業務委託とフリーランスの違いとは?適した働き方を選ぶポイントも合わせて紹介

近年、労働環境の変化に伴い会社に所属することなくフリーランスで自由に働きたいと考えている方も増えてきています。
IT関連の仕事においては人材不足の影響もあり、フリーランスに対する需要は高まってきているため、フリーランスを目指すのであればチャンスは大きいでしょう。

また、フリーランスと一緒によく使われる言葉が業務委託です。フリーランスを目指している方の中には、フリーランスと業務委託の違いが分かっていない方も多いでしょう。

そこで、今回は「フリーランスと業務委託の違い」から「業務委託契約の種類」「業務委託で仕事を受注するメリット」「フリーランスが業務委託で仕事を受注する注意点」などについて解説していきます。

フリーランスと業務委託の違いを知りたい方はこの記事を最後まで読んで、ぜひ参考にしてください。

  • フリーランスとは
  • 業務委託とは
  • 業務委託契約の種類
  • 業務委託契約と雇用契約の違い
  • 業務委託で仕事を受注するメリット
  • フリーランスが業務委託で仕事を受注する注意点
  • フリーランスが業務委託の仕事を探す方法

これからフリーランスエンジニアとして独立をしたいと考えている人は「【決定版】フリーランスになるには?必要な手続きや準備」や「【6ステップ】フリーランスエンジニアになるには?」をぜひ読んでみてください。

フリーランスエンジニアになる前に準備しておくことや必要なスキルから、独立した後の成功の秘訣や案件獲得方法についてまで、独立前に知っておくべきことの全てをまとめてあるので、ぜひ参考にしてみてください。

フリーランスとは

フリーランスとは、企業や個人事業主に対して個人で業務を提供する人のことをいいます。会社員と異なり、クライアントから直接依頼を受けて業務を遂行することになります。

フリーランスになるのに特別な資格はいらないため、会社員から脱サラしてフリーランスになる人もいれば、大学卒業後から直接フリーランスとしてスタートする人もいるでしょう。フリーランスとして働きやすい職種は、エンジニア、デザイナー、ライター、コンサルタントなどが挙げられます。

会社員と違い自分で仕事を生み出さないといけない大変さはありますが、その分、売上を全て自分の収入と出来るため、個人で業務を遂行する自信がある方にはおすすめの働き方といえるでしょう。

業務委託とは

業務委託とは、一定の業務を委託され、その報酬を得ることができる契約形態のことです。委託先である業務委託者が自らの責任において業務を遂行する必要があります。業務委託契約は、契約期間や報酬、業務内容などが明確に定められていて、得意分野を生かして好きな仕事をすることができるでしょう。

一方、会社員と違って労働基準法が適用されないなどのデメリットもあるため、契約を締結する際には慎重に検討することが大切です。

つまり、フリーランスが仕事を得る方法の1つにクライアントとの業務委託契約があるので、フリーランスと業務委託は異なる意味であることを認識しましょう。

業務委託契約と雇用契約の違い

クライアントから仕事をもらい働くフリーランスと企業に勤める会社員の契約の違いは、業務委託契約であるか雇用契約であるか、です。ここでは業務委託契約と雇用契約の違いについて説明します。

前述したように、業務委託契約は、委託先から受託先間で締結される契約で、雇用契約は、企業と従業員間で締結される契約です。どちらも業務を遂行することで報酬を受け取る契約である点では同じですが、使用従属性の有無が大きく異なります。

雇用契約の場合、企業側が雇用主となるため従業員へ指示命令ができるようになり、その代わりに労働基準法の保護を受けることができます。一方業務委託契約の場合、委託先は雇用主ではないため契約に則った指示のみしかできず、受託先は労働基準法の保護を受けることができません。

また、雇用契約の場合、雇用主からの一方的な解雇は基本的にできなかったり社会保険の加入ができたりするので、安定して仕事を得たい方には雇用契約がおすすめといえるでしょう。業務委託契約の場合は、契約終了してしまうと仕事がなくなってしまったり社会保険に入れないというデメリットがある一方で、自分のやりたい仕事をしやすい環境といえるでしょう。

業務委託契約の種類

これまでは、業務委託契約と雇用契約の違いについて説明してきましたが、ここからは業務委託契約の種類について説明します。

請負契約

請負契約は、業務委託契約の一種であり、一定の成果物を完成させるために必要な業務を全て自らの責任と費用で行うことになります。定められた成果物を納品することで、報酬が支払われる仕組みになっているので、アプリ開発やHP制作など成果物がはっきりと定められている場合に用いられることが多いです。

請負契約のメリットとしては、報酬や業務内容が予め決まっているため、後にクライアントと揉める可能性が少ないことや業務の進め方や作業時間の自由度が高いことが挙げられます。逆に、決められた業務を納期までに終えられなかったり、きめられた基準に満たさなかった場合は契約不履行となってしまうため、注意しましょう。無理のない契約になっているかを事前にチェックしてトラブルを未然に防ぐことが大切です。

準委任契約

準委任契約は、契約期間中、クライアントと契約した業務内容に従事する契約です。請負契約と違って成果物の責任がない代わりに、契約期間中は決められた業務を遂行する責任があります。営業代行や顧客対応などの際に用いられることが多い契約です。

準委任契約のメリットとしては、成果物の責任がないのでもし仮にトラブルがあって納品できない場合でも報酬が支払われることが挙げられます。逆に、決められた業務を遂行する必要があるので、フリーランスだとしても請負契約と比較して自由度が少なくなる場合が多いでしょう。

業務委託契約を締結する際は、請負契約なのか準委任契約なのかを必ず確認し、トラブルを未然に防ぎましょう。

秘密保持契約

業務委託契約を締結する際、請負契約や準委任契約と並行して締結することが多いのが、秘密保持契約です。秘密保持契約とは、クライアントがフリーランスに対して秘密情報を明かす必要がある場合に締結される契約です。

例えば、アプリの開発やHP制作などの業務を依頼された場合、業務を遂行するにあたり社内の秘密情報や技術が必要になる場合があるでしょう。秘密保持契約を締結するとフリーランスはクライアントの秘密情報を漏らさないという義務を負うことになるため、クライアントは安心して秘密情報を共有することができるようになります。

フリーランスが業務委託で仕事を受注するメリット

雇用契約と比較してリスクも大きい業務委託ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、業務委託で仕事を受注するメリットを具体的に3つ説明します。業務委託として仕事を受注する予定の方は参考にしてみてください。

高単価での受注が期待できる

1つ目のメリットは、高単価で受注が期待できることです。

会社に所属している場合、どれだけ成果をあげても売り上げを作っても、給与やインセンティブの設計で決められた分のみ給与があがる仕組みのため、会社によっては不満が募るケースも少なくありません。

それに比べて業務委託の場合は、受注した金額が全て自分の報酬となるため、成果をあげればあげただけ収入を増やすことができるでしょう。また企業側からしても、社会保険などの支払い義務がないため、同じ業務レベルの場合は雇用契約より高単価での受注ができるケースが多いでしょう。

個人で成果を上げる自信があったり、何かしらのスキルや知識があったりする方は、業務委託に挑戦することをおすすめします。

好きな仕事を好きな時間に進めることができる

次のメリットとして、業務委託は好きな仕事を好きな時間に進められることが挙げられます。

会社に所属している場合、勤務時間や勤務場所、勤務ルールなどが定められているケースがほとんどで、人によっては煩わしく感じる方もいるでしょう。

業務委託の場合は契約内容に沿って業務内容が確定されるため、自分の好きな仕事をすることができる上に、雇用されている立場ではないためある程度自由のきいた状況で働くことができるでしょう。自分のライフスタイルに合わせて仕事を進めたい方には業務委託をおすすめします。

無駄な業務をする必要がない

3つ目のメリットは、無駄な業務をする必要がないことです。

会社に所属している場合は、そもそもの業務内容が会社都合で変更になる可能性がある上に、上司への業務報告などの業務が発生するケースがほとんどです。上司との人間関係や報告のための書類作成などを煩わしく感じる方は、業務委託で雇用関係なく働ける環境が向いているといえるでしょう。

フリーランスが業務委託で仕事を受注する注意点

ここからは、業務委託で仕事を受注する際の注意点について説明します。フリーランスを目指す方の中には、業務委託で仕事を受注予定の方も多くいるでしょう。一般的になっている業務委託ですが注意すべき点もあります。業務委託として仕事を受注する予定の方はぜひ参考にしてみてください。

契約終了のリスクがある

1番大きな注意点が、契約終了のリスクがあることです。雇用契約の場合、雇用主から一方的に解雇することが基本的に難しいですが、業務委託の場合、契約期間が終了した際に更新するかどうかは委託先が自由に選択することができます。もし1社とのみ業務委託契約を締結して業務を受注していた場合に契約が終了してしまうと収入が途絶えるリスクがあるでしょう。

業務委託契約を締結する際は、契約期間をきちんと確認するようにしましょう。また、終了する場合、契約期間中に新しい仕事を探しておくことが重要です。

偽装請負のリスクがある

次に、偽装請負となるリスクがあることに注意しましょう。偽装請負とは、本来ならば雇用関係にある従業員に依頼する業務を業務委託の委託先に対して行うことです。業務委託なのに雇用関係にあるような指示命令がある場合、法的に問題になる可能性があるため、委託先とのやりとりが契約に沿っているか、常に注意する必要があります。

労働基準法の適用外となる

また、業務委託は、労働基準法の適用外となることを忘れないようにしましょう。会社に所属している従業員と違い、残業代や有給休暇などの付与はありません。

報酬額としては業務委託の方が高単価に見えても総合的に雇用契約の方が好条件であるケースも見受けられるので、残業や福利厚生の観点も加味した上で自分にあった契約内容かの確認を怠らないようにしましょう。

確定申告などを自分で行う必要がある

会社に所属している場合は会社側で年末調整を行ってもらえるため、会社以外の収入がなければ確定申告を行う義務はありません。一方業務委託の場合は、確定申告を自分で行う必要があります。

確定申告の方法は複雑で、知識がないと手続きに手こずったり、損をしたりする可能性もあるため、業務委託として働く場合には、事前に確定申告のための準備をしておくことが大切です。

契約書内容の確認を怠るとトラブルに繋がる

業務委託でよくあるトラブルは、契約書の内容の確認を怠ることで発生します。会社に所属している場合、クライアントと契約関連でトラブルがあっても個人に不利益を被ることはありませんが、フリーランスで業務委託契約でトラブルがあると状況によっては自身で大きな不利益を被る可能性があります。

一旦締結してしまうと、契約書の内容が正となるため、自分にとって不利益な条件になってないか、納得した上で締結をすることが大切です。トラブルを避けて委託先と良好な関係を築いていくためにも、契約書の内容を確認せずに締結するようなことは避けましょう。

フリーランスが業務委託の仕事を探す方法

近年、フリーランスが業務委託の仕事を受注するケースは増えており、仕事の探し方も複数検討できるでしょう。ここでは、自分で仕事を探すのは難しいと感じる方におすすめの仕事を探す方法を紹介します。

エージェントに相談する

1番簡単な方法は、業務委託の仕事を持っているエージェントに相談することです。登録するだけで、仕事探しのサポートをしてもらえるので一度登録してみることをおすすめします。

業界別や職種別に特化したエージェントも複数あるため、自分に合ったエージェントを探すことが大切です。また複数登録することで、仕事を獲得できる可能性を上げることもできるでしょう。

エンジニアで業務委託の仕事を探している方は、ぜひテックビズに相談してみてはいかがでしょうか。

 

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SNSで募集する

SNSを利用して自分自身のスキルをアピールしている方は、仕事を募集中であることを投稿することで委託先から声をかけられることもできます。また、SNS上のコミュニティに参加することで、案件情報を得ることができる場合もあります。

ただし、SNSはプライベートな情報も共有されるため、委託先にチェックされても問題ない運用ができているかを注意する必要があるでしょう。

求人サイトで案件に応募する

求人情報がまとまっている求人サイトで仕事を探す方法も有効です。ただし、求人サイトによっては、案件情報が古かったり、応募に手間がかかることがあります。

最新の情報にアクセスするためにも、複数の求人サイトを利用することがおすすめでしょう。

まとめ

このページでは、「フリーランスと業務委託の違い」から「業務委託契約の種類」「業務委託で仕事を受注するメリット」「フリーランスが業務委託で仕事を受注する注意点」などについて解説しました。

全ての方が業務委託に向いているわけではないため、雇用契約と業務委託の違いを踏まえて、自分のスキルやキャリアプラン、働き方に合った選択をすることが大切です。

このページの情報を参考に自分にあった働き方を見つけ、フリーランスとしてのキャリアを充実させていきましょう!

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