「SEOはオワコン」「SEO対策なんて意味がない」
AIで記事を作るのが当たり前になってきた今、そう感じたことがある人は多いと思います。以前のように、KW対策や網羅的に情報を入れても、検索エンジンに評価されない。
今では、検索結果をAIが概要として表示するので「どうせSEO対策しても意味がない」とあきらめている方も多いでしょう。
一方でテックビズメディアで私が担当するシリーズの「BizTREND+」や「MONTHLY TOPIC」ではここ数か月、出す記事が毎度1ページ目に表示され、アクセス数にも反映されています。
今回は、約1年にわたってテックビズメディアでSEO記事を書いてきた私の体験や思い、制作スタイルを記事にしたいと思います。SEOに携わる人に、少しでも参考になれば幸いです。
SEOが「オワコン」と言われる理由とは?本当にSEO対策は意味ないのか
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そもそも何故、かつては多くの企業が取り組んでいたSEOがオワコンと言われるようになったのでしょうか?
SNSなど他媒体の隆盛や、検索するよりAIに聞くなどの行動の変化もありますが、その理由の一つに「結果を出せない」があるのではないでしょうか。
かつてのSEO対策と言えば競合記事を分析し、検索ニーズにこたえる「質の高い記事」を作るのが王道でした。しかし今や、単に検索ニーズにこたえるだけの記事は評価されませんし、仮に上位表示されてもアクセスに繋がりません。
その背景にあるのは、AIが検索結果を要約して答えを提示する「AIによる概要」の広がりです。
Ahrefsの調査によると、AIによる概要が表示される検索では、1位のページでもクリック率が平均58%低下するという結果が出ています。ページへのアクセス数が34.5%減少したという調査もあり、検索エンジンだけでなくSNSで情報を探すユーザーも増え、自社の発信をSNSにも広げる企業が増えました。
つまり、上位に表示されても、それだけでは成果につながりにくくなっているのです。
しかし、AIが要約してくれるようになったことで、本当に記事の価値はなくなってしまったのでしょうか?みなさんも経験があると思いますが、AIが嘘をつくこともありますし、より詳細な情報を知りたくて、記事を開くことは多いはずです。
この変化の中で重視されるようになったのが、専門性・経験・権威性・信頼性という評価軸です。他の記事の情報を寄せ集めて網羅性だけを追う施策では、この基準を満たしにくくなりました。「SEOはオワコン」と言われる理由は、SEOという手法そのものが無意味になったからではなく、従来のやり方が通用しなくなった、という意味とも捉えられます。
そのため、各メディアの状況や狙いに沿った戦略やキーワード探しが、これまで以上に重要になってきたと言えるでしょう。
ちなみにこの点について、SEOに知見のあるテックビズメディアの編集者に聞いたところ、興味深い話がありました。
AIO(AI Overview最適化)やGEO(生成エンジン最適化)といった新しい言葉が生まれているものの、Google公式は「AIOやGEOに引用されるための特別なテクニックは不要であり、それらには引き続きSEOのベストプラクティス(SEO対策や戦略)が有効」だとコメントしているそうです。
つまり、新しい対策を一から覚える必要があるわけではなく、これまで積み上げてきたSEOの土台をどう活かすかが問われているということです。そのため、各メディアの状況や狙いに沿った戦略やキーワード探しが、これまで以上に重要になってきているといえます。
SEOで勝てない記事は、AIOでも勝てない。AI時代のSEOは、面白い
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ここで少し、私の体験や思いを話します。
実はこれまでも、何度かSEOの仕事に携わる機会がありましたが、正直なところ、あまり好きにはなれませんでした。検索ニーズという決まった「ゴール」に向かって、ひたすら答えを探しにいくような感覚が拭えなかったからだと思います。
AI時代になっても、その感覚は変わりませんでした。むしろAIによって手法が高度化した分、記事を書くというより、データを分析する作業に近づいたようにも感じ、余計に心が動かなくなっていたのかもしれません。
そんな自分がテックビズの仕事を引き受けたのは、「鈴木さんだから書ける記事を書いてほしい」という言葉をいただいたからです。正直、成果が出せるか自信はありませんでしたが、自分の経験を役立たせられるなら、やってみようと思いました。
そして、予想通り、最初はあまり結果が出ませんでした。たまに評価される記事があっても、それはたまたまで、狙って出せてる感覚がなかったのです。編集の方と試行錯誤を重ねる日々がしばらく続いたように思います。
手応えを感じ始めたのは、大阪万博をテーマに記事を書いたときのことです。万博が開催されていた時期に合わせて、テックビズメディアでも万博に関するKWに絞って記事を出し続けました。ちょうど、その直前に万博に行っていたので、時事に合わせて自分の経験をもとに書ける。それで結果を出せたことにやりがいを感じたのです。
そのように1年近く続けていくうちに、少しずつ安定して上位表示されるようになり、面白さを感じるようになりました。
「どうせ書くなら、上位表示させたい」。そうした欲も自然と芽生えてきます。キーワード選定にも、記事の書き方にも、こだわりを持つようになったのは、この変化があったからかもしれません。
AIの登場によって、「情報を詰め込んだだけの記事」よりも、「面白く、読み応えのある記事」が評価される時代になってきました。
答え探しではなく、書き手の視点や経験そのものが問われる仕事になったからこそ、自分にとって初めて、SEOが面白い仕事になっているのではないかと思います。
SEOがオワコンと言われる時代に、「キーワード」をどう見極めるか

ここからは、私が行っている“SEO対策やAIO引用を踏まえた記事づくり”について、簡単にお話ししたいと思います。
AI時代に評価される、読まれる記事を作るために何から始めればいいのか。私たちが最初に取り組むのが「キーワード探し」です。
週に1度、編集者との定例ミーティングで、その週に書くキーワードを決めます。
ここで意識しているのは、検索ボリュームの大きさだけでキーワードを選ばないこと。ツールで数字を確認したら、実際に検索エンジンでそのキーワードを打ち込み、上位にどんな種類のメディアが並んでいるか、タイトルにどんな傾向があるか見ていきます。狙えそうなキーワードかどうかは、ここでかなり見えてきます。
大切なのは、“良いキーワードの条件が一つに決まっているわけではない”ということです。AIによって検索結果の見え方そのものが変わってきている今、サイトの目的や強み、読者に何を届けたいかによって、選ぶべきキーワードの意味も変わります。だからこそ、ツールの数字だけで判断せず、自分の目で確認する工程を挟むことが欠かせません。
季節性や時事性を意識するのも、この判断に加わる施策の一つです。「SEOはオワコン」と言われないためのキーワード選定は、正解を当てにいく作業ではなく、自社の状況に合わせて成果につながる評価軸を見極めていく作業だと感じています。
SEO対策を意味ないものにしないように。記事づくりで最も重要な工程とは
キーワードが決まったら、次に取りかかるのが記事の骨子作りです。ここが一番時間をかけている工程であり、記事の質を左右する最も重要な部分だと感じています。
骨子作りでは、AIを壁打ち相手として活用しています。決まったプロセスがあるわけではありませんが、大切にしているのは、検索ニーズをただなぞるだけの記事にしないことです。キーワードや共起語が持つ意味を一度自分なりに咀嚼し、思いついた方向性が的を射ていなければ、視点や前提を変えながら何度も練り直します。
その過程で欠かせないのが、自分自身の経験や、これまで仕事の中で聞いてきた話です。
他の記事にはない一次情報を、記事の流れに無理なく組み込めるかどうかが、読み応えのある記事になるかどうかの分かれ目になると考えています。誰かの受け売りではなく、自分の言葉で語れる部分をどれだけ持たせられるか。そこに時間をかけることが、結果的に検索エンジンからの評価にもつながっている実感があります。
AIが文章を書く時代だからこそ、何を伝えたいか、どんな読者に届けたいかという軸を自分の中に持っておくこと。それが、SEO対策を続けていく上で欠かせない姿勢だと思っています。
SEOをオワコンと考えるのではなく、「面白がれるか」が大切
テックビズメディアでも何度か引用させてもらいましたが、以前AIの専門家から聞いた「AI時代に求められるのは好奇心」という言葉が好きです。
「正解かどうか」ではなく「面白いと思えるかどうか」が重要になってくるこれからの時代。いかに自分の仕事を面白がれるか、面白いと思える仕事に就けるかが、大事な戦略になっていくのだと思います。

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