWebページ開発には欠かせないJavaScriptにも流用が効くなど、Javaを学ぶことで他の言語も学びやすくなるのです。
Javaの将来性に対する懸念点
先ほどは、Javaには将来性があるという理由について紹介していきました。ただ、やはりJavaには将来性があるという点だけでなく、懸念点も存在します。
懸念点があるからと言って、Javaの案件がなくなることはありませんが、ひとによっては、自分の求めている需要とは異なるといった場合もあります。
そのため、これからもJavaを活用して仕事をしていきたいと考えている人は、Javaの懸念点を確認して、自分のキャリアとJavaがマッチしているのか確認しておくことがおすすめです。
Javaに置き換わる言語があるから
Javaの将来性や需要に関する懸念点としては「Javaに置き換わる言語がある」ことが挙げられるでしょう。
Javaは、歴史のあるプログラミング言語ですが、他のプログラミング言語も徐々に伸びてきています。そのため、今まではJavaで開発を行なっていたものが別言語で開発されるケースも増えてきました。
例えば、オブジェクト指向であるScalaはコーディングがJavaの半分で完結できたり、Androidアプリの開発では、AndroidOSを開発したGoogle社が、Kotlinを公式開発言語に採用すると公表したこともあり、Androidアプリの開発ではJavaよりもKotlinを採用する傾向にあります。
このようにJavaの需要が高いにせよ、安心はしていられないということが現状でしょう。
Javaと他言語の将来性を比較!
先ほどまで、Javaに将来性があると言った理由や、Rubyの将来性に関する懸念点に関して解説をしていきました。ただ、他のプログラミング言語と比較して将来性があるのかを知りたいといった方も少なくはないでしょう。
そこで、本項ではJavaと他のプログラミング言語の将来性に関する比較をしていきます。今は、Javaを活用しているが他のプログラミング言語にも興味があるといった方はぜひ参考にしてみてください。
JavaとKotlin
JavaとKotlinどちらも将来性が高いプログラミング言語だと言えます。
Javaは、長く活用されているプログラミング言語なので、信頼性が高いですし、汎用性が非常に高くさまざまな開発現場で活用させているプログラミング言語だと言えるでしょう。そのため、圧倒的に案件数が多く案件を獲得しやすいというメリットがあるのではないでしょうか。
一方Kotlinの場合には、Javaに比べると構文がシンプルであり安全性が高かったり学習難易度が低いといった特徴や、Javaに比べると平均年収が若干高いといった特徴があります。また、AndroidOSを開発したGoogle社が、Kotlinを公式開発言語に採用すると公表したこともあり、Androidアプリの開発ではJavaよりもKotlinを採用する傾向にあります。
そのため、安定的に案件を獲得していきたい、さまざまな開発現場に参画していきたいといった方は、Javaを選び、Androidアプリの開発に特化して案件を獲得していきたいといった方はKotlinを選んでいくことがおすすめになります。
JavaとPython
Javaは、Pythonが普及するはるか昔から活用されてきたプログラミング言語で、現在でもさまざまな開発現場で活用されております。世界的に見てもJavaエンジニアの人口は非常に多く、日本国内でも需要が高いと言えるのではないでしょうか。
また、Javaは今後も活用され続ける可能性が高く、将来性も高いプログラミング言語と言えるでしょう。
では、PythonとJavaどちらの方が将来性が高いと言えるのでしょうか。
結論からお伝えすると、PythonとJavaどちらも同じくらい需要があり将来性が高いプログラミング言語と言えます。PythonとJavaでは、それぞれ活躍できる現場が大きく異なります。
Javaの場合は、大規模システムの開発をする際には欠かせないプログラミング言語ですし、Pythonはデータサイエンスや機械学習を行う際のファーストチョイスとなっております。
どちらも需要が高い言語なので、自分が何をしたいのかで選んでいくと良いでしょう。
Javaエンジニアが将来性を高めるには?
Rubyには将来性がある面と、懸念される面の両面があることを本記事では紹介していきました。今後も活躍し続けるRubyエンジニアになるには、将来を見越して今のうちにスキルアップをしておくことがおすすめになります。現状のスキルに満足していてはいけません。
本項では、Rubyエンジニアが将来性を高めるための方法について解説していきます。ぜひ参考にして、長く活躍することができるRubyエンジニアを目指してください。
他言語のスキルも身につける
Javaエンジニアが将来性を高める方法1つ目は「他言語のスキルも身につける」です。
Javaに変わる言語として代表的なものがScalaやKotlinです。
「Javaに変わりそうな言語なのになぜ学ぶ必要があるの?」と思われがちですが、もし働いている会社でScalaやKotlinが必要となった場合、それらの言語を0から学ぶのは時間がかかりすぎます。なので構成や単語が似ているJavaを先に習得することで、ScalaやKotlinの習得スピードを上げることができます。
Javaの構成スキルが身につけば、同時にScalaやKotlinの構成スキルも向上していくので、将来を考えても是非とも取得しておきたいスキルです。
資格を獲得する
Javaエンジニアが将来性を高める方法2つ目は「資格を獲得する」です。
Javaに関わる資格を獲得しておくことで、自信のスキルをアピールすることができるようになり、年収のアップや転職やフリーランスの案件獲得に役立ちます。そのため、今後市場価値を向上させていくためにも、資格を獲得していきましょう。
ここではおすすめの資格3つを紹介していきます。
Oracle認定Javaプログラマ
Javaに関するおすすめの資格1つ目は「Oracle認定Javaプログラマ」です。
Oracle認定Javaプログラマは、Oracle社が運営しているJavaエンジニア向けのベンダー資格となっております。Oracle認定Javaプログラマには、「Bronze SE」「Silver SE 11 認定資格」「Gold SE 11 認定資格」といった3つの難易度があります。
- Bronze SE:Java初学者向け
- Silver SE 11 認定資格:初級Javaプログラマ向け
- Gold SE 11 認定資格:中級~上級Javaプログラマ向け
将来性を向上させるのであれば、難易度は高いですが「Gold SE 11 認定資格」まで資格を獲得しておくと良いでしょう。
Javaプログラミング能力認定試験
Javaに関するおすすめの資格1つ目は「Javaプログラミング能力認定試験」です。
Javaプログラミング能力認定試験は、サーティファイ情報処理能力認定委員会が運営しているJavaエンジニア向けの民間資格となっております。Javaプログラミング能力認定試験には、「1級」「2級」「3級」といった3つの難易度があります。
- 3級:Java初学者向け
- 2級:初級Javaプログラマ向け
- 1級:中級~上級Javaプログラマ向け
将来性を向上させるのであれば、難易度は高いですが「1級」まで資格を獲得しておくと良いでしょう。
プロジェクトマネージャ試験
Javaに関するおすすめの資格1つ目は「プロジェクトマネージャ試験」です。
プロジェクトマネージャ試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営しているプロジェクトマネージャ向けの資格となっております。
プロジェクトマネージャ試験は4部構成になっており、の解答時間は午前Ⅰ50分(四肢択一)、午前Ⅱが40分(四肢択一)、午後Ⅰが90分(記述式)、午後Ⅱが120分(論述式)です。4つの試験で6割以上の正解率が合格ラインとなっております。
プロジェクトマネージャ試験は、非常に難易度の高い資格であり、合格率は累計平均で13.4%程度となっております。非常に難度が高い資格ということもあり、獲得するとスキルの高さをより証明することができる容易になります。
上流工程へのキャリアアップ
Javaエンジニアが将来性を高める方法3つ目は「上流工程へのキャリアアップ」です。
Javaエンジニアといっても、対応する業務は同じではありません。中でも実際に手を動かしコーディングをするだけの下流工程を担当するエンジニアは単価が低い傾向にあり、上流工程を行うPMなどのポジションの方が年収は高くなる傾向にあります。
現在下流工程しか担当していないという方は、今後年収を上げていくためにも、マネジメントスキルやコミュニケーションスキルを向上させて、徐々に上流工程のエンジニアへとキャリアアップを目指していくのがおすすめになります。
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