フリーランスになって常駐案件に興味がある人もいると思います。求人サイトやクラウドソーシングサイトなどでも、常駐案件の募集はたくさん出ています。
しかし、どんな働き方になるのか、常駐案件のメリットやデメリットは何かなどがわからないと、不安でなかなか受注していいかどうか判断できませんよね。
この記事では、「常駐案件の仕事の概要」から「メリット・デメリット」「獲得する方法」などについて解説していきます。
フリーランスの常駐案件とは
常駐案件のメリットとデメリット
常駐案件に向いている人
常駐案件の獲得方法
フリーランスの常駐案件とは?
フリーランスが請け負う仕事の中には、常駐案件というものがあります。名前の通りで、契約先の企業に行って一定期間働くことになります。
会社員と似た働き方ではあるものの、企業との契約関係は「業務委託契約」扱いになっているため、会社員のように福利厚生を受けたり、ボーナスが支給されたりすることはありません。報酬や契約期間、就業時間などは、その会社の社則や規程に従う必要はなく、業務委託契約書に書かれている内容を遵守することになります。
リモートワーク案件の働き方との大きな違い
常駐案件とリモートワーク案件では、働く場所や時間に違いがあります。常駐型の場合は、契約先の企業に行って仕事をしなければなりません。また、働く時間は会社員よりも自由である場合が多いものの、ある程度は会社の勤務時間に合わせる必要があります。
一方、リモートワーク案件の場合は、働く場所も働く時間も自由です。在宅で行ってもOKですし、カフェや旅行先などで仕事をしても全く問題ありません。収入面では常駐型の方が、契約期間内は一定額を貰い続けることができるため、安定していると言えるでしょう。
ただし案件により異なってくる場合が多いため、業務委託契約書をしっかりと確認することが重要です。
フリーランスが常駐案件を受注するメリット6選
フリーランスで常駐案件を受注する場合、以下のようなメリットがあります。
報酬が安定しやすい
会社員よりも自由に働ける
人脈が築ける
規則正しい生活が送りやすい
リモート案件に比べ勤務環境が整っている
人間関係のしがらみを感じにくい
1つずつ詳しく見ていきましょう。
①報酬が安定しやすい
常駐案件は報酬が安定しやすいというメリットがあります。リモートワーク案件でも継続案件はありますが、基本的には単発の案件である場合が多いです。
常駐案件は、1ヶ月〜3ヶ月など一定期間で契約・更新をします。報酬は契約時に定めた金額が、契約時に定めた期間ごとに支払われます。そのため、月ごとに大きく収入が変動することはありませんし、長期的にどれくらいの収入がもらえるのか目処が立ちやすいです。
契約更新をしてもらえれば、数年単位で常駐案件に関われることもあります。
②会社員よりも自由に働ける
常駐案件は、一見「会社員と変わらないのでは?」と思われる人もいるかもしれません。しかし、会社員よりも自由に働くことができます。
なぜなら会社員とは契約形態が違うためです。常駐案件で結ぶ契約は、業務委託契約であり、「使用従属性」はありません。要するに、会社員のように会社の指示や規則に必ずしも従う必要性はないということです。
そのため、働く時間や場所、服装などは契約先の会社と相談しつつ、自由に決められます。また会社と同等のパートナーとしての契約であるため、会社内の人間関係など会社員ほど気にせずに働けるでしょう。
ただし、業務委託契約書に書かれている内容については、契約を結んだ時点で守る必要性はあります。
③人脈が築ける
常駐する企業内の人たちと、コミュニケーションを取る機会もあるため、人脈が築けます。常駐案件と言っても数ヶ月単位で様々な会社へ移ることも多いため、幅広い会社の人と繋がりが持てるでしょう。
フリーランスが案件を獲得する上で、人脈は非常に重要な受注経路です。一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が公表している「フリーランス白書 2021」によると、フリーランスが案件を受注する経路で一番多いのは、人脈からだとわかります。
常駐案件で、契約先の会社の人たちと信頼関係が築ければ、今後仕事を紹介してくれる可能性が高まりますので、コミュニケーションも丁寧に行うようにしましょう。
④規則正しい生活が送りやすい
常駐案件を行っていると、規則正しい生活が送りやすくなります。リモートワーク案件の場合は、働く場所も働く時間も決まっていないため、生活リズムが崩れてしまうフリーランスも数多くいます。
常駐案件は、自由にできる部分もありますが、働く場所や働く時間をある程度契約先の会社に合わせる必要があるため、自然と生活リズムが整うでしょう。また正社員のように、残業をさせられることも基本的にはないため、プライベートの時間も確保しやすいと言えます。
⑤リモート案件に比べ勤務環境が整っている
リモート環境では、仕事の環境を作るために多くの費用がかかりますが、常駐型案件は、基本的にクライアントから備品を支給されるので、費用がかかりません。
PCやモニターから、ハードウェアやソフトウェアなどのツールまで支給されます。
自分で購入することなく、すぐに働きやすい環境を整えることができることは、大きなメリットといえるでしょう。
⑥人間関係のしがらみを感じにくい
常駐型のフリーランスは、企業で勤務をしますが、直接その企業から雇用されているわけではありません。
そのため、上司や先輩がいるわけではなく、正社員に比べて職場内の人間関係に巻き込まれることは少ないでしょう。
人間関係のしがらみから解放されれば、不要な悩みが減り、仕事により集中しやすくなると言えるでしょう。
フリーランスが常駐案件を受注するデメリット5選
フリーランスで常駐案件を受注する場合、以下のようなデメリットがあります。
会社員よりも成果を求められる
契約をいきなり切られる場合もある
スキルアップにつながりづらい
交通費がかかる可能性がある
リモート案件に比べ自由度は高くない
それぞれ見ていきましょう。
①会社員よりも成果を求められる
常駐案件を請け負うフリーランスは、会社員よりも成果を求められることが多いです。なぜなら、会社側は一定の成果を出すために実力のあるフリーランスに業務を委託するためです。
会社員であれば、仕事で成果が出せなくても解雇される可能性は低いですが、フリーランスの場合は契約を終了されてしまう可能性が高くなります。そのため、常駐案件を選ぶ際には、自分の実力に見合ったものを選ぶ必要があるでしょう。
②契約をいきなり切られる場合もある
契約書の内容によりますが、契約をいきなり切られてしまうケースもあります。会社が求めていた成果が得られなかった時はもちろん、プロジェクトの進行状況や会社の業績などによっても、契約終了になることも考えられます。
業務委託契約書に契約期間に関することは書かれていますので、どのような場合に契約期間内でも契約終了になることがあるのか、契約先の会社と話し合っておくようにましょう。
③スキルアップにつながりづらい
スキルアップにつながりづらいという点も常駐案件のデメリットです。会社員であれば、将来の成長を考えて、会社が教育をしてくれます。
一方、フリーランスの場合、成長することに会社側にとってのメリットはないため、教育は基本的にしてくれません。契約先の会社がフリーランスに求めているのは、成長よりも成果です。
そのため、現時点で「できること」を任されることが多く、スキルアップにつながりづらいと言えます。
④交通費がかかる場合がある
フリーランスは、会社員とは違い福利厚生がありません。
そのため、常駐先の企業へ出勤する交通費は、すべて自己負担になります。
交通費は、会社員時代には当たり前のように支給されていた分、損と感じてしまう人も少なくないでしょう。
ただ、確定申告の際に経費として計上をすることができるので、節税対策にはなるでしょう。
⑤リモート案件に比べ自由度は高くない
常駐型の案件は、正社員よりは自由度は高いですが、リモートの案件に比べると自由度は高くはありません。
常駐案件では、勤務時間、働く場所、勤務日、服装など決まっている場合が決められている場合が多いでしょう。
上記のような決まりごとが多いので、常駐案件はリモート案件に比べると、正社員に近い働き方といえるでしょう。
常駐案件が向いているフリーランスの特徴
常駐案件がおすすめのフリーランス以下のような人です。
企業が求めるだけの成果やスキルを持っている人
大手企業の案件に参画したい人
人脈を築きたい人
大きな案件の経験を積みたい人
家では仕事のモチベーションが保ちづらい人
常駐案件を応募している企業は、基本的には即戦力の人材を求めています。そのためある程度の成果やスキルがある人でないと受注できないでしょう。
ただし大手企業が募集をしていることもありますし、会社で働くことで人脈を築くことができます。また個人で受けるよりも大きなプロジェクトの案件を請け負うことができる可能性も高いため、大きな案件の経験を積みたい人にはおすすめです。
フリーランスが常駐する時に注意すべきポイント3選
フリーランスで、常駐する時に注意すべき点は以下の3つです。
情報漏洩をしないように細心の注意を払う
身だしなみや就業態度などに気をつける
業務委託契約書に全て目を通す
体調管理に気をつける
順番に詳しく解説します。
①情報漏洩をしないように細心の注意を払う
常駐案件に取り組む際には、情報漏洩をしないように細心の注意を払いましょう。常駐案件だけではなく、リモートワーク案件でも言えることではあります。
ただ常駐案件は会社に直接行くため、リモートワークでは知ることのないような会社内部の情報を知る機会もあります。そのような情報を安易にフリーランス仲間に話したり、家族に伝えたりするのはNGです。
最悪の場合、契約先の会社から損害賠償請求をされることもありますので、絶対にしないようにしましょう。
②身だしなみや就業態度などに気をつける
身だしなみや就業態度などに気を付けるようにしましょう。会社員のように就業規則を絶対に守らなければいけない義務はありませんが、契約先の会社から不信感を抱かれないようにはすべきです。
心配なようであれば、業務委託契約を結ぶ際になるべく契約先の会社と、細かく話をしておくと無難です。常駐案件は、リモートワーク案件とは違い、自由にできる範囲は限られてくることは覚えておきましょう。
③業務委託契約書に全て目を通す
契約先の企業と業務委託契約を交わす際には、業務委託契約書に署名をする必要があります。全てを読むのは大変かもしれませんが、一度は目を通しておくようにしましょう。
契約先の会社と口頭で、報酬や契約期間、業務内容について話をすると思いますが、担当者が伝え忘れてしまったり、こちらが聞き逃してしまったりすることもあります。口頭でのやりとりでは触れなかったとしても、業務委託契約書に署名をしてしまうと、そこに書かれている内容に同意したことになり、遵守する必要が出てきます。
そのため、どのよう内容が書かれているのかは確認しておくべきです。
④体調管理に気をつける
フリーランスが体調を崩してしまい、出勤することができなくなってしまうと仕事に大きな穴を開けてしまいます。
フリーランスは、正社員に比べて成果を求められることが多く、体調不良と言えども、仕事に穴を開けてしまえば、成果が出ていないと見なされ、契約を打ち切られてしまう可能性があります。
フリーランスとして、安定した成果を出していくためには、自己管理も重要な要素になるでしょう。
自己管理を怠らず、いつでも安定的な成果を出していくための準備を心がけていきましょう。
フリーランスが常駐案件で稼いでいく方法3選
フリーランスが常駐案件で高収入を稼いでいくには、どのような対策を行なっていけばいいのでしょうか。
ここでは、フリーランスが常駐案件で稼いでいく方法3選について紹介していきます。
長期案件に参画する
常駐先の社員と信頼関係を築く
優良案件に参画する
①長期案件に参画する
フリーランスは、短期の案件を多く回していくことが可能ですが、毎回環境やクライアントとの信頼関係を築いていくという手間がかかってしまいます。
1つの案件を長期的に参画していくことで、短期案件のような手間を省くことができます。
また、長期的に案件に参画していると、実力が認められ、クライアントからの信頼も厚くなることから、単価を上げてもらえることが多いでしょう。
安定的に稼いでいくなら、長期案件に参画し、成果を出して単価を上げていく動きをしていきましょう。
②常駐先の社員と信頼関係を築く
フリーランスは成果で評価されることが多いですが、信頼関係を築いていくことも重要になります。
常駐先の企業としても、成果を出すことは前提として、信頼できる人と長く働いていきたいですいし、信頼できる人により多くの報酬を支払いたいと思っています。
常駐先の企業の社員と信頼関係を築いていくことで、長く案件に参画してほしいと思ってもらえますし、単価のUPを考慮してもらいやすくなるでしょう。
特に、常駐先の決裁者などキーマンとなる人との信頼関係は大切になっていきます。
③優良案件に参画する
フリーランスが常駐案件でより稼いでいくなら、いい条件で参画できる案件を探していくことがおすすめです。
案件によって勤務形態や、報酬など大きく条件が異なります。
フリーランスとしてより大きく稼いでいくなら、自分のスタイルに合っていて、より単価が高い案件であったり、成果を出していくにつれ単価を上げてくれる案件に参画するといいでしょう。
優良案件を獲得する方法は、事項で解説していきます。
フリーランスが優良な常駐案件を獲得する方法
フリーランスが優良な常駐案件を獲得するには、フリーランスエージェントを活用することがおすすめです。
エージェントに依頼をして、常駐案件を見つけるメリットは以下の通りです。
報酬が高い案件を紹介してもらえる
自分では見つけられないような案件も紹介してもらえる
仕事を探す時間や手間を省ける
キャリア相談をしながら、適切な案件を紹介してもらえる
契約先とのやり取りもプロに依頼できるため、契約上のトラブルが起こりづらくなる
1つの会社が契約終了になったとしても、次の会社の紹介もしてもらえる
自分で見つけることもできなくはありませんが、常駐案件を受けたことがない人や営業が苦手な人などは、まずエージェントを利用して見つける方が効率的です。
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