そもそもスキルシートとは、個人が保持しているスキルや経験を簡潔な表現でまとめたものです。例えば、エンジニアであればプログラミングスキルやこれまでの業務経験を記載したり、マーケターやデザイナーなどの特定のスキルにおいて、スキルシートを作成することで自分自身の能力を相手にアピールできます。
さまざまな職業や場面で利用されるスキルシートですが、特にフリーランスエンジニアにとって、自分の技術やスキルをアピールするために非常に重要な書類であることは間違いないでしょう。フリーランスエンジニアのスキルシートとは、自身の保有資格やスキル要約、業務内容(業務範囲、OS、言語、データベース、フレームワークetc,,,)などを記載し、その能力をうまくアピールするためのものです。
フリーランスエンジニアがしっかりとスキルシートを準備することで、自身の専門スキルを明確にアピールできるだけでなく、顧客に対して自身のスキルを正確に相手に把握してもらえるため、仕事の仕方や自身の能力を正確に伝えることができます。
結果として、案件を得るチャンスが高まります。また、しっかりとスキルシートを準備しておけば、クライアントがあなたのスキルを正確に把握し、案件参画後のミスマッチを防ぐことも可能です。
- スキルシートの構成と書き方のポイント
- 書類選考を通過するポイント
スキルシートの構成と書き方のポイント
さて、ここからはスキルシートの構成と書き方のポイントについて学んでゆきましょう。
一般的なスキルシートの構成は以下のようになっています。
2. 勤務可能期間や時間帯
3. 資格・経験の紹介
4. スキルの要約
5. 具体的な業務内容
6. スキル(評価レベル)
大前提として、スキルシートの仕上がりが案件獲得に大きく影響します。
スキルシート全体に言えることは、冗長な文章ではなく、スキルシートを見る企業側からしてわかりやすい文章かどうかが大切です。また、構成の中でも『具体的な業務内容』は非常に大事で『具体的な業務内容を見ればやってきたことが1発でわかる』ようにしましょう。また、担当営業やエージェントがいる場合は『書き漏れがないか』『誤字脱字はないか』『入力欄が間違っていないか』などをチェックしてもらうと良いでしょう。
- スキルシートを見る企業側からしてわかりやすい文章かどうかが大切
- 具体的な業務内容は業務内容を見ればやってきたことが1発でわかるようにする
- 『書き漏れがないか』『誤字脱字はないか』『入力欄が間違っていないか』をチェックしてもらう
ここからは各項目についてどのように記載すればよいのか、そのポイントについて詳細に解説してゆきます。
プロフィール
記入例
プロフィールの項目はあまり詳細な説明は不要と思いますが、一般的に氏名(イニシャル)、年齢、性別、国籍、最寄駅、最終学歴を記載します。気を付けていただきたいのが、ご自身の氏名をイニシャルで記載する、という点です。個人が特定できてしまう情報は企業にとっても個人にとっても扱いが難しいものになります。そのため、一般的にスキルシートはイニシャルで記載されます。
勤務可能期間や時間帯
記入例
勤務可能期間や時間帯において気を付けていただきたいポイントは主に『稼働開始可能日』に関してです。特に、現在参画している案件がある場合は、現場の責任者や上長、営業担当に確認をとってから記載するなど、慎重に記入した方が良いでしょう。プロジェクトはスケジュール通りに進行するとは限らないため、案件終了ギリギリで延長できないか依頼が来ることも少なくありません。もしあなたが今の現場に残ってしまうと、次の現場に迷惑をかけてしまう可能性があります。
繰り返しになりますが、勤務開始可能日に関しては慎重に記入しましょう。その他の項目に関しても無理のない範囲で記載し、詳細の説明は担当営業や企業担当者との面談の際に直接伝えると良いでしょう。
資格
記入例
こちらも詳細な説明は不要と思いますが、まず、資格の名称に関しては正式な名称を記載しましょう。Webなどで検索すると資格を管理している団体のページで正式な名称を確認できます。また、試験のスコアが記載可能な資格の場合は具体的な数値を記載しておくと良いでしょう。
また、外国籍の方で日本語資格を所有している方は保有資格を記載してください。
スキルの要約(自己PR)
記入例
自己PRは、今出来ることや得意分野を具体的に記載することが大切です。具体例として、言語・フレームワークの経験やプロジェクトでの実績などを積極的にPRしましょう。次に、自身の人間性に関するPRも記載しましょう。例えばコミュニケーション能力があり、チームメンバーと良好な関係を築くことができる、その能力を活かし、どのようにチームに貢献したか記載することで、自分がなぜフリーランスエンジニアとして魅力的なのかを伝えることができます。最後に今後のビジョンを記入し、自分の意欲をアピールしましょう。将来のビジョンや目標を明確にし、それを実現するために行動していく姿勢は良い面ととられる可能性が高いですし、ビジョンと案件内容が紐づいていれば、企業様にとっても自分にとってもより良い結果となるでしょう。
自己PRは適当に書いてる方が多い印象を受けますが、自分をアピールできる、業務内容と同じくらい大切な項目です。記載内容の分量としては、全体を5~6行くらいでまとめる、エンジニアとしての経験を1~2行、現場での評価を2~3行で記載すればバランスが良いでしょう。
- 今出来ることや得意分野を具体的に記載する
- 自身の人間性に関するPRも記載する
- 今後のビジョンを記入し、案件に対する自分の意欲をアピールする
- 記載内容の分量としては、全体を5~6行くらいでまとめる。エンジニアとしての経験を1~2行、現場での評価を2~3行で記載する
具体的な業務内容
次は具体的な業務内容に関してみてゆきましょう。特に業務内容の欄が非常に重要ですので注意して記入するようにしましょう。
記入例
期間
具体的な業務内容でまず記載すべきは、案件の開始日および終了日です。それぞれの経験について記載する際は『YYYY年MM月~YYYY年MM月』といった形式がわかりやすいでしょう。また、それぞれの期間を具体的に「2カ月間」や「3年間」などと記載するのもオススメです。
業務内容
業務内容に関しては自分が具体的にどんな能力があり、その能力をどのように活かしてきたかがアピールできる、スキルシートで最も重要な箇所になります。全てを記載することは非常に難しいと思いますが、可能な限り以下の項目を記載しましょう。
・業種(金融-生保、Web系-BtoCなど)
・システムの概要、ご自身の担当(機能・チーム内)
・ボリューム(画面数・ステップ数など)
加えて、新規開発or既存改修、開発規模など、なるべく詳細に記載してください。(ただし、別途専用の記入欄がある場合は重複しないよう注意しましょう。)
また、担当者によりあなたを理解してもらうポイントとして以下の項目を記載するのも有効です。
・リモート案件かどうか
・正社員での参画かフリーランスでの参画か
・エンジニア領域以外の業務(資料作成、顧客折衝 etc…)
・上席と同席して要件定義の補佐をしていたなどのより上流の経験
使用言語/ライブラリ、サーバOS/DBサーバ、FW・MW/ツールなど
記載する時は、自分が実際に習得しているスキルを正確に記載しましょう。自分のレベルを明確に伝えるために、現場で使用していた言語やフレームワークの特定のバージョンも記載するとよいでしょう。さらに、自分が使用したプロダクトやソフトウエアを記載することも忘れないようにしましょう。また、サーバOS/DBサーバの欄には、具体的なOSやDBサーバ名称やバージョンなどを記載しましょう。加えて、プロジェクトの環境や利用した機能、リモートワークで働く機会も増えてきているため、コミュニケーションツール(Slack/Chatwork等)なども記載すると、相手に対しより詳細なスキルが伝わります。
役割規模
役割や規模に関しては正確な名称と数字で記載することが大切です。例えば、プロジェクトの専門分野やプロジェクトマネージャー、チームリーダーなどの役割、そのプロジェクト参加人数や自らが進捗を管理していた人数など、自身の役割を明確に示すのが良いでしょう。また、参加したプロジェクトの成果物や、自身がその役割を通してプロジェクトにどのくらい貢献したかなど記載することで、自身の評価をより高めることができます。
担当工程
担当工程を記載する際の注意点として、担当したプロジェクトについて詳しく記載されていることが前提です。その上で、担当工程を記載するようにしましょう。ただし、企業によって要件定義/基本設計/詳細設計などの概念が異なる可能性があります。企業とのミスマッチを防ぐためにも面接の際には担当工程を詳細に話すよう心がけましょう。
- 業務内容には以下を記載する
– 業種(金融-生保、Web系-BtoCなど)
– システムの概要、ご自身の担当(機能・チーム内)- ボリューム(画面数・ステップ数など)
– リモート案件かどうか
– 正社員での参画かフリーランスでの参画か
– エンジニア領域以外の業務(資料作成、顧客折衝 etc…)
– 定席と同席して要件定義の補佐をしていたなどのより上流の経験 - 新規開発or既存改修、開発規模を記載する
- 言語やフレームワークのバージョンを記載する
- サーバOS/DBサーバの欄には具体的な名称やバージョンを記載する
- コミュニケーションツール(Slack/Chatwork等)なども記載する
スキル(評価レベル)
スキルはご自身で記載すると過小評価をしてしまう方が多いようです。担当の営業やエージェントがいる場合は彼らとの面談の際に具体的な経験を話し、アドバイスをもらうとよいでしょう。その際、具体的な業務内容との照らし合わせを行い、評価とスキルシート全体が一貫していることが大切です。
- 過小評価せず担当の営業やエージェントにアドバイスをもらう
- 具体的な業務内容との照らし合わせを行う
書類選考を通過するポイント
ここまでスキルシートの各項目についての書き方を見てきましたが、以下にスキルシートの通過率を高めるポイントを今一度まとめておきます。
スキルシート全体
- スキルシートを見る企業側からしてわかりやすい文章かどうかが大切
- 具体的な業務内容は業務内容を見ればやってきたことが1発でわかるようにする
- 『書き漏れがないか』『誤字脱字はないか』『入力欄が間違っていないか』をチェックしてもらう
スキルの要約(自己PR)
- 今出来ることや得意分野を具体的に記載する
- 自身の人間性に関するPRも記載する
- 今後のビジョンを記入し、案件に対する自分の意欲をアピールする
- 記載内容の分量としては、全体を5~6行くらいでまとめる、エンジニアとしての経験を1~2行、現場での評価を2~3行で記載する
具体的な業務内容
- 業務内容には以下を記載する
– 業種(金融-生保、Web系-BtoCなど)
– システムの概要、ご自身の担当(機能・チーム内)
– ボリューム(画面数・ステップ数など)
– リモート案件かどうか
– 正社員での参画かフリーランスでの参画か
– エンジニア領域以外の業務(資料作成、顧客折衝 etc…)
– 定席と同席して要件定義の補佐をしていたなどのより上流の経験 - 新規開発or既存改修、開発規模を記載する
- 言語やフレームワークのバージョンを記載する
- サーバOS/DBサーバの欄には具体的な名称やバージョンを記載する
- コミュニケーションツール(Slack/Chatwork等)なども記載する
スキル(評価レベル)
- 過小評価せず担当の営業やエージェントにアドバイスをもらう
以上のポイントを押さえることで、スキルシートを作成する際に、目をひき、通過率を高めることがでるでしょう。
最後に
フリーランスエンジニアがスキルシートを準備することで、自身の専門スキルを明確にアピールし、顧客に対して自身のスキルを正確に伝えることができます。
実績や経験を具体的に記載することでプロジェクトの概要が伝わりやすくなり、企業側にとってもご自身にとってもより良い結果となることでしょう。また、しっかりとスキルシートを準備しておけば、ミスマッチを防ぐことが可能です。
しっかりとしたスキルシートを準備することで、案件を得るチャンスが高まりますので、フリーランスエンジニアの方は必ずスキルシートを準備をしておきましょう。
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