SEの需要や将来性が高い理由を解説!長く活躍できる生存戦略も紹介!

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ITによるシステムやサービス構築、運用保守を担うSE(システムエンジニア)はまさに日本企業の根幹を支える存在です。しかし、活躍中のSEの中にも、職種の将来性などに疑問を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

経済産業省の調査でも、IT人材全体に対しては不足が予測されるものの、領域によっては将来的に人材が余剰となることも指摘されています。今後の領域別の需要の増減は、SEの将来、キャリア形成の命運を握る重要な要素になると考えられます。

本記事では、今後も活躍を続けたいSEに向けて、経済産業省などの官公庁の情報を交えながらSEの全体および領域別の需要状況や将来性について考察します。キャリアプラン検討にご活用ください。

・SEの将来性は高いのか?
・SEの将来性の懸念点
・将来性のあるSEになるには
・フリーランスSEに将来性があるのか?

SEの将来性や需要は高い

現在SEとして活動している方は、今後もSEとして働き続けても大丈夫かなと不安に感じている方も中にはいると思います。結論からお話しすると「SEの将来性や需要は高く、今後も仕事はあり続ける可能性が高い」と言えます。

では、なぜSEの将来性や需要は高いのでしょうか。ここでは、SEの需要や将来性が高い理由をデータを用いながら解説していきます。

各分野での需要が増えている

SEの人手不足

先端技術者の需要は今後も高く将来性がある

各分野での需要が増えている

ITを商品とするITベンダーはもとより、今日ではユーザー企業もIT技術者の必要性を認識し、社内IT部門の強化が図られています。従来ITベンダーにITシステムの開発を外部委託していたユーザー企業も、各社のビジネスと強く結びつくDXの実現に向けては、社内の体制を強化して柔軟かつ素早い対応をする必要があるためです。

ITベンダー以外の企業でもIT人材が必要とされることは、SEにとっては需要が増加して選択肢が増えることになります。

SEの人手不足

先ほど紹介したように、SEの需要が高まっております。

ただ、SEの需要が高まるにつれ、SEの人口不足が深刻化しております。経済産業省のIT人材需要に関する調査によると、エンジニアの慢性的な人手不足は続き、2030年には約45万人ものエンジニア不足に陥ると言われております。

需要が増加しているにも関わらず人手不足ということで、SEの仕事がなくなるという可能性は限りなく低いと言えるでしょう。

先端技術者の需要は今後も高く将来性がある

将来性が高いと考えられているのが最先端の技術を扱うSEです。現状ではAI、機械学習、IoT、ビッグデータとデータサイエンスなどの領域が最先端技術とされており、今後も新たな領域が生まれてくるでしょう。これらの先端技術は学習コストの高さから希少価値が高く、絶対数も少ないため需要は高まり続けています。

経済産業省の「我が国におけるIT人材の動向」によると、先端IT人材に対し高い収入を提示する企業が増加しています。先端IT技術は企業のビジネスにおいても利用価値が高く、その需要は今後ますます高まっていくでしょう。

一方で、従来型のIT人材は将来的に余剰が発生し需要が低下する予測が存在します。従来型IT人材の需要の低下が発生した場合、それぞれの価値を高めるべくリスキルが求められるでしょう。

【やめとけ?】SEの将来性に関する懸念点

先ほどは、SEには将来性や需要は高いということを解説していきました。ただ、インターネットで「SE」と調べると、「オワコン」や「将来性ない」などと言われている記事を目にすることがあるでしょう。では、なぜSEには将来性がない、オワコンなどと言われてしまっているのでしょうか。ここでは、SEの将来性に関する懸念点について解説していきます。

AIにとって替わられるのではないかという意見がある

長時間労働のため35歳定年説が噂されたことがある

AIにとって替わられるのではないかという意見がある

SEの将来性がないとされる説の、その根拠の一つと考えられるのが「AIの台頭により現在人間の行っている仕事の多くを機械が代替する」というIT技術の進歩によって人間の仕事が無くなっていくという未来予測です。確かに、単純労働やパターンがある仕事については実際にAIやRPAの活用による効率化、自動化が進んでいます。

しかし、AIによりSEの業務がなくなると単純に話がつながるわけではありません。基本的に、SEのミッションは顧客の課題をITで解決することです。顧客ごとの個別の事情、状況、社会的な情勢、進歩する技術、複雑な人間関係といった背景を持つシステムの構築という業務においては、パターン化は難しく、要件や要望は最新の技術を取り入れ続けるため収束する気配は見当たりません。

また、AIの利用においても全てが自動で行えるわけではなく、データによる教育、考え方の誘導、アルゴリズムの選定などはエンジニアによりチューニングされています。そこにはSEの活躍の余地があり、AIの進歩はSEの将来性がなくなることとは直接関係していないといえるでしょう。

それでも、この噂については単純に目をつぶっていることにも問題がありそうです。業務が単純な作業の繰り返しとなってしまっているSEにとっては、警鐘と受け取るべきでしょう。

経済産業省による「IT人材需給に関する調査」では、IT人材を「先端IT人材」と「従来型IT人材」とに分けて推計を行っています。先端IT人材とは「AIやビッグデータ、IoT等、第4次産業革命に対応した新しいビジネスの担い手として、付加価値の創出や革新的な効率化等により生産性向上等に寄与できる IT人材」と定義されており、従来型IT人材とは「従来からの需要に対応するIT人材」と定義されています。

長時間労働のため35歳定年説が噂されたことがある

IT開発の現場を支えるSEはなかなか忙しい職種であることは否めません。案件やポジションによっては、体力勝負となる場合もあります。

このため、かつてよく聞かれたのが「ITエンジニア35歳定年説」です。頻発するトラブルから残業が続き、ITエンジニアは35歳が体力的な限界となるという論旨で、現場で35歳を超えたSEがあまり見られなかったことも、この説の裏付けとされていました。

SEはヒューマンリソースでアウトプットを作り出す仕事のため、高い成果をあげるためには労働時間が増加するということも、この説の根拠とされていました。長時間労働に耐えうる体力が保たれる年齢として、35歳がその定年として挙げられていたのでしょう。

IT関連事業における労働は歴史が浅く、対策が不十分な現場は存在したと思われます。かつては体調を崩すSEの話もよく耳にしました。しかし、そういった状況が問題視され、近年は労務管理が厳しくなり、エンジニアの健康が考慮されるようになってきています。働き方改革による考え方の変化もあるのでしょう。

もうひとつ、この説に影響を与えていると思われるのが、エンジニアのキャリアパスです。代表的なキャリアパスとして、SEやプログラマはプロジェクトリーダーを経てプロジェクトマネージャーになるというモデルケースがあります。これは、優秀なエンジニアが35歳ごろを境にプレーヤーを離れ、マネジメントに向かうという、日本の企業の仕組みとも関連した事情が背景となっています。このキャリアパスそのものは特に否定的な要素があるわけではありません。重要なのは自分の目指すキャリアパスを描いておき、それに従って行動していくことです。

確かに30歳過ぎに体力の曲がり角があるとは社会一般でもいわれることです。長く活躍するSEとなるためには、35歳ごろまでに体力任せから効率的な仕事への転換を図ることが必要です。近年では元気な40~50代エンジニアも珍しくはなく、スキルを見込まれた60代再雇用エンジニアも存在しています。

将来性のあるSEになるには?

先ほどまでSEの将来性について解説していきました。SEという職種自体には将来性があり、今後も需要がある仕事ですが、ただコーディングができるというだけでは将来性がなくなってしまうということを理解していただけたと思います。また、将来性のある需要の高いSEになることができなければ、人口は飽和しているので、低単価の案件を取り合うことになってしまうでしょう。では、将来性のあるSEになるにはどのようにすればいいのでしょうか。ここでは、将来性のあるSEになる方法について解説していきます。

最新技術を習得する向上心がある

明確なキャリアビジョンを持っている

意欲が高く積極的に行動できる

最新技術を習得する向上心がある

SEの評価で最も大きな比重を占めるのがスキルです。経験もスキル向上には重要ですが、技術的なスキルの向上には学習が必要となります。

また、技術は希少性が高いものほど価値が高くなります。他に技術者のいない新しい技術を習得するか、最新ではなくとも他に並ぶ人のいないレベルまでスキルを高められれば、需要と高い収入を望むことが可能です。

明確なキャリアビジョンを持っている

SEとして働く上で、中長期的な目標を持ち、キャリアプランをたてているエンジニアも将来性が見込めます。

SEのキャリア実現にはスキル習得が付随します。計画的にスキルを習得できなければ、キャリアも望む通りには実現できません。スキル習得も含めた明確なキャリアビジョンを持っていれば、SE個人としての将来性を高めることが可能です。

企業から見れば、自分の行く末に関する重要な計画を建てられているかどうかは、計画的に事業に取り組む力の有無を判断する基準となります。システム開発プロジェクトは一定の期間で計画的に実施するため、計画性と計画通りに進める能力が求められるのです。

意欲が高く積極的に行動できる

SEとして高いキャリアを目指す場合には、マネジメントなど業務領域を拡げていく必要があります。目の前に存在する担当範囲の業務をこなしながら、新たな業務に挑むことでしか仕事のできる範囲は広がっていきません。SE個人のスキル上昇とも関連があるため、意欲を持って自分から動き出せる積極性が重要視されます。

将来的に需要が高まる分野とは

これから先もSEとして活躍することを考えるのならば、トレンドや需要の高い分野を押さえておくことが重要です。具体的には、AIやビッグデータ、IoT、情報セキュリティ、クラウドサービス分野に対する知識やスキルを持ったSEは転職市場でも需要が高く、将来性も高いと言えるでしょう。

AIやビッグデータの分野

医療機器・家電のIoT分野

情報セキュリティ分野

クラウドサービス分野

プラント分野

モバイル通信分野

AIやビッグデータの分野

AIやビッグデータの活用は、特に業界、業種を限っての需要ではなく、あらゆる分野で導入が検討されている技術です。データの積み重ね、蓄積により傾向を見いだし、予測をたてるという手法は柔軟性があり、どの様な業務領域でも応用がきくものです。DXとも関係が深く、高い需要が今後も続くことが想定されます。

医療機器・家電のIoT分野

あらゆるモノにセンサーを付け、インターネットを経由してそのデータを収集するIoT技術。IoTの活用はAI、ビッグデータと関係が深い領域です。IoTによるデータの収集は、AIの学習データやビッグデータそのものを産み出す仕組みとなることがその理由です。

各分野で有効な活用方法が模索されていますが、特に有望な分野として期待されているのが医療機器や家電です 。両分野ともIoTと非常に相性がよく、様々な活用方法が模索されています。医療分野では連続した時間の健康に関するデータ集積、管理が、健康管理に役立つことは想像に難くありません。家電の分野では、エアコンや風呂の湯沸かしの遠隔操作、高齢者向けのみまもり家電など既にビジネスが確立されてきており、技術の転用が広がって行くものと予測されます。

情報セキュリティ分野

情報セキュリティのリスクの大きさは、昨今のニュースでも多くの人の知ることとなってきています。その一方で、情報セキュリティリスクへの対応を行うセキュリティ人材の不足が深刻化しています。総務省の「我が国のサイバーセキュリティ人材の現状について」によると、2020年時点でセキュリティ人材の不足数は20万人近いと予測されています。今後もITの活用が行われる以上、確実な需要が見込まれる分野といえます。

クラウドサービス分野

ITインフラの第一の選択肢と言えるほどに普及が進んでいるのがクラウドサービスです。技術知識や環境構築スキル、利用スキルは今後のSEにとっては必須科目のひとつとなります。

クラウドサービスは現在も急速な発展を続けており、次々と新たなサービスが生まれ提供されています。クラウドベンダー間の競争も激しいため、有用なサービスにいち早く適応できるSEとなれれば需要が高まります。

プラント分野

製造設備までを含めた各種の工場に関わるプラント分野のSEも、将来性が高いと考えられます。科学、石油、電力や製鉄など各種の産業において、それぞれの専門的な知識が必要とされる領域です。製造設備とのシステム連携やIoTの活用など、SEの活躍シーンも多数想定され、今後需要が高まることが予測されています。

モバイル通信分野

先に記載したスマートフォンの普及やIoTの人気上昇を支えているのが、モバイル通信の仕組みです。2020年には大手キャリアで5Gのサービスが一般向けに開始されるなど、技術進展の著しい分野でもあります。いまやインターネットのない生活は想像できないという人も多く、社会インフラの一つとも言えます。

このモバイル通信に関する分野もSEの活躍の場が広がっています。5G通信など高速、大容量の通信サービスが提供が始まってはいるものの、サービスの性能が限界まで引き出せているコンテンツはほとんどありません。5Gの性能を活用したソリューション、サービスに関わるSEに需要が高まることが想定できます。また、ローカル5Gなどのネットワーク環境を構築するインフラ系のSEも需要は高いでしょう。

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執筆者

テックビズとは

テックビズメディア責任者

プログラミングの専門校と大学を卒業後、SIerに入社。
プロジェクトマネージャーとして大手通販サイトの保守運用チーム20名を管理。転職後、人材会社のメディアマーケティング責任者として10以上のメディアのSEO(Search Engine Optimization)をおこない、1年間で集客を200%アップさせる。2022年に株式会社テックビズに入社。

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