ノマドワーカーの「現実」とは?今の日本の環境を数字で見る
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まず押さえておきたいのは、ノマドワーカーという働き方自体が廃れたわけではない、ということです。
観光庁の調査では、ワーケーションの認知度は約8割まで浸透している一方、実際に経験したことがある人は4.2%にとどまっているとされています。言葉としては広く知られるようになったものの、実際にやってみた人はまだ少数派、というのが現実のようです。
また、国は2024年にデジタルノマド向けの新しい在留資格を設け、自治体もコワーキングスペースの整備などインフラづくりを進め始めています。ただしこの施策は、海外の富裕層リモートワーカーを地方に呼び込むためのインバウンド施策としての側面が強く、日本人フリーランスの働き方を直接後押しするものではありません。
つまり、ブームが去ったわけではなく、「知られてはいるけれど、個人が実践できる環境はまだ発展途上」というのが、今のノマドワーカーを取り巻く現実だと言えそうです。だからこそ、これから本気で挑戦しようとする人ほど「やめとけ」「うざい」という検索にたどり着きやすいのかもしれません。
ノマドワーカーが「やめとけ」「うざい」と言われる理由3つ
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「ノマドワーカー やめとけ」「ノマドワーカー うざい」と検索する人の多くは、この働き方を頭ごなしに否定したいわけではないはずです。むしろ興味があるからこそ、後悔しないようにリスクを先に知っておきたい、という慎重な姿勢の表れとも言えます。ここでは、そう言われがちな理由を整理してみます。
①収入が不安定になりやすい
ノマドワーカーの多くはフリーランスとして働いており、案件の量によって毎月の収入が変動します。企業に雇われる会社員のように、毎月決まった給与が保証されているわけではありません。この収入の波が、「やめとけ」と言われる大きな理由のひとつです。
②海外に比べて、日本はまだ環境が整っていない
チェンマイやバリ島といった海外の人気ノマド都市には、以前から物価の安さと、ノマド同士のコミュニティが根付いていると言われています。長年かけて積み上がってきた環境があるからこそ、海外では気軽にノマドワークを始めやすい土壌があるようです。
一方、日本でノマド向けの制度が動き出したのはごく最近のこと。個人がノマドワークをしようとしたとき、頼れる環境がまだ少ないというのが実情です。
③マナーや見え方の問題
カフェでの長時間の場所占有や、SNSでの発信の仕方によって、「うざい」という印象を持たれてしまうケースもあります。これは働き方そのものというより、一部の振る舞いが目立ってしまうことが原因と言えそうです。
POINT!|本気でノマドしてみて気づいた、"環境"というハードル
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筆者自身も、一時期ノマド的な働き方に憧れて、毎日外で仕事をしていた時期があります。実際にやってみて分かったのは、ノマドワーカーとして働き続けるには、思っていた以上に「拠点探し」が悩みの種になる、ということでした。
●拠点を探すほど、"ノマド"らしさから遠ざかっていく感覚があった
カフェは、席が埋まっていて座れないことも多く、安定して仕事ができる場所にはなりにくいものでした。一度出て再訪するたびに、また注文をし直すコストもかかります。
そこでコワーキングスペースも探しましたが、近くで見つかったのは月額3万円以上するものばかり。個人で継続的に払い続けるにはハードルが高く、契約は見送りました。
地下にデスクが4つだけあるフィットネスジムに入会したこともありましたが、Wi-Fiが弱いうえに席が埋まっていることも多く、体験入会の3か月だけで断念しています。
また、こうした月額制の拠点は、「行かないともったいない」という気持ちにさせられます。しかし実際に通ってみると、移動そのものにかかる時間も負担になり、単純に月額を利用日数で割って得か損かを判断できるものではないと感じました。
そもそも「ノマド」は遊牧民という意味の言葉で、本来は特定の場所に縛られない働き方のはずです。固定の拠点を持てば持つほど、その場所に通うこと自体が一種の拘束になり、皮肉にも"ノマドらしさ"から遠ざかっていくような感覚がありました。
●実は、自宅の環境を整えすぎたことが一番のブレーキだった
もうひとつ、ノマドワークから離れた理由があります。それは、自宅の作業環境を整えすぎてしまったことです。
スタンディングデスク、大きめのエルゴノミックキーボードとマウス、デュアルディスプレイ。働きやすさを追い求めて自宅の環境を整えた結果、外でPC一台だけで仕事をすることがかえってストレスに感じるようになってしまいました。
最終的には、「結局、家の方が仕事がはかどる」という結論に落ち着いています。これは制度やコストの問題とは別の、自分自身の選択によるノマドワークからの離脱理由でした。
●一方で、うまく実践している人には共通点があった
周囲でノマド的な働き方をうまく実践している人たちに話を聞くと、口をそろえて言うのが「家だと集中できない」ということでした。
ただ、彼らの多くは、コワーキングスペースのような固定費のかかる拠点は持たず、代わりにクライアントのオフィスを活用しているケースが目立ちます。筆者自身も、移動の都合で在宅対応が難しいとき、クライアント先のオフィスを借りてオンライン取材をしたことは少なくありません。オフィスを使っていいですよ、と言ってくれるクライアントは実際に存在します。
固定費のかかる拠点をひとつ持つのではなく、クライアント先というコストのかからない拠点を軸にしながら、気分に応じてカフェなども自由に使う。これこそが、遊牧民という言葉の本来の意味に近い、身軽なノマドワークの形なのかもしれません。
それでも、環境は自分でつくることができます

ここまで見てきたように、固定費のかかる拠点に縛られても、自宅にこもりきりになっても、ノマドワーカーらしい働き方からは遠ざかってしまいます。大切なのは、状況に応じて場所を選べる"軽さ"を保つことなのかもしれません。
ノマドワーカーとして働くフリーランスが、今すぐ意識しておきたいポイントをまとめます。
- コワーキングは、月額契約より先に都度利用や回数券を試す:自分が月にどれくらい利用するかが見えないうちから月額契約を結ぶと、かえって拘束感につながることがあります。
- 自宅の環境も、外に持ち出せる最小構成を意識しておく:快適さを追求しすぎると、外での作業がストレスになり、結果的に外に出る機会そのものが減ってしまいます。
こうした工夫は、案件の請け方や職種を問わず、多くのフリーランスにとって取り入れやすいものです。筆者自身も、妻の実家に一週間ほど帰省する際にPCを持ち込んで仕事をすることがあり、これも生活に溶け込んだ、ひとつのワーケーションの形だと感じています。
子どもの相手をしながらなので仕事がはかどるとは限りませんが、いつもより家事の負担が少ないのは助かる部分です。今後は田植えや稲刈りの手伝いでさらに長期の帰省も予定しているため、より本格的に仕事ができる環境を整えていきたいと考えています。
ノマドワーカーになることを現実的に進めてみるというのも一つの手
ノマドワーカーという働き方は、決して特別な人だけのものではありません。必要なのは、完璧な環境を用意することではなく、自分の生活や仕事のスタイルに合わせて、身軽に場所を選べる仕組みをつくっておくことなのだと思います。
案件の確保に不安があり、ノマド的な働き方に挑戦しづらいと感じている方は、「テックビズ」への相談を検討してみてはいかがでしょうか。専任のコンサルタントが、あなたのスキルや希望条件に合わせて、在宅完結型の案件やフリーランス向けサービスを提案してくれます。
ノマドワーカーを目指すなら確認したいことリスト
ノマドワーカーとして働きたい方は、以下を順番に確認してみてください。
- 作業拠点の候補を複数持っておく(カフェ・クライアントオフィスなど)
- コワーキングは契約前に、都度利用や体験プランで試してみる
- 月にどれくらい外で作業する日があるか、事前に見積もっておく
- 在宅完結できる案件を優先的に確保しておく
- 自宅の作業環境も、外に持ち出せる最小限の構成を意識しておく
- 通信環境を自分でも用意しておく(モバイルWi-Fiなど)

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