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業務委託なのに損害賠償…その事例は他人事じゃない?フリーランスに賠償責任保険がおすすめされるワケ【弁護士監修】

【記事概要】

フリーランスとして働く以上、業務上のトラブルが発生した際の責任は、基本的には自分自身で負うことになります。

そのため、「ほんの小さなミスが原因で、クライアントから損害賠償請求を受けてしまった…」のようなケースも実際に起こり得ます。

そこで今回は、「業務委託で起こる損害賠償」をテーマに、事例や予防策などを、テックビズの法務で働く弁護士の意見を交えつつご紹介します。「自分には関係ない」と思わずに、今後の備えや知識として、ぜひチェックしてみてください。

【※記事監修:楠見洋併 弁護士(テックビズ法務)】

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業務委託で損害賠償が起きうる事例…フリーランスなら要注意。弁護士が解説

業務委託で損害賠償が起きうる事例…フリーランスなら要注意。弁護士が解説

「フリーランスに起こりうる損害賠償」という問題について、テックビズ法務の楠見洋併 弁護士は、以下のようなコメントをしています。

Q. フリーランスで損害賠償が発生するのは、具体的にどのようなケースがありうるでしょうか?

楠見弁護士:具体的なケースとしては、納期までに完成物を納められない(履行遅滞)、納品物の瑕疵(契約不適合責任)、個人情報や営業秘密の漏洩等の漏洩があります。業務委託契約の場合、とくに、個人情報の漏洩が問題となるケースが多いです。

Q. 損害賠償が発生した場合ですが、どのくらいの金額の賠償が起こりうるでしょうか?

楠見弁護士:成果物の瑕疵を理由に契約解除された場合、既払い報酬の返還を求められたり、成果物の瑕疵によりシステムを停止せざるを得ないようなケースや大規模な個人情報の漏洩が発生するケースなどでは、数千万円規模になる場合もあります。

個人情報の漏洩のケースでは、一人当たりの損害額としては数千円と少額かもしれませんが、漏洩した数が膨大になると、総額としては巨額になることもあり得ます。

Q. 実際に損害賠償が起きた場合、フリーランスが気をつけるべき注意点はありますでしょうか?

楠見弁護士:納品物に瑕疵があったことを理由に、請負報酬代金が支払われないケースもあります。この場合、受託者が委託者に対して、請負報酬請求訴訟を行う必要があります。また、納品物に不具合があったことを理由に、委託者から受託者に対して契約不適合に基づく損害賠償請求の反訴が行われる場合もあり、解決までに数年かかることもあります。裁判になると、弁護士費用もかかり、費用倒れになってしまう場合もあります。

こうした点を踏まえても、契約内容をしっかり確認することが重要です。完成物を納品することで報酬を得る請負契約である場合は、とくに注意が必要です。

業務委託の場合、仕事の完成義務がないことから、上記のようなケースはあまりないですが……契約締結段階においては、損害賠償額の上限の定めがあるかを確認し、見当たらない場合は契約書に入れてもらえないか交渉してみてもよいかもしれません(※ただし、故意または重過失がある場合は除れます)。

それから、日常から提供業務の報告を行うなどホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしっかりして、現場担当者とのコミュニケーションエラーが発生しないようにすること。また、口頭でのやり取りだけで済ませず、指示内容・変更依頼・確認事項などはメールやチャットでテキスト化しておくことが大切です。 万が一トラブルになった際、やり取りの記録が証拠として役立ちます。

フリーランスが賠償責任保険に加入するメリット。業務委託でも損害賠償に備える

フリーランスが賠償責任保険に加入するメリット。業務委託でも損害賠償に備える

フリーランス向けの賠償責任保険とは、フリーランスとしての業務遂行中に発生したトラブルによって、クライアントに損害を与えてしまった場合に、その賠償費用や弁償金を補償するための保険制度です。

会社員であれば、万が一トラブルが起こっても、雇用主である企業が賠償責任を負うケースが一般的です。しかし、フリーランスは個人事業主として独立しているため、契約上の責任を自ら負わなければなりません。

万が一、損害賠償請求が発生してしまった場合ですが、フリーランス向けの賠償責任保険(損害賠償保険)が役に立ちます。保険の補償範囲に該当すれば、損害賠償や訴訟対応にかかる費用を保険金でカバーすることができ、経済的な負担を大幅に軽減することが可能です。

特に、近年ではITエンジニアやデザイナーなど、オンラインで業務を行う職種が増加しており、情報管理・納期・品質といったトラブルのリスクが高まっております。

ここでは、フリーランスが賠償責任保険に加入するメリットを見てみましょう。

フリーランスが賠償責任保険に加入するメリット①:損害賠償請求額の支払額を減らせる

フリーランスが賠償責任保険へ加入する最大のメリットは、損害賠償が発生した際の金銭的リスクを少なくできる点です。

フリーランスは、クライアントに対して法的な賠償責任を負う可能性があります。大きな損害賠償額を請求される場合もありますが、賠償責任保険に加入していれば、発生する費用を保険金で補うことができます。

たとえば、総額1,000万円の損害が生じた場合でも、保険金が支給されれば自己負担額を大幅に抑えることが可能です。もちろん、保険金が支払われるかどうかは事故の状況や契約内容により異なるため、あらかじめ補償範囲を確認し、不測の事態に備えることが大切です。

フリーランスが賠償責任保険に加入するメリット②:倒産リスクを抑えられる

フリーランスにとって、突然の損害賠償請求は事業継続に直結する問題です。賠償金や弁護士費用などの負担により、資金繰りが悪化し、最悪の場合は廃業に追い込まれるリスクもあります。

しかし、賠償責任保険の補償を受けられる体制を整えておけば、資金面でのダメージを抑えることができるため、結果的に倒産リスクの軽減につながります。

業務委託での損害賠償に対応するために。フリーランス協会の「賠償責任保険」に注目

業務委託での損害賠償に対応するために。フリーランス協会の「賠償責任保険」に注目

実は賠償責任保険は、フリーランス協会(一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会)でも提供しています。

こちらは、フリーランスが業務中に起こりうるトラブル――たとえば情報漏洩、著作権侵害、納品物の不具合、納期遅延などによってクライアントに損害を与えた場合に備えるものです。

フリーランス協会の賠償責任保険は、有料会員(一般会員・年会費1万円)になることで自動的に付帯されるものです。月額に換算すると約833円ほどで、業務上のトラブルから生じるリスクを幅広くカバーできます。

保険金の支払限度額は、高額賠償リスクにも備えることが可能なものとなっています。

ただしそれについて、テックビズ法務の楠見弁護士は「想定される事故の大半は“業務過誤の補償”に入ると考えられます。その場合、支払い限度額に該当するのは1,000万円になります」と見解を述べています。

大手企業や官公庁が取引先になる場合、「賠償責任保険に加入しているか」を確認されるケースもあるため、フリーランスであれば賠償責任保険への加入を検討してもよいのかもしれません。

なお、フリーランス協会で有料会員になった場合は、賠償責任保険だけでなく、弁護士費用保険も自動付帯されたり、健康診断をはじめとする福利厚生サービスなどの特典も利用できるようになります

※以下、参考:

フリーランス協会 会員特典ページ

フリーランス協会 補償内容ガイド

フリーランス協会公式ブログ「保険あらまし改定のお知らせ」

SENQ「フリーランス賠償責任保険とは」

業務委託での損害賠償。事例の当事者になってしまわないように注意したい心構え

業務委託での損害賠償。事例の当事者になってしまわないように注意したい心構え

損害賠償につながるようなトラブルは、どれだけ注意をしていても発生してしまうものです。一度のミスで数十万円、時には数百万円規模の賠償請求が発生するケースもあり、そのリスクを個人で背負うのは決して小さな負担ではありません。

そんなとき、フリーランス向けの賠償責任保険に加入しておけば、損害賠償請求が発生した際の費用を補償でき、金銭的な負担を大幅に減らすことができます。

そしてこうした問題に備えて何よりも重要なのは、「自分なら大丈夫」と過信をしないことです。

とはいえ、一人だけでフリーランスとしての活動をしていると、「とんでもない損害賠償が発生するような契約をしていた」「誰かに相談できていたら、こんなことにはならなかったのに…」のような展開もありうることです。

そのような事態を回避できるよう、信頼できるエージェントと連携して案件に参画したり、マメに相談できる環境を作っておくというのもフリーランスには大切です。

テックビズでは、フリーランス向けにキャリアの相談をする機会を設けています。案件探しはもちろん、不安や悩みについての相談もすることができます。

お問い合わせ・ご相談は無料です。テックビズ経由で案件に参画したことで、不要なトラブルを回避できることもあるかもしれません。この機会にいちど、相談だけでも検討してみてはいかがでしょうか?

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【※記事監修:楠見洋併 弁護士(テックビズ法務)】

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