SIerのキャリアパスには、もちろん別のSIerへ転職したり、フリーランスや社内SE、事業会社など様々なものがあります。SIerのキャリアパスは幅広くあるので、自分がどのキャリアパスに進めばいいのかわからないでしょう。自分にマッチしたキャリアパスを描くことができなければ、後々後悔してしまう可能性があります。
そこでこの記事では、「SIerの現状」から「SIerのキャリアパス」「理想的なキャリアを歩んでいく方法」について解説していきます。
- SIerの現状
- SIerのキャリアパス
- SIerに将来性があるのか?
- SIerから理想的なキャリアを歩んでいくには
これからフリーランスエンジニアとして独立をしたいと考えている人は「【決定版】フリーランスになるには?必要な手続きや準備や「【6ステップ】フリーランスエンジニアになるには?」をぜひ読んでみてください。
フリーランスエンジニアになる前に準備しておくことや必要なスキルから、独立した後の成功の秘訣や案件獲得方法についてまで、独立前に知っておくべきことの全てをまとめてあるので、ぜひ参考にしてみてください。
SIerの現状
SIerとは、「システムインテグレーションを提供する企業」という意味で、システム開発を請け負い、システムの要件定義やから開発、保守運用を行っていきます。
コロナウイルスの影響もあり、ITサービスの需要が高まっており、ITやDXの内製化が進んで行くと考えられていましたが、自社だけではエンジニアを確保することができず、スピードやリソースに欠けるということからSIerの需要は高まっているのが現状です。
特に、IT業界以外の企業もITサービスへの参入を初めており、IT業界以外の企業では社内で開発を行うことが難しく、一からIT環境を整えるのではなくSIerに依頼するということが増えております。
SIerの仕事内容
SIerには、作業を分業制にして進めていくという特徴があります。例えば、「要件定義」を行う上流のポジション、「実際に開発をしたり保守運用を行う」下流のポジションと別れています。
基本的に上流工程の人材の方が少なく、年収が高くなりやすい傾向にあるでしょう。
また、SIerは分業制ということもあり、他のポジションの業務に関わることが基本的になく、スキルの幅を広げにくいという現状があります。スキルの幅を広げ、上流工程、下流工程どちらも経験をしたいという方にはあまりおすすめではない可能性があります。
SIerにはブラック企業が多いというのは本当か
SIerと調べると、「やめとけ」や「ブラック」などと調べられている検索を目にすることがあると思います。そこで「SIerはブラックばかりなのかな、、」と不安になってしまう人もいるでしょう。
正しくは、SIerがブラックという訳ではなく、SIerの中にもホワイトな企業もあるしブラックな企業もあるというのが真実です。
確かにブラックなSIerでは、孫請けやひ孫請けの案件ばかりで利益が少なく、エンジニアに渡す給料が少なかったり、長時間労働を強制させるような企業も存在します。
ただ、中には元請けの案件を回しており、働く環境やエンジニアの待遇が整っていて、ライフワークバランスを保ちやすいホワイト企業も多くあります。
近年では、ブラックなSIerは減ってきたと言われていますが、中にはブラックな企業も存在するので企業選びの際には注意をして選んでいきましょう。
SIerのキャリアパスを紹介!
先ほどSIerの現状について解説していきました。SIerは需要が高いサービスではありますが、スキルの幅が広がりにくいという特徴があったり、中にはブラック企業があるという現状があるということを理解したと思います。そこで、現状に不満を持っているSIerで働いているエンジニアはどのようなキャリアパスを歩んでいくことができるのでしょうか。ここでは、SIerで働いているエンジニアが歩むことのできるキャリアパス4つを紹介していきます。
- フリーランスエンジニアとして独立をする
- 今よりも良い条件のSIerへの転職
- 社内SEとして転職
- 自社開発をしている企業への転職
フリーランスエンジニアとして独立をする
SIerで働いているエンジニアのキャリアパスとして、フリーランスエンジニアが挙げられます。SIerで上流工程を担当していたとしても、下流工程を担当していたとしても自分の業務範囲でフリーランスエンジニアとして独立することは十分可能です。
また、フリーランスエンジニアになれば、今下流工程を担当しているとしても案件を獲得することができれば、上流工程のポジションも経験することができ、様々な業務を担当することができるので、スキルアップやキャリアアップをしやすい環境を手にすることができると言えるでしょう。
さらに、フリーランスエンジニアは自由度が高く、週5働く必要も1日8時間働く必要もありません。働く時間は自分で決めていくことができるので、ライフワークバランスを保ちやすくなるでしょう。また、年収も非常に高く、フリーランスエンジニアとして独立をしたら会社員の頃よりも年収が2倍になったという事例もあります。
ただ、いきなりフリーランスエンジニアとして独立するといってもイメージがわかないと思うので、まずはフリーランスエージェントの活用をして独立をすることがおすすめです。
フリーランスエージェントを活用することで、自分の希望する案件を獲得できる可能性が高まり、自分の希望通りのキャリアプランを実現させる第一歩を踏み出すことができます。
今よりも条件のいいSIerへの転職
SIerというサービスに対して不満を持っていないのであれば、今よりも条件の良いSIerへの転職もキャリアパスの1つとなります。
先ほど紹介したように、SIerの中にもあまり条件や労働環境の良くない企業も存在しております。そのような企業に勤めている場合、今よりも良い条件のSIerに転職をすることで、仕事内容は変わらずに待遇をよくしていくことができます。
基本的には、年齢が若いほど採用をしてもらいやすくなるので、今の企業に不満があるのであれば早めに転職をすると良いでしょう。さらに、上流工程を担当する人材は少ないことから、上流工程のスキルがあるとより好条件で転職をすることが可能です。
社内SEとして転職
SIerの経験は、事業会社のエンジニアとしても活かすことができます。クライアントから依頼を受けて受託開発をするSIerとは違い、自社サービスや自社システムのSEを担当することで、仕事や商品にも愛着が湧き、SIerとは違ったやりがいを感じることができると言えるでしょう。
クライアントのサービスやシステムを開発することに飽きてしまった、やりがいを感じないという人は、ぜひ社内SEというキャリアパスを歩んでいくことも良いのではないでしょうか。
自社開発をしている企業への転職
SIerからのキャリアパスとして、自社開発をしている企業への転職もおすすめです。社内SEと同じように、クライアントから依頼をされ受託開発をするわけではなく、自社開発をしていることからSIerとは違ったやりがいを感じることができます。
自社開発では、顧客の要望通りにプログラムを組むという必要がなくなるので、自分の考えを反映させやすく、サービスを良くするために試行錯誤を繰り返しながらプログラムをしていくことができます。また、SIerのような完全分業制ではなく、様々なポジションも経験することができる可能性があるので、スキルアップやキャリアアップに繋がります。
さらに、自社開発なのでクライアントに対する納期がなく、ライフワークバランスを整えやすいホワイト企業も多いでしょう。
SIerから自社サービスの開発に転職するには、サービスをどのようによくしていくべきかというサービス志向のようなものを持っておくと良いでしょう。さらに、分業制ではないことから、幅広く業務に携わることになるため、事前に幅広いスキルや知識を身につけておくと転職を成功させることができる可能性が高まります。
SIerには将来性があるのか?
今SIerの企業で働いている人の中には、「今のままSIerで働き続けても大丈夫なのか」「将来的にSIerの仕事は減ってしまうのか」と疑問や不安を抱えている方もいるでしょう。そこで、ここではSIerには将来性があるのかについて解説をしていきます。今後もSIerとしてキャリアパスを歩んでいくのか悩んでいる方は、ぜひ今後のキャリアの参考にしてみてください。
将来性はあり需要は無くならない
まず、SIerには将来性があるのでしょうか。
結論からすると、SIerの需要はなくならず、将来性はある仕事であると言えます。
理由としては、IT需要が高まっているに伴ってエンジニア不足が問題になっており、社内だけで内製化することができない企業が多く存在するということが挙げられます。また、IT業界以外にもITサービスの導入やDX化の推進をしている企業も増えてきており、そのような企業は一からIT環境を構築することが難しく、SIerのような受託開発を行っている企業は重宝されます。
また、SIerは近年ワークライフバランスの充実が進んでおり、一昔前のブラックな環境も整備されてきており、エンジニアとしても働きやすい環境になってきていると言えます。
ただスキルアップをしにくい
先ほど紹介をしたように、SIerは基本的に分業制です。上流工程と下流工程に分かれており、基本的に自分のポジション以外の仕事に携わることはありません。よって、今担当しているポジション以外のスキルは身につくことはなく、スキルの幅を広げることができません。
今後のキャリアプランでスキルの幅を広げる必要があるのでしたら、SIerではなく、フリーランスエンジニアや自社開発の企業への転職をして方が良いでしょう。
SIerから理想的なキャリアパスを歩んでいくには?
先ほど、SIerからのキャリアパスについて解説をしていきました。では、SIerから理想的なキャリアパスを描いていくにはどうすれば良いのでしょうか。
理想的なキャリアパスを描いていくには、まず自己分析から初めてみると良いでしょう。何年後にどのようなキャリアを歩んでいたいのか、仕事やキャリアに対して自分が求めているものは何なのかを明確にしていきましょう。
自分が求めているものや、将来成し遂げたいことが明確になったら、そのために必要な経験やスキルは何なのかを明確にしていきましょう。
上記のことが明確になれば、今の自分に足りないことがわかるので、計画性を持った自分のキャリアパスを歩んでいくことができます。
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