フリーランス市場の拡大とともに、スキルや実績だけでなく「企業へのカルチャーフィットや仕事への向き合い方」が重視されるようになってきました。
今回話を聞いたのは、現場の最前線でフリーランスの支援を続けるテックビズのエグゼクティブコンサルタント・佐藤友昭さん。企業から指名でお誘いされるフリーランスの秘密に迫ります。
印象に残る、企業から「数年越しの指名オファー」をもらったエンジニア

ーーこれまで数多くのフリーランスの方をサポートしてきた中で、とくに印象に残っているエンジニアさんについて教えていただけますか?とくに印象深かったのは、テックビズの立ち上げの2018年頃に出会ったあるエンジニアさんです。
印象深かったことの1つが、今年の初めに、彼が約4年前に参画していた企業さんから「プロジェクトを立ち上げることになったので、また彼に戻ってきてもらえないか」と直接連絡をいただいたことです。これまで約7年近くご支援させていただいているので、これを聞いた時は「さすがだな」と感じました。
ーー数年越しに声がかかるとはかなり珍しいことではないですか?
そうですね。そもそも参画先を離れたのはプロジェクトが終わったためという円満なものだったのですが、企業で新しくプロジェクトが動くというタイミングになったときに、担当者の方が「そういえば彼、今どうしてるかな」と思い出してくださったんですよね。
数年の間にその企業さんも他のエージェントやフリーランスの方とたくさん会っているはずなのに、わざわざ声をかけてくださるなんて、本当に凄いエンジニアさんだなと感じました。
ーーなぜ企業から評価され、指名オファーに繋がったのでしょうか?
彼は、技術的にも、C#などのシステム系で基本設計から保守運用まで一通り対応できる確かなスキルを持っています。ただ、世間が一般的に想像するような「最先端のトレンド技術を追いかけるタイプ」や「ウルトラCのようなスーパープレイを連発するタイプ」かというと、決してそうではありません。堅実に王道を突き進むタイプです。
そもそもエンジニアという職種は、技術者であると同時に一人のビジネスパーソンでもあります。クライアントの求める成果を確実に形にするためには、技術とビジネス、両面の力が求められるからです。
では、何が評価されて指名オファーに繋がったのかというと、まさにこのビジネスパーソンとしての側面である「依頼されたことを、イメージ通りの品質で、依頼された期日よりも早く、正確にやり遂げる力」があるからだと思います。
エンジニアという職種において、求められている要件に対して目的を汲み取れず、企業の納品イメージとズレてしまうケースは少なくありません。しかし、彼は認識齟齬を起こさないために、「どの範囲を、いつまでに、どうやってやるか」という事前の前提のすり合わせを欠かさないんですよ。
だから企業と認識齟齬が起きないし、求める以上のスピード感・期日で確実にやってくれる。この「彼なら大丈夫、彼だから任せたいそう思ってもらえる”揺るがない安定感”」こそが、企業側にとって最大の安心であり、数年経っても思い出してもらえる信頼に繋がっているんじゃないかと感じます。
はじめは「明確なお断り」。転機をともに乗り越え、フリーランスに
ーーそれほど企業から深く信頼されている方ですが、佐藤さんとの最初の出会いはどのような形だったのですか?
共通の知り合いから紹介していただいたのが最初の出会いでした。
出会った当初、彼はエンジニアではなく「動画配信者」でした。元々は会社員として4年ほどエンジニアを経験されていたのですが、その後独立。ビジネスとして大成功していました。
そのため、紹介いただいた時は「フリーランスのエンジニアになるつもりは特にないです」と、明確にお断りのお返事をいただきました。
ただ、彼も僕もサッカー部出身だと知り、仕事の話は抜きにして、共通の趣味のサッカーを通して仲が深まっていきました。
そういった中で、動画プラットフォームの規約変更などで彼のビジネスが厳しい状況に直面したタイミングで「ちょっと相談させてほしいです」と連絡をもらい、ブランクもある中でフリーランスエンジニアとして活動していくにはどうしていくといいだろうと一緒に考え始めたことが今に繋がります。
状況が変わってしまったときに、頼っていただけたのは本当に嬉しかったです。どうにか彼の力になりたいと強く思い一緒に模索しました。
実務経験があれば大丈夫。3年のブランクを破る「伝え方」のコツ

ーー「ブランク」がある状態からでも、フリーランスとして活躍できるのでしょうか?
活躍することはもちろん可能です。彼の場合は、約3年のブランクがありました。最初は彼も本当に案件に参画できるか不安と話していましたが、すぐに次のエンジニア案件が決まりました。彼とは別の方でも、エンジニアを数年経験した後に、営業職になり、やはりエンジニアに戻りたいなど、全く違う仕事に就いたけど、やはりエンジニアに戻りたいといったブランクがありながらもエンジニアに戻られる方が一定数いらっしゃいます。
僕は経験上、ベースとなる実務経験が2〜3年しっかりとあれば、その後にブランクがあっても戻ってこれるし、安定して活躍できると考えています。
その際、大事なのはそのブランクの期間を「どう伝えるか」です。
ただ「ぼーっとしていた」とご本人は思われるかもしれませんが、ブランク中も何かしらの思いを持って活動していたはず。例えば動画配信をやっていた彼なら、どういうターゲットに、どんな時間帯に投稿すれば反応が良いか分析していたなど「マーケティングの視点を持って取り組んでいた」こと、営業の方でしたら、『「顧客のニーズを引き出す力」や「提案力」を培った』とも言えます。
そういったブランク期間中の学びを、次の案件へ活かせる形に整えて伝えるのが僕たちコンサルタントの仕事だと思っています。
もし今、案件獲得や企業との関係構築で悩んでいるフリーランスの方がいれば、ぜひ問い合わせ窓口からお気軽にご相談ください。全力でサポートさせていただきます!
もちろん、彼自身キャリアへの向上心があり、エンジニアに戻ったあとも「これからはPythonが主流になりそうだから挑戦したい」と言って自分で勉強して、実際にPythonの案件に参画したり、力を発揮されています。彼の持つキャッチアップ能力や、プロ意識の高さなど、これまでの経験が活躍を支えているんだと思います。
家族でも、仕事仲間でもない。だけど、プライベートの不安も話せる「サードプレイス」へ
ーーお話を伺っていると、単なる「エージェントと登録フリーランス」という枠を超えた、非常に強い信頼関係があるように感じられます。
普段は非常にフランクな関係で、お互いの誕生日を祝い合ったり、彼からプライベートの相談をしてもらったりもします。最近、彼にお子さんが生まれたのですが、その際もご自宅へ直接伺って、出産祝いをさせてもらうなどの家族のような温かい交流が続いています。
仕事に向き合うときのストイックな姿は僕も本当にリスペクトしていますし、こうしてプライベートの人生の節目でも頼り、頼られるような、二人三脚のような強い信頼関係を築けていることは僕にとっても大きな財産ですね。
ーーまさにパートナーですね。最後に、この記事を読んでいる「これからフリーランスになりたい」と考えている方や働き方に悩んでいる方へ向けて、メッセージをいただけますか?エージェントは現場の仕事仲間でも家族や友人でもない独特な立場であると思います。だからこそ、仕事の悩みはもちろん、それ以外のプライベートなことまで話せる人生の『サードプレイス(第3の場所)』のような存在であり、困っている人助けになることが僕の使命だと思っています。
「自分にフリーランスができるか不安」「ブランクがあっても本当に現場復帰できるだろうか」...と一人で抱え込まず、そうした不安や悩みがある方こそ、ぜひ一度私たちにお声掛けください。過去の経歴の最適なアピール方法や、ご自身では気づいていない本当の強みを、一緒に見つけ出します。
皆さんの新しい挑戦に伴走できるのを、楽しみに待っています。
まとめ
今回のお二人の歩みから見えてきた、企業から長く求められるフリーランスになるための秘訣は、以下の3つに集約されます。
- 「揺るがない安定感」が長期信頼を生む
スーパープレイではなく、丁寧な前提のすり合わせと確実な仕事ぶりが最大の武器になります。 - ブランクは「伝え方」次第で武器になる
その期間に何をしていたか、どう言語化するかという伝え方次第で、あなただけの強みに生まれ変わります。 - 寄り添い、伴走する「キャリアパートナー」の存在
コンサルタントは仕事仲間でも家族でもないからこそ、客観的な視点でキャリアをご支援。不安も分かち合えます。
テックビズでは、こうしたフリーランスとしての確かな歩みを、一人ひとりに寄り添いながらサポートします。副業・フリーランスに興味のある方は、お気軽にご相談ください。








