フリーランスのポートフォリオの作成方法を解説。仕事を獲得するためのポイントとは

・ポートフォリオとは
・ポートフォリオがないと仕事が獲得できないのか
・ポートフォリオはどうやって作れば良いのか

フリーランスとしてのキャリアを築く上で、ポートフォリオは欠かせないツールと言えます。しかし、「どのような内容を盛り込めば効果的か?」や「実際に新たな仕事に繋がるの?」という疑問を抱く方も少なくないでしょう。

確かに、質の高いポートフォリオを作成するには時間と労力が必要です。しかし、その存在によって仕事の取得成功率は大きく向上します。夢にまで見たプロジェクトに参加できるチャンスも増えるかもしれません。

この記事では、効果的なポートフォリオの構築のためのポイントや、避けるべき落とし穴について詳しく解説します。この情報を基に、理想の仕事のオファーを引き寄せる力強いポートフォリオを作り上げましょう。

フリーランスにとってのポートフォリオとは?

フリーランスエンジニアのポートフォリオは、企業のコーポレートサイトに相当する重要なツールです。企業のウェブサイトが存在しない場合、その企業が提供しているサービスや製品についての情報が不足し、クライアントに対して信頼を築くのが難しくなるでしょう。

同様に、フリーランスエンジニアがポートフォリオを持っていない場合、自分のスキルセットや過去の実績、提供できる価値が不明瞭になります。これは、新しいクライアントに対して自分を売り込む際に大きな障壁となり得ます。

ポートフォリオはフリーランスエンジニアにとって、自己紹介と自己宣伝のための強力なツールです。営業活動を行う際にも、ポートフォリオは貴重な資料として使用できるため、仕事の獲得率を高める上で役立つでしょう。

ポートフォリオが自動的に仕事を引き寄せるわけではありませんが、存在することでクライアントへの信頼度を高め、仕事の取得がスムーズになります。したがって、ポートフォリオの作成は、フリーランスエンジニアとしての成功への道を開く重要なステップであり、強くお勧めします。

ポートフォリオは実績を積んでから作った方が良い?

フリーランスデビューしたての方や、まだ大きな実績を持っていない方は、ポートフォリオを作成するタイミングに迷うかもしれません。しかし、多くの実績を待ってからポートフォリオを作るのではなく、初期段階から準備しておくことがおすすめです。

大きな仕事の実績がまだ少ない場合でも、自ら取り組んだプロジェクトや学生時代に制作した作品などを取り入れることで、あなたの技術やセンスをアピールすることができます。商業ベースの実績がまだ少ないとしても、自身のスキルや得意領域をしっかりとアピールすることで、新たな仕事のチャンスを掴む可能性が高まります。

実績が増えるごとにポートフォリオを更新していくことで、自分の成長をリアルタイムで伝えることができるでしょう。始めの一歩として、現在の実績をベースにポートフォリオを作成し、スキルアップとともにブラッシュアップしていきましょう。

フリーランスのポートフォリオ作成における5つのポイント

ここからはフリーランスのポートフォリオの作り方を見ていきましょう。ポイントは以下の5点です。

フリーランスのポートフォリオのポイント
①制作物だけでなく、自分のプロフィールを載せる

②どこからどこまで携わったのか制作範囲を載せる
③制作過程を載せる
④自分の得意なこと、やりたいことを載せる
⑤料金やサービス内容を載せる
順番に見ていきましょう。

①制作物だけでなく、自分のプロフィールを載せる

ポートフォリオには制作物だけではなく、自分のプロフィールも必ず載せるようにしましょう。制作物だけではあなたが何者なのかが全くわからず、仕事も頼みづらいです。

プロフィールには以下のようなことを記載しておきましょう。

ポートフォリオに記載するプロフィール項目
・名前
・性別

・年齢
・出身地
・活動拠点
・経歴
・スキル
・SNS
・etc……
性別や年齢、出身地、活動拠点などは載せたくない人もいるかもしれませんが、案件によっては「女性のみ」「若者向け」「地方限定」などの場合もあります。
載せておくことでより自分にマッチした仕事を依頼してもらえるので、できる限り載せておくようにしましょう。

②どこからどこまで携わったのか制作範囲を載せる

ポートフォリオに作品を掲載する際には、自身の関与範囲を明確に示すことが重要です。たとえば、プロジェクトの初期段階から関わったのか、またはデザインや制作だけを手がけたのか、これによって閲覧者の受け取る印象は大きく異なります。

関与範囲を明記しないと、スキルセットとのミスマッチによる仕事の依頼が増えるリスクが生じます。例えば、デザインだけが得意なのに、企画全般を含めた仕事の依頼が来た場合、その都度断る必要が出てきてしまいます。

また、クライアント側から見ても、具体的な能力範囲が分からないと、どれだけの業務を依頼すればよいのかが不明瞭になってしまいます。そのため、どの部分の業務が得意で、どの段階から関与できるのかを明確に示すことで、より適切な仕事の依頼を受けることができます。

③制作過程を載せる

ポートフォリオに作品を掲載する時、ただ結果だけを示すのではなく、その制作過程も共有することをおすすめします。どのような点に重点を置き、どの部分で挑戦や困難があったのか、そしてそれをどのように解決していったのかを簡潔に書くことで、あなたの考え方や作業スタイルが見えるようになります。

クライアント側からすると、仕事を依頼する際のパートナーシップを築く基盤として、制作背景や過程を理解することは非常に有益です。長々とした説明は必要ありませんが、どのような思考でプロジェクトに取り組んだのかを伝えることで、信頼関係の構築にも繋がるでしょう。

④自分の得意なこと、やりたいことを載せる

ポートフォリオは、自分を表現する重要なツールです。それだけに、得意なことだけでなく、挑戦したいことや今後取り組みたい分野など、自分の意欲やビジョンもしっかりと載せることが大切です。

得意なことだけを記載すると、その範囲での依頼が集まることが多いでしょう。それももちろん大切ですが、自分が今までに挑戦してこなかった分野に興味を持っている場合、それをポートフォリオに明記することで、新しいチャンスにつながることもあるでしょう。

⑤料金やサービス内容を載せる

ポートフォリオには、料金や提供するサービスの内容も明記しておくことが推奨されます。これにより、クライアント側が仕事を発注する際の具体的なビジョンが形成されやすくなります。

多くの依頼者は、予算をもとにどのようなサービスをどこから受けるべきかを判断しています。料金やサービス内容がはっきりと示されていると、それぞれの詳細を都度問い合わせる手間がなくなり、仕事の依頼もスムーズに進めることができるでしょう。

さらに、ポートフォリオを営業ツールとして利用する場面では、料金やサービス内容は欠かせない情報となります。詳細な説明は必要なくとも、一覧表やグラフを使用して、一目で内容や価格が把握できるように整理しておくことが効果的です。

フリーランスのポートフォリオ作成における3つの注意点

フリーランスがポートフォリオを作成する上で注意してほしい点は以下の3つです。

フリーランスのポートフォリオの注意点
①見る人のことを考えて作る

②必要以上に情報を載せない
③随時更新をする

それぞれ見ていきましょう。

①見る人のことを考えて作る

ポートフォリオの作成に際しては、閲覧者の視点を重視しましょう。多くの人が「おしゃれなデザインがいい」「かっこいいデザインにしたい」と自身の好みに沿って作成することがあるかもしれません。

しかし、ポートフォリオの主な目的は、あなたに仕事を依頼したいと考える人に対して、その決断を下す材料を提供することです。そのため、デザインがおしゃれかどうかは二の次で、依頼者が仕事を依頼するかどうかを判断する際に必要とされる情報が完璧に、そしてわかりやすく提示されていることが重要です。

ポートフォリオを見る人が何を望んでいるのか、どう感じてほしいのかを考慮して作成するプロセスを心がけましょう。その方向性が、あなたのポートフォリオを他の人々のものよりも際立たせ、印象に残るものにする可能性があります。

②必要以上に情報を載せない

ポートフォリオには、必要不可欠な情報だけを簡潔に掲載することが求められます。情報過多となると、閲覧者は途中で興味を失い、完全に閲覧を中断することも考えられます。

一部の方々は、これまでの作品を全てポートフォリオに記載しようとしますが、これはおすすめできません。作品がまだ少ない初心者の方であれば、すべて掲載しても問題ありませんが、実績が多い方は、特に依頼を受けたいと考えるタイプの作品だけをピックアップして載せることを検討しましょう。

③随時更新をする

ポートフォリオの作成は、一回限りのプロジェクトではなく、成長と共に随時更新するプロセスであるべきです。特にフリーランスとして活動する場合、新しいプロジェクトや実績が増えるにつれて、それらをポートフォリオに反映させることが重要です。

経験を重ねるごとにスキルも向上していくので、新しい制作物を追加してレベルアップしていることを示すようにしましょう。一方で、古い制作物はスキルの進展が分かりにくくなる可能性があるため、必要に応じて削除することも検討します。

ポートフォリオを通じての仕事の依頼が少ない場合、その原因を見極めて、情報の修正や再構成をすることも重要です。時にはデザインの刷新やコンテンツの整理が、クライアントからの反応を大きく変えることがあります。

ポートフォリオは自分のプロフェッショナルなアイデンティティを表すもので、その進化と成長を常に反映させる努力が、さらなるチャンスを生み出す鍵となります。このような進展的なアプローチが、あなたのポートフォリオを他者と差別化し、仕事の依頼を増やす力となるでしょう。

フリーランスのポートフォリオ作成に役立つサイト3選

フリーランスのポートフォリオを作成するのに役立つサイトを3つ紹介します。

フリーランスのポートフォリオ作成に役立つサイト
①Wantedly

②Jimdo
③Forrio
ひとつずつ見ていきましょう。

①Wantedly

wantedly

Wantedlyは、求人情報サイトです。基本的には就職や転職、業務委託案件を探すためのサイトですが、フリーランスのポートフォリオを掲載しておく場としても使えます。というのも、自身のプロフィールや制作物などを載せておくことで、企業からスカウトがくることもあるからです。

写真や動画、URLなどとそれにまつわる簡単な紹介文を作成できます。「ストーリー機能」といってブログのように活用できるページもあり、自分の活動をアピールできます。

Studio

studio

Studioは、コーディングの知識などなく簡単にWebページが作れるサイトです。主にクリエイター向けのポートフォリオ作成サイトで、洗練されたテンプレートが多数用意されています。

デザイナー、フォトグラファー、イラストレーター、ファッションデザイナーなどに人気の高いサイトです。

Forrio

forrio

Forrioは、クリエイター向けのポートフォリオ作成サイトです。作品データをアップし、必要な情報を入力するだけで簡単に自分のポートフォリオを作成することができます。

ライター、動画編集者、アニメーター、メイクアップアーティストなど幅広いクリエイターが利用しているサイトです。

まとめ

フリーランスのポートフォリオ作成上の5つのポイント
①制作物だけでなく、自分のプロフィールを載せる
②どこからどこまで携わったのか制作範囲を載せる
③制作過程を載せる
④自分の得意なこと、やりたいことを載せる
⑤料金やサービス内容を載せる

フリーランスとしてのキャリアを築くには、ポートフォリオの準備は絶対的な価値があります。ポートフォリオを持っているだけで新しい仕事の機会を受け取ることができたり、営業活動時の強力なツールとして使用することができます。

確かに、作成には労力が必要ですが、これは将来のビジネスチャンスを生む基盤となるものです。適当に作成するのではなく、緻密に作り上げることを心がけましょう。自分の好みだけでなく、閲覧者の視点を常に考慮し、彼らが求める情報を的確に盛り込むことで、より多くの仕事の機会を引き寄せることができます。

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