・コロナウイルスによるフリーランスの補償や支援策ってないの?
・仕事がなくなった時のための備えについて知りたい
フリーランスになろうと考えている人は、コロナウイルスのニュースを見て、不安な気持ちになったり、補償や支援策がないか気になっているかも知れません。
フリーランスに対する補償や支援策は、あります。
有効活用して、事業を継続させることも可能です。
そこで今回は、フリーランスのリスクを解説しつつ、仕事がなくなった時にとれる行動、やっておくといい備えについて紹介します。
フリーランスが会社員よりもリスクが高いと言われる理由
はじめに、フリーランスが会社員よりもリスクが高いと言われる理由を見てみましょう。
毎月の収入が決まっていない
会社員の大半は、毎月の給料額が決まっています。
一方、フリーランスは毎月の報酬が決まっていません。
会社員と違って雇用契約が結ばれていない分、今は一定額もらっていても、翌月の収入が0になることもあり得るのです。
突然、翌日から仕事がなくなることもあります。
そのため、会社員と比べてリスクが高いと言われてしまうのです。
福利厚生が充実していない
会社員の場合は、条件を満たせば退職後に失業給付を受け取れます。
しかも健保に加入している企業の従業員であれば、健康保険料と年金を会社と折半して支払うため、負担額は半分で済みます。
しかし、フリーランスは廃業しても失業給付は支給されません。
さらに、健康保険料と年金の支払割合も100%です。
税金の支払や仕事を辞めた後の待遇について、会社員の方が優遇されていることも、フリーランスのリスクが高いと言われる理由です。
相談できる上司がいない
会社員は、相談できる上司が職場にいるケースが多いです。
しかしフリーランスの場合、会社員と違って上司はいません。
そのため、誰も相談相手がおらず、自分の価値感のみで仕事を進めなければいけないこともあります。
相談相手を作れる保証がないのも、リスクといえるかも知れません。
コロナウイルスの影響で仕事を失ったフリーランスもいる
企画していたイベントが中止になったり、講演がなくなったり、休校で一日中自宅で子守をしなければいけなくなったりなど、あらゆる理由で仕事を請け負えなくなったフリーランスも存在するのです。
コロナウイルスの影響で売上が大幅に減って、廃業した人もいます。
そのため、コロナウイルスはフリーランスに大打撃を与えていると言えます。
仕事がない時にフリーランスが取れる行動
しかし仕事がなくなっても、フリーランスが取れる行動はあります。
ここでは、仕事がなくなった時に確認した方がいい、5つの行動を見てみましょう。
補償制度を利用できないか確認する
フリーランス向けの補償制度がないか確認してください。
代表的な補償制度が「小学校等の臨時休業に対応する保護者支援の創設」です。
この制度は、請け負う案件があったのに、子供がコロナウイルスに感染したり休校になったりして、仕事ができなくなったフリーランスに適用されます。
仕事ができなかった日「1日」に付き、4,100円支給されます。
仮に、仕事ができなくなった期間が10日あれば「4,100円×10日間」で、4万1,000円の補償です。
なお、こちらの記事には補償内容について詳しく説明しています。
関連記事:コロナウイルスの影響を受けたフリーランスに対する補償制度とは?条件も解説
融資制度を申し込む
補償制度を利用できない場合は、融資を利用して堪え凌ぐのも手です。
たとえば、日本政策金融公庫では「新型コロナウイルス感染症特別貸付」と題して、数千万円単位の融資を受け付けています。
その他に、銀行や信用金庫・自治体でも、コロナウイルスで売上が減った事業者向けに、低金利での融資を行っています。
ただ融資は補償と違って、返済しなければいけません。
融資については申し込み先によって利率や最大融資額、申し込める人の条件が異なるため、比較してから選びましょう。
営業活動をする
仕事を獲得するための営業活動もしましょう。
知り合いや既存の取引先、新規の取引先など、幅広く営業をしてください。
企業を訪問するだけではなく、企業サイトやSNSのダイレクトメールから問い合わせる方法もあります。
その他に、フリーランスに案件を紹介している人材会社のサイトに登録するのもいいでしょう。
もし、自分で営業先を探せない時は、営業代行に依頼するのも一つの手です。
あなたの代わりに、プロが営業してくれます。
自分でアポイントメントをとったり、営業活動が苦手だったりする人におすすめです。
ただし、営業代行の料金形態は企業ごとで異なります。
月額制の企業もあれば、1コール単位で料金が発生する場合もあります。
そのため、しっかりと料金形態を確認してから利用しましょう。
普段とは違う職種の仕事にチャレンジしてみる
違う職種の仕事にチャレンジすると、収入を得られる可能性があります。
たとえば「カメラマンとして活動していたが、エンジニアの案件を請け負ってみる」。「人事に携わっていたが、接客の仕事をしてみる」といった感じです。
本業でなくても、趣味で身に付いた知識が仕事で役立つこともあります。
今までのスキルを棚卸して、違う職種の仕事にチャレンジできないか考えてみてください。
自分のスキルアップに時間を使う
仕事に役立てるためのスキルアップに時間を使ってもいいでしょう。
これらの方法を使って、スキルアップできます。
オンラインスクール
skypeやzoomなどを利用して、オンライン上で学ぶスクールのことです。
インターネット環境さえあれば、どこでも学べます。
自宅やコワーキングスペース、旅行先などあらゆる場所で学べるのがメリットです。
また動画保存をしており、受講生が何度も授業内容を視聴できるようにしているスクールもあります。
通信講座
教材を定期的に送ってもらいながら学ぶ、通信講座もいいでしょう。
たとえば、ユーキャンでは、100種類以上ある講座の中から選んで学べます。
資格を取得するための講座もあります。
セミナーに参加
セミナーに参加して学ぶ人もいます。
セミナーによっては懇親会が組まれており、参加者同士でつながりを持てる場が用意されていることも。
参加者とつながったことがきっかけで、案件につながる場合もあります。
そのため、人とのつながりを期待しているフリーランスは、セミナーに参加してもいいでしょう。
今後も同様のリスクが起こるかもしれない。だからこそ備えが大事!
今後も、同様のことが起こるリスクはあります。被害を抑えるためには、備えが大事です。
ここでは、リスクに対する備え方を解説します。
収入が0でも生活できる額の貯金をしておく
コロナウイルスの影響で、仕事が0になった人もいます。
貯金が0だと廃業に追い込まれることがあります。
そのため、収入がなくても生活を送れるお金は貯めておきましょう。
仮に毎月の生活費が15万円であれば、3カ月分で45万円。
6カ月分で90万円貯金しておくイメージです。
違うジャンルのスキルを身に付ける
違うジャンルのスキルを身に付けると、仕事の幅が広がります。
本業の収入が0になっても副業で稼げるため、廃業に追い込まれる確率も減ります。
「エンジニア×カメラマン」、「エンジニア×人事×接客」のように、2つ以上のスキルを持っていれば、対応できる案件の種類も増えるでしょう。
仕事がなくても収入が生まれる仕組みを作る
いわゆる「不労所得」です。
「不動産を保有して家賃収入を得る」、「ブログ内に広告を貼って、アフィリエイト収入を得る」、「YOUTUBEに動画を配信して収入を得る」イメージです。
このような収入があれば、仕事が0になっても、収入が減った分を補填できます。
提案力を身に付ける
営業をしているが、案件獲得に結びつかない人もいるでしょう。
もしかすると、提案力が不足しているかもしれません。
ここで言う提案力とは、自分が提供しているサービスをクライアントへ上手く伝える力のことです。
提案力が上がれば、仕事に結びつく可能性は上がります。
ちなみに提案力を上げるポイントは、「クライアントの立場に立つ」ことです。
自分の想いを伝えただけでは、仕事に結びつきません。
クライアントが求めているものを提案できてこそ、仕事に結びつくのです。
知り合いを増やしておく
知り合いが増えれば、案件を紹介してもらえる確率が上がるからです。
クライアントの中には求人サイトを使わず、知り合いに仕事をお願いするケースもあります。
知り合いだからこそ、安心して依頼できるという声があるようです。
異業種交流会や企業のパーティーに参加したりすると、知り合いをつくる機会が増えます。
病気やケガで働けなくなるリスクが怖ければ、所得補償保険に加入するのもアリ
フリーランスには、失業給付がないため、病気やケガで働けなくなっても補償を受けられません。
そんな時は、所得補償保険に加入するのも一つの手です。
所得補償保険とは、病気やケガで働けなくなった時に、条件を満たせば一定額の補償を受けられる保険のことです。
所得賠償保険を取り扱っている保険会社で、申し込めます。
また、フリーランス協会でも様々な補償がありますので、気になる方はこちらをご覧ください。
まとめ
フリーランスのリスクや補償を中心に紹介しました。
①毎月の収入が決まっていない
②福利厚生が充実していない
③相談できる上司がいない
①補償制度を利用できないか確認する
②融資制度を申し込む
③営業活動をする
④普段とは違う職種の仕事にチャレンジしてみる
⑤自分のスキルアップに時間を使う
①収入が0でも生活できる額の貯金をしておく
②違うジャンルのスキルを身に付ける
③仕事がなくても収入が生まれる仕組みを作る
④提案力を身に付ける
⑤知り合いを増やしておく
仕事がなくなった時こそ、できることもあります。
フリーランスとして生き残るには、自分で考えて動くことが大事です。
今一度、自分が取るべき行動を意識しながら、活動してみてください。
※本記事の内容は2020年3月13日現在の情報です。